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おまつりのあとの いも

 この世界の新年は春分の日なので、地球の一月一日は、冬至の祭りの終わった翌日になります。普段よりも少なくて質素な食事をとり、祭りの後片付けをする日なのです。


 地球のクリスマスツリーを模した、飾られた植木鉢が、業者の庭先に並びます。社員が総出で、きらきらした飾りや綿で出来た雲を取り外し、仕分けていきます。


 ほにゅは友達になった薄桃色のもにゅ・ニュットとともに、お手伝いです。てっぺんの大きなベツレヘムの星を外して、汚れをふいて箱にしまいます。途中でお昼になったので、担当の人と一緒にごはんを食べることにしました。


 里芋の仲間を煮た、ほくほくの煮物。このあたりは有名な産地フィークが近くて、この芋はいろんな食べ方で消費されます。多くの地域で、その名をとってフィーク芋と呼ばれています。

 ほにゅは日本の里芋のおしょうゆ系の味はわかるけれど、このフィーク芋は一度違う味付けを食べただけです。小さく切ってもらって、ひとくち口にすると、山芋に近い粘りで少し口の中がもたつきますが、それも、芋を頬張ってるという感じがして楽しいものです。


 ニュットは地元っ子らしく、自分の体の半分ほどある芋にかぶりついています。ほかの社員のお弁当にもフィーク芋がいろいろな形で使われていて、はふはふ、と息遣いが聞こえます。


 木々はまたレンタルされるまで保管され、片づけられた飾りは星のお祭りなどに使われます。片付けが済んだとき、辺りはもう暗くなっていて、ほにゅもニュットもすっかり眠くなってしまうのでした。


 後日、ニュットの飼い主さんのもとに謝礼が届きました。品種の違うフィーク芋で、普通の芋の倍以上もある大きなものでした。これは種芋で、ニュットとほにゅは一緒に種芋を植えました。


「次に来るときは、このおいもが食べられるといいね」

(・ω・)今年もよろしくおねがいいたします。

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