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第18話 婚約者の条件 7

予想した通り、忍様が連れ行ってくれたお店は古めかしい外観とやや時代遅れを感じる内装でびっくりしたけど、冷やし中華はすっごく美味しかった。


「今回もお友達情報ですか?」


美味しいもの好きのお友達がいるのかな?


「ここは昔両親と来たことがあるお店なんですよ。ものすごい子供の頃ですけどね。この前通りかかったら冷やし中華って看板出ていたら今年は食べておこうって思っていたんです。」


そうなんだ。忍様の思い出のお店かぁ。


そう思ってみると時代遅れの内装もかえって親しみを持って見ることができた。


家事が終了した後着替えた忍様乃格好はブルー系のチェック柄のシャツを羽織って、ブルージーンズにスニーカー、カジュアルだけどトレードマークの眼鏡にも合っていて、いつも通りかっこいい。


私もブルー系とグリーン系が混ざったチェックのワンピースに白のサマーカーディガンを着ているから、なんとなく合っている感じ?


「宿題は進みましたか?」


「はい、家だと夏くんが構って欲しがるんで、今日はものすごく捗りました。」


「そお、いつでも来ていいからね。それに多分あそこが新居になるから」


「へ?」


忍様が麗しく微笑んでおっしゃったのに、私はきっとヘンな顔で反応していると思う。


だって、宿題の話題が何故新居の話題へ??しかもまだお返事をしていないのに、っていうかこの前の返事って一体いつお返事するものなのぉ???


「あのぉ、父や母が忍様にこの前のお返事をもうしているのですか?」


忍様が新居を話題にするということは誰かが・・・


「いいえ、まだ何も言われていませんよ。」


なら、何故新居?


「もし桃乃ちゃんが僕と結婚するのが本当に嫌ならそれだけははっきりご両親に告げるんじゃないかなと思ってます。


でもそれがないようですし、最初のお会いした日にこの夏休みはお互いを良く知るために一緒に過ごすことに決めたじゃないですか、お返事はその後でいただければと思ってますよ。


新居のことを言ったのは話しの流れということであまり深く捉えないで下さい。


現実問題になったときに違うところが良ければ変えてもいいことですから」


あっ話しの流れだったのか・・・なんか物凄く深く考えてしまった。


忍様は私を優しいお顔で見ている。


「また泳ぎに行きますか?」


「あっいいんですか?」


「もちろん」


私の表情が曇ったことを気遣って言ってくれたみたいだけど、前回スポーツクラブで泳いだことをママ、パパ、萩乃様がいるところで話ししたら萩乃様は意外にも忍様のエスコートがあるならと咎めなかった。


だからまた行けたらいいなぁって思っていたんだよね。


「あっでもあそこは優待券だったんですよね」


「まぁ入会してもいいですけど、せっかく夏休みですから車を出して遠出をしてもいいかと。」


忍様が何やら思案している様子。遠出って海とかってことかな?私としてはバリバリ競技プールがいいんだけどさすがにそれはずうずうしいかなと思いそれは黙っていた。


忍様の携帯が鳴った。


大学からだったようで、冷やし中華ランチ終了後私を図書館に送り届けて忍様の方は大学へ行くことになりました。






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