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大和物語~ザ・ビゲスト・バトルシップ~  作者: 佐久間五十六


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沖山和人のケジメ

 沖山和人は、昭和40年(終戦から20年後)に鹿児島県内に、こんな慰霊碑を立てた。そこにはこう記されている。「昭和20年4月7日午後2時23分米国航空機隊の攻撃により戦艦大和沈没。北緯30度47分07秒、東経128度04分25秒。死者3000余名東シナ海坊の岬の海底に眠る。」

 この慰霊碑を立てる事は、沖山和人の悲願でありケジメでもあった。せめてこの位の事をしなければ、死んで逝った多くの戦友に示しがつかない。彼はそう思っていた。

 時の流れは早いものだ。米国仕込みの自衛隊が日本の国防の任務に就いたのも、ようやっと板に付いてきた頃だ。ほんのたった20年前に戦艦大和が存在していた事など、もう忘れ去られ歴史の闇に葬り去られ様としている。

 日本は敗北した。しかし、大和が戦ったと言う事実は永遠に消える事は無い。生き残った人間も亡くなった者も、それぞれがそれぞれの想いを持っていた事であろうと思う。彼等は間違いなく戦いの中で成長し、傷付き、悲しみ、多くの地獄を見た。それでも、後ろを振り返る事は無かった。

 大和が世界のザ・ビゲスト・バトルシップであった様に、その乗組員も又ザ・モスト・バリュアブル・シッパーであった。そんな事実は、決して多く語られる事はない。この物語は、フィクションであるが、それでも戦艦大和について少しでも関心を持って貰えたなら幸いである。

 米国と言う世界最強の国をある程度苦しめる事が出来た。そんな象徴とも言える大和魂は、永遠に語り継がれるものであろう。少なくとも私はそう思う。多くの英霊に敬意を表しながら物語を終えたいと思う。


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