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大和物語~ザ・ビゲスト・バトルシップ~  作者: 佐久間五十六


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持ち場

 戦闘になれば、しっちゃかめっちゃか戦う訳ではない。各兵隊には、それぞれの"持ち場"と言うものがあり、日頃から何があっても持ち場を離れない様に指示されている。

 勿論、交替要員がいるから、トイレに行くとか、睡眠をとる事や食事をとる時等は持ち場を離れる事は出来る。だが、全ては上官の指示があっての事である。勝手に持ち場を離れると言う事は"禁じ手"である。

 特に戦闘中においては、最もやってはいけない行為であり、海軍兵士にとっては敵前逃亡も同じ事であり、とにかく持ち場で仕事を続ける事が、彼等にとっては、戦闘を継続するのと同意であった。勿論、戦闘が継続する事は重要であるが、敵の空襲により、それが不可能になってしまう事もある。

 時には命を落としてしまうような状況も、充分に考えられるだろう。持ち場を守る事は海軍兵士の命題でもあるが、しかし一方でやはり彼等も一人の人間である。命が惜しくない人間などいるはずもなく、戦争と言った極限状態においても、その本能は変わらないだろう。その本能にすら逆らえる強靭な精神力を持った屈強な兵士は、そうはいない。

 だが、日本海軍の中でも大和の乗組員は、相当なレベルの精神力を持ち合わせていた。確かに、実戦での戦果はほとんど無かったが、彼等には一様にして連合艦隊旗艦の乗組員というプライドがあった。勿論、そんなちんぶなプライドで勝てる程、戦争は甘くは無いが、他の日本海軍兵士と、大和乗組員の違いは、心の持ち方にあった。

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