特設機銃
大和の兵装は、日本海軍の中でもトップクラスの質と量を誇っていた。46㎝主砲はあまりにも有名だが、それ以外にも相当数の機銃があった。その多くが配備された後に加えられた"特設機銃"であり、大和の対空兵装の要となった。
機銃設置の目的は、敵を撃ち落とす事ではなく、敵機を追い払う事にあった。小さな機銃であったとしても、流れ弾が機体を貫き燃料タンクに穴をあけると言う事はザラにあった。パイロットガラスを突き破り致命傷になった例も無くはない。機銃があるのと無いのとでは、敵方に与えるプレッシャーがまるで違う。
機銃を撃つ為には、そこまでのスキルは必要無い。大砲の様にわざわざ角度を計算する必要もないし、弾数を気にする必要もない。気にする事があるとすれば、弾詰まり位だろうか。勿論、良い事ばかりではない。機銃を撃つ為には、命の危険を省みず敵機に立ち向かっていける勇気のある機銃兵が必要となる。
艦上は、最も攻撃を受ける場所であり、万が一にも爆撃されればただでは済まない。だからと言ってそれを恐れて機銃要員を配置しなければ、大和の対空防衛がザル以下になってしまう。主砲や副砲だけしか大和を守る物がなくなってしまう。
そもそも、主砲や副砲と言った兵器は、長距離の敵に対して有効な兵器である。しかし、近接兵器としては機銃には及ばず、全く有効なものではない。機銃の歴史は以外にも深く、海戦においては欠かす事の出来ない兵器であったと言える。勿論、それがあったからと言って、戦いの情勢が劇的に変わり得ると言った代物では無かったのだが…。




