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大和物語~ザ・ビゲスト・バトルシップ~  作者: 佐久間五十六


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柱島泊地

 大和はいつも戦場にいた訳ではない。寧ろ柱島泊地にいる時間の方が多かったかもしれない。柱島泊地は、広島港の南、山口県岩国市の東南に位置する。大和が係留出来る港があり、出撃する場所としては地理的に問題は無かった。

 大和は、就役してから少しして連合艦隊の旗艦になった。海戦の中心は旗艦にあるとされ、その任務は主として多くの艦船を艦隊として、機能させる事にあった。

 だが、戦時中とは言え大和は主戦場にいつもいたと言う訳ではない。大和が出撃したのは、大本営が指示した重要な作戦の時に限られていたし、大和を失う事を恐れた。無論、大和が不沈艦である事は国民に自負されていたし、大和を失うと言う事は日本海軍の士気に関わる問題ではあった。

 その結果が柱島泊地における「大和ホテル」を開く事は言うまでもない。恐らく大和はこの柱島泊地にいた時間の方が、戦場にいるよりも長かったに違いは無い。トラック泊地に出向いた事もあったが、長期間の滞在は日本本土の防衛力を低下させる事になる。

 だから大和は遠方の作戦に従事しても、この柱島泊地に戻ったのである。それに加えて、大和が油食い虫で、燃費の悪い艦船であった事も、大和が戦場に出向けなかったと言うのが、大本営のエネルギー戦略にマッチしていなかったと言うのが、一番の問題であった。

 柱島泊地に係留されていれば、日本本土で何かあってもすぐに対応出来る。だが、実際にその様な事態は戦時中に発生する事は無かった。大和は重大かつ必要な作戦にしか投入しない。その方針は、遂に最後まで変わる事は無かった。

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