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魔法処女まむこちゃん  作者: にとぱん
プロローグ
6/25

平和への犠牲

「にゃー」

薄暗い路地裏の行き止まりに、1匹の猫が警官のライトに照らされている。

「なんだ、猫か」

先頭の警官はそう言うと回れ右をし、他の警官に他を探すように指示し、散り散りになった。無論探しているのは全裸の変質者である。

さて、その全裸の変質者。プリケッツは何処へ行ったのか。この路地裏へ逃げ込んだはずのプリケッツがいない。いるのはやたら臀部がプリっとした可愛らしい猫だけである。その見事な臀部の曲線美に危うくケモナーとしての癖を開花させてしまいそうになったが、よく見てみろ。付いている。こいつは雄だ。

ははん、合点がいった。この見事な臀部の猫。こいつがプリケッツなのだ。路地裏に逃げ込んだ隙に、猫へと擬態したのだ。猫ならば全裸でも問題ない。むしろ人間以外の動物は皆全裸なのである。もちろん、神獣とて例外ではない。神獣もまた、普段は全裸なのである。そう考えると、プリケッツが全裸のオッサンに化けてしまったのは不運としか言いようがないのかもしれない。何せ彼らは普段服を着ないのだから。


言い訳を考えている場合ではない。黒井まむこと接触せねばならない。黒井まむこと対話し、己の生き方を否定せねばならない。10歳にしてビッチなどになってはならない。その為には、猫では話にならない。人として、一人の大人として、注意しなければならない。

その為には、まず服の調達だ。暫くは猫の姿の方が都合が良い。擬態もそうポンポン出来るものではない。猫のまま紳士服売り場へ潜入し、首尾よくオッサンに見合う服を盗まねばならない。文字通り、泥棒猫という訳だ。泥棒は犯罪であるが、これは世界のバランスを保つための必要悪として報告しておこう。平和には犠牲がつきものなのだ。


さて、猫に化けたプリケッツ。化け猫のプリケッツは最寄りの百貨店へトコトコと入っていた。

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