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魔法処女まむこちゃん  作者: にとぱん
プロローグ
5/25

駆け抜ける狂気

全裸のオッサンが街中を走っている。休日ということもあって人も多い。辺りは騒然としている。警察も間もなく到着することだろう。にわかにSNS上では全裸で街中を駆け抜ける猛者現るwwwとトレンド入りしそうな勢いだ。

腕を振って全力で逃げたいところだが、そうはいかない。腕を振ってしまったら股間にそびえ立つ第三の腕も振るうことになってしまうからだ。ブルンブルン!と。ビタンビタン!と。慣性にその身を委ね、感性の赴くままに振られてしまうからだ。


であるからして、プリケッツはやむを得ず両手で股間を抑えながら街中を駆け巡る。はて、何やら既視感を覚える光景であるが、何であったか。そうだ。これはその昔、地上派で放送されていた馬鹿殿だ。懐かしい。昔は馬鹿殿の中盤で流れるお色気シーンを心待ちにしながらブラウン管テレビにかじりついていたものだ。ゴールデンタイムに大人の女性の胸部が晒されていてまかり通っていた時代。いい時代だった。なのに、今はどうしてこうなった……。深夜という時間帯のアニメにも拘わらず謎の光や湯気で秘部を隠すなど。嘆かわしい。戯けにも程があるぞ。


などとどうでもいいことを思い巡らせているうちに、プリケッツは路地裏へと逃げ込む。危険だプリケッツ。その先は行き止まりだ。身を隠す場所もない。絶対絶命だぞ!

「追い込んだぞ!!」

言わんこっちゃない。チェックメイトだ。数人の警官達が路地裏の入り口を包囲している。地元の警官だ。この先に逃げる場所がないことなど分かりきっている。警官達が薄暗い路地裏をライトで照らしながら詰め寄ってくる。この先に全裸のオッサンが待ち受けているというのはどういう心境なのだろうか。凶器こそ持っていないだろうが、間違いなく狂気であることに違いない。

これは始末書ものだな……。低級神獣と言えど、立派な部下である。神獣が下界に何かしらの迷惑沙汰を起こしてしまった場合は、然るべき処罰がある。天界にもルールがあり、神といえども何でもしていいという訳ではない。何でもしていいのであれば、それこそその辺のビッチを拉致して、あんなプレイやこんなプレイを嗜みたいところではあるが。

何を想像している。ゲームの話だ、ゲームの。

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