神様がラスボス
スマターバックス。如何わしいプレイを連想させる店名だが、その実態は只のコーヒーショップ。そう、黒井まむこはここにコーヒーを飲みに来たらしい。
10さいがコーヒーを飲むわけないだろ!いい加減にしろ!と言いたくなるところだが、注文したのはキャラメルフェ……もとい、キャラメルフラペチーノだ。やはり10さいにコーヒーは早いらしい。
「今日はここでナンパ待ちをするわ!」
まむこが席に座ったかと思うと、わざとらしく周りに聞こえるようにそういった。10さいのガキがナンパ待ちである。世も末だ。
さて、ここでさらりと重大なことを言おう。この物語の語り手。そう、私のことだ。私はいったい何者なのか。
私は神である。
唐突で申し訳ない。しかし、大胆な告白は神様の特権である。許してほしい。まぁ神にも色々な種類があるわけだが、私の管轄は治安維持、のようなもの。人間のみならず、世界のバランスを保つ為に力を行使するものだ。
10さいの少女が、黒井まむこという名の少女が、ビッチギャルを自称している。そして、こんなアダルトなコーヒーショップでナンパ待ちときた。これは世界のバランスを崩す重大なバグである。是正しなければならない。この少女の純潔を18歳くらいになるまで守らねばならない。力を行使しよう。神の力を。
私は、神の使いである神獣を地上へ派遣することにした。まむこの元へ。黒井まむこの元へ。神獣プリケッツよ、黒井まむこと接触し、更正させるのだ。ビッチになどなってはならない。10さいのビッチなどいてはならない。そんなことはこの神様がゆるしません!