3つめ:はるのかぜとじてんしゃ〜その1〜
サーバーのダウンでかけませんでした。
待ってくださってた方、ありがとうございます。
そして、先日メッセージをくださった、そこの貴方!
ありがとうございました!これからも頑張ります!
入学式から一週間。
学校生活にもなれた天子たち。
時刻は放課後。
駐輪場で恵介を待つ天子。
恵介は友達と部活見学をしてくるとのことで5:00に駐輪場で待ち合わせになった。
さっきまでは新しくできた友達の沙代子ちゃんと千佳ちゃんと一緒に居た。
二人とも電車通学なので4:30に帰って行ったのだ。
「5:00まであと30分もあるのかぁ〜、どうしようかなぁ」
と、ぶつぶつ言いながら自転車にお尻をちょこんと乗せて考える天子。
「う〜ん、何をしよう……うーー」
「あっれ??!!天子ちゃん??!!」
天子を見つけ小走りで駆け寄ってきた一人の男子生徒。
「わっ、悟くん」
「こんなところでどうしたの?鍵とかなくしちゃったの?」
「ううん、違うよ。恵ちゃん待ってるの」
「恵ちゃん? あぁ恵介か…何やってんのあいつ」
恵介と聞いて少し機嫌を悪くした悟。
でも、天子はそんなのにはまったく気づかない。
「恵ちゃん、部活見学行くって言って5:00にここで待ち合わせなの」
「5:00? 天子ちゃん俺送ってってあげるよ」
「そんな、いいよ、いいよ。大丈夫!」
「だって、あと30分も何するんだい?」
「えっと…探検…?散歩…?」
「ほらね、何もすることないんだろう?」
「うーん、でも、恵ちゃんが」
「じゃぁこうしよう!置手紙書こう置手紙」
「…おぉ!!!置手紙!!!画期的!!すごいよ悟くん!」
「え? いやぁ、まぁね!!!」
そういうわけで悟くんの提案どおり恵介に置手紙を残すことにした天子。
----恵ちゃんへ----
天子は先に帰るよ!!
心配ご無用!!
------天子-------
「よっし!できた!」
「じゃぁ行こうか天子ちゃん」
「うん!」
悟るの自転車は一人乗り用なので天子は立ち乗り。
春の風を体いっぱいにうけて気持ちよさそうな天子。
長い髪の毛がふわふわさらさらと流れてゆく。
道を教えながらなので、いつもより長く感じる帰り道。
「わざわざ送ってくれてありがとう!」
「いいや、いいよ。それよりずっと立ちっぱなしで足とか痛くなかった?」
「ううん、大丈夫!春の風が心地よかった〜」
「そっか、それならよかった」
「お礼に何かご馳走しようか?」
「じゃぁお言葉に甘えてって言いたいとこだけど、今日は遠慮しておくよ。また今度誘って」
「うん、わかった。気をつけて帰ってね」
「じゃぁまた明日!」
「バイバーイ」
手を振り見送る天子、走り出す悟。
“あぁ〜二人乗り用を買うんだったな〜失敗。。。”
ほんのちょっと後悔する悟。