表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2/29

第2話

「神の認める契約が成立したお祝いに夕飯をご一緒しない?」



 今のシリアはとても機嫌がいい、とイリスは感じた。吉報の雨もあり、シリアの表情は明るい。座長の機嫌がいい方が他の仲間ものびのびとしていられるのでいい傾向だ。



「それは構わないが、この町は来たばかりでどこがいいか分らないんだ」


ラシルは率直に認める。


「それなら任せて。素馨亭が一番言い料理を出すのよ。料金も良心的だしね」


「そこは宿にしているところだ」


「あら、初めての割にはお眼が高いわね。では、どうせなら別のところがいいかしら」


「いや、旨いからそこで構わない」


「テントを片付けたらそちらへ向かいますわ。その時にまた会いましょう」



「あ、あのっ」



 踵をかえすシリアをジンは躊躇いながらも呼び止め、ズボンで両手のひらを拭きながら一歩前に出た。



「よければ手伝います」


「まあ、ありがとう。助かるわ」


 シリアの艶やかな笑顔にジンも顔をくしゃくしゃにして笑った。モスも同意とばかりに頷く。

ミルテは用事がありますので時間には宿に行きます、と去っていった。



(短時間だけど結構性格が分ってきたかも)



 イリスはミルテの背中を眺めつつ、後一人だけ進退を決めていないラシルに目を移した。


「別に用事はないからな」


「じゃあ、舞台の板を外すの手伝ってくれる?」


 イリスの願いにラシルは軽く頷き、黙って横に並んだ。ラシルの眼はさりげなくだが辺りを観察している。職業柄から来るものだろうが、本人も気づいていない癖なのかもしれない。歩くたびに頭に巻かれた布から漏れた艶やかな明るい金髪が揺れている。背が高く、すらっとしている体にバランスよく筋肉がついていた。



(舞台栄えしそうだなあ)



 神話に出てくる邪神トナリドから女神ミモザを救い出す勇者グレンの役をやらせてみたいとイリスは思った。人気のある主題であるし、彼の端整な容姿なら客を大勢呼べるであろう。




 周りでは各自決められた仕事をてきぱきとこなしている。イリスもシリアに怒られないうちに仕事に取り掛かる事にした。 


「皆よく働くな」


 ラシルは感心した声を出す。


「ここは殆ど女ばかりだからね。重い物だって自分で運ばなきゃいけないんだ」 


「一人だけ男で肩身狭いだろ」


「まあね、でもあまり意識されてないみたい。されても困るけど」  


 イリスは少し肩を竦め、取り外した板をラシルに渡した。




 力強い手助けが増えたため、いつもより早く片づけが終る。全ての荷物を馬車に詰め込むと、片付け中は邪魔しないというシリアの言いつけを守ったナナが待ちかねたようにイリスに走りより腕を掴んだ。イリスはナナのお気に入りでいつも懐かれているが、今日の彼女の様子は尋常ではなかった。



「どうしたの?」


 イリスの問いには首を振って答えなかったが、さらにきゅっと腕に力を入れた。


「仲がいいんだな」


 隣に立つラシルの言葉にナナはイリスの蔭に隠れる。


「あっちいこうよ、イリス」


 ナナは小声で背中から呟いた。


「そのうち慣れると思うから気にしないで。ナナも怖くないから大丈夫だよ」



 イリスはあえて微笑んで二人を取り成す。これからしばらく共に旅をするのだからお互いにいい印象でいた方がいいだろう。


 だが、イリスの思いもむなしくナナは睨みこそすれ微笑みはしなかった。救いはラシルが気にしていないと言ってくれたことだ。




(前途多難だなあ)




 二人の顔を交互に見てイリスは軽くため息を吐いた。






 全ての荷物を詰め込み、約束の『素馨亭』へ出発しようとしたところ、前方から走り寄る人影が見えた。



「アクア」



 ラシルはそう呟くと一歩前へ進み出る。


 アクアと呼ばれた少年はイリスと同じくらいの年恰好だ。全速力で走って来たからか、息を切らし、前かがみになって腹を押さえている。


「どうした」


 アクアの息切れが治まった頃を見計らい、ラシルが話しかけた。


「あんたの恋人がさらわれた」


 途端にラシルの顔が険しくなる。


「亭主は何をしていた。あれほどしっかり見ておけといったのに」


 ラシルは軽く舌打ちすると、先に戻る、と言い走り去る。イリスはラシルの後を追おうとしたアクアの腕を掴んだ。


「何? 忙しいんだけど」


 アクアは苛立った声をあげる。


「誰がさらわれたの? よかったら探すの手伝うけど」


 昔よりは少なくなったが、まだよく聞く話でもある。


「人じゃない。う・ま」


「馬?」


「そ、でもただの馬じゃない。今ではなかなか手に入らないコヨルテ馬」


 そう言い放ち、アクアはラシルに追いつこうとまた全速力で走っていった。


(コヨルテ馬…)


 イリスは自然とアクアの後を追って走り出していた。









『素馨亭』の前で先に到着していたラシルはそこの主人から詳しい事情を聞きだそうとしたが、成功したとはいえなかった。亭主は実際盗まれたところを見たわけではないし、ラシルのあまりの剣幕に萎縮し、説明らしい説明が出来ない。それがさらにラシルの苛立ちを掻き立て、亭主の焦りに拍車をかける悪循環に陥っていた。



「見てた人が東に走り去ったって言ってた」



 追いついたアクアはラシルの腕を取ると町の東門へ出る道へ引っ張っていく。



(東?)



 アクアとほぼ同時に追いついたイリスに疑問が浮かんだ。東は首都へ続く幹線道で道幅も広く、人通りが多い。人目に付きやすいし、両端に並ぶ商店目当てに繰り出した人々が邪魔をするだろう。しかも今日は春の祭りの真最中でいつもよりさらに人が多い。馬を連れて逃げるのにはあまり向いていない気がした。



(僕なら…そうだな、南門の外に広がるクミンの森に一旦隠して、夜動くかな。森を抜けたら川が流れているし、船を用意しておくのもいいかも)



 とりあえず東はラシルとアクアが行っている。念のためイリスは南へ行くことにした。









 なるべく音を立てないように気配を消してイリスは森に入った。先程やんだ雨で土が優しく香る。そして同時に柔らかな土に所々残る足跡も見つけた。



(やっぱり間違ってなかった)



 戻ってラシル達に知らせた方がいいだろうと思ったが、場所だけでも確認しておこうとそのまま跡を追うことにした。この森は岩も多く、隠れるのには最適だ。


 足跡は羊歯が覆う岩陰で途切れていた。そこを降りた窪みにいるらしい。耳を澄ますと軽い馬の鼻息が聞かれる。



(ここか)



 イリスは高い所から様子を覗くため岩を登りかけたところ、先客に見覚えのある姿を見つけた。



「アクア?」



 イリスは驚きを抑えつつ、声を殺して近付く。



 突然声をかけたからか、アクアはびくっと体を震わせ振り向いた。



「えっと、誰だっけ?」



 イリスと同様に声を落とし、眉をひそめる。



「そうか、まだ名前いってなかったね。僕はイリス。東へ行ったんじゃなかったの?」



 アクアは一瞬眼を彷徨わせ、次に納得したように眼と口を開いた。



「あ、うん。東はラシルに任せたんだ」


「ラシルに知らせる? 見たところ直ぐに行動に移しそうにないけど」



 右下手に眼をやると岩と木に隠れるように馬がいた。木の幹に繋がれ、機嫌悪そうに前足で土を掘り返している。コヨルテ馬特有の栗毛と白い鬣で、ここから見る限りでも毛艶がよくがっちりした骨格をしており、最高級に難なく入る程のいい馬だった。盗賊と思しき男三人は、馬から少し離れた岩を背にし、思い思いの恰好で寛いでいる。



「それより」



 アクアはいたずらっぽく微笑む。



「何?」


「俺たちで捕まえよう。手伝ってくれるよね?」


「できるかなあ」



 イリスはアクアを眺めた。自分もアクアも華奢な体つきで、盗賊に立ち向かったとしても人数的にも体力的にも勝てそうにない。



「出来る出来る。はい、これ」



 アクアはポケットから布を二枚取り出すと一枚はイリスに渡し、一枚は自分の鼻と口を覆った。


「同じようにしないと、辛いよ」



 言われるままにイリスはアクアと同じ出で立ちとなる。



「いいって言うまで眼を開けないでね」



 イリスに眼を瞑らせ、アクアはポケットから三つ黒い球を取り出し、球から伸びた導火線に火をつけると静かに男達のいる下の窪みへ投げ入れた。



 イリスの耳に何かが噴出す音と、慌てふためく声が入ってくる。アクアからの合図はなく、何が起こっているのか分らないまま待たされる時間は長く感じられた。






「もうそろそろいいかな? じゃあ眼を開けて、これで奴ら縛っちゃってよ」



 アクアは腰に巻いていた縄を解いてイリスに渡すと岩肌を滑って降りた。



「ちょっ、待っ…」



 戸惑いながらイリスも岩肌を滑り降りた。地面には男達が目や喉を押さえてのた打ち回っている。イリスも眼に軽く刺激を感じた。



「何したの?」


「ちょっと刺激物をね。あーもう、縛りにくいなあ」



 そういってアクアは近くの木の枝を拾うと、ばたばたとのた打ち回る男に振り下ろす。


「うわっ!」



 イリスは驚いて声を荒げた。当のアクアは声をあげて笑い、ぐったりした男から武器を取り上げた。



「軽く寝ててもらうだけだから大丈夫だって。ちゃんと加減しているから死にやしないよ。…多分ね」 



 最後の恐ろしい一言は小声で付け加えた。



「これ、縛っといて」



 意識のない男を指差しながらイリスにいい、残りの二人も手早く気を失わせた。



(慣れてるな)



 呆気に取られながら、イリスは舞台道具が荷崩れしない様にしっかり縛るのと同じ方法で男の手と足をきっちり縛り上げた。これなら彼らは自分で縄を解くことはできない。



 隣にやってきたアクアは、にやっと笑いかけた。



「イリスって人縛るの上手いね。慣れてるなあ。もしかしてそういう趣味ある?」



「そんな趣味あるかよ」



 アクアの意味ありげな言い様が心外だ。だが、意に反して頬が赤らむ。その反応を笑うアクアを見て、イリスはからかわれた事が悔しくなり軽く睨みあげた。



「冗談だって。残りの二人もお願いするよ。意識を戻さないうちにね」


 アクアは手にしていた木の棒を投げ捨て、その場を立ち去った。イリスは腑に落ちないながらも言われた通り残りを片付け始めた。





(そういえば、コヨルテ馬!)


 思いがけない展開にすっかり忘れていた。



 急いで残りの二人を縛り上げ、イリスが馬のいるところへ走り寄ると、先に来ていたアクアが困り顔で振り向いた。



「暴れて手に終えないんだけど」



 今までの騒ぎに興奮したのかコヨルテ馬は首を大きく振り、蹄を蹴り上げて嘶いている。繋がれている綱が今にも切れそうだ。



 コヨルテ馬は姿形が優美で走らせれば力強く、全く疲れを知らない。それが人気のある所以であり、ラシルも『恋人』と呼ぶくらい気に入っているのであろう。ただ難点は気性の荒い事で、一度暴れ出すとなかなか治まらない。辛うじて繋がっている縄が切れたらそのままどこかへ走り去ってしまうだろう。



 アクアは何とか宥めようと必死だ。



「俺、仲間だろ? 思い出せよ」


「早くラシルを呼んでこよう。飼い主が来たら落ち着くよ」



 気性が荒く、気位が高いので乗り手を選ぶ。だが、一度信用した相手には不思議なほどおとなしく言うことを聞くのだ。



「駄目だよ。そんな時間はないし、それに」



 アクアは軽く言い澱んだ。



「約束しちゃったんだよね、『素馨亭』の亭主と。報酬と引き換えにラシルに気づかれず馬を返すって」



「…そういうことか」



 一度盗まれたとはいえ亭主の手でラシルにコヨルテ馬を返した方がラシルの亭主に対する心証が良くなることは間違いない。店の前でおたおたしていた亭主の顔が浮かんだ。




 イリスは軽くため息をついた。





「危ないからあっちに下がっててくれる?」


「何すんの?」


「馬を鎮めたいんだろう?」



 アクアは訝しがりながらもイリスの指差す方向へ後ずさりした。



 イリスはアクアが離れたことを確認するとコヨルテ馬に近づいた。相変わらず耳を伏せ、体を震わせて興奮している。






 ─この馬は一度暴れ出すと手に負えない。だがなあ、唯一すぐに治まる方法があるんだ。知りたいか?


 ─うん! どうするの?


 ─歌うんだ


 ─歌? 馬って人の言葉分るんだ


 ─内容は重要じゃない。大切なのは旋律と音の強弱だ。これから教える歌は軽々しく他のヤツに教えちゃならんぞ。約束できるか?


 ─出来るよ。だから早く教えて!






 暖かな大きな手の感触と子供の頃に叩き込まれた旋律を思い出す。イリスは少し高めの声でコヨルテ馬に向かい、歌い始めた。


 コヨルテ馬は耳を左右前後に振り、暫くは鼻息荒く前足を地面に叩きつけていたが、程なく落ち着きを取り戻していった。




(綺麗な馬)



 イリスは眼を細めて笑うと馬の首筋にそっと触れた。馬も顔を寄せ、イリスの髪を甘噛みする。



「すげー、イリス。何したの?」



 再び馬を興奮させないようにゆっくりアクアは近づいてくる。その目には感嘆の色が浮かんでいた。



「ちょっとね」



 イリスは笑ってはぐらかした。


「じゃあ、かわいそうな亭主に引き渡しに行こうか」






 街中を引いて歩くのは目立つので、イリスとコヨルテ馬は森の入り口付近で待ち、アクアが亭主を呼びに行った。



 馬の体を触り、どこか怪我をしていないか確かめる。幸い大丈夫なようだ。





「お待たせしました」



 振り向けば安心して脱力している緩み顔の亭主がイリスの手をがっちり握り、ありがとうと言いながら二、三回大きく上下に振った。



 その後ろには彼の従者がおり、彼に縛り上げた男達の処理を頼み、コヨルテ馬の手綱を渡した。馬は十分落ち着いているので、乗ろうとさえしなければ多分大丈夫だろう。イリスは後姿を見送った。





「えーっと、顔は知っているんだけど、名前が分んないんだよね」



 亭主と従者、馬が去った後、その場に残った二人のうちの一人がそう言ってイリスに近寄ってきた。



 イリスはその二人の顔を見比べて驚く。



(まったく一緒だ)



 アクアが二人いる。



 背格好はもちろんの事、固めな茶色の髪の跳ね具合も、顔に散らばるそばかすの位置もすべてが同じで、ここまでそっくりな双子ははじめて見た。



「イリスっていうんだよ」



 一人が一人に答える。眼を凝らして違いを探し出そうとしたが、今のイリスには無理だった。




「…アクアはどっち?」


「はい」


 イリスの問いに二人同時に、同じ声で同じ手を上げた。



「冗談抜きで、どっちがアクア?」



 二人は同じように肩を竦め、一人だけ手を下ろした。



「さっき一緒にコヨルテ馬を見つけたのはアクアでいいの?」


「残念。俺じゃなくて、メノウ。俺はずっとラシルといたから。大変だったよ、ジンやモスも探すって言い出すし」



 と言うことはずっとアクアだと思っていたのはメノウだったのだ。



「言ってくれたらよかったのに」


「だってこういう展開を見られるのが双子の醍醐味だろ?」


 悪びれずにいう様子に、イリスの顔に自然と笑みが浮かぶ。 



 イリスの笑顔に安心したのか、メノウとアクアも同時に笑った。釣り目がちな目がさらに上がる。メノウはアクアに今までの経緯を手短に話した。



「イリスって結構やるんだぜ。暴れていた馬を一発で宥めたんだ」



 メノウは自分の自慢話をするように言った。



「じゃあ、これは三人で山分けだな」



 アクアの手には亭主からもらったのだろう硬貨の入った袋が握られていた。



「別にいいよ。たいしたことじゃないし」



「気が変わらないうちにもらっとけよ。あって困るものじゃないし」



 それにな、とアクアとメノウは顔を合わせる。



「もしラシルに今日のことがばれた時、イリスがいた方がいいんだよ。さすがに依頼人は叱れないだろ?」



「なるほどね」



 ちゃっかりした性格だがこの二人は憎めないとイリスは思った。それにその硬貨でナナに何か買ってあげてもいい。



「じゃあ、遠慮なくもらうよ」


「おー、これからよろしく」


「うん、こちらこそ」



 硬貨を正確に三等分にし、お互いの顔には同じ秘密を分け合う同士の表情が浮かんでいた。今まで同い年位の男の友達がいなかったので、イリスは正直に嬉しかった。






 町に戻り、『素馨亭』での夕食は、亭主の計らいでかなり豪勢なものになった。



 全員が座れるテーブルはなく、仲良くなったイリスは双子と同じテーブルに付き、次々と出される料理に舌鼓を打った。


「このくらいの料理ですむなら安いものだよね。コヨルテ馬を弁償しようとしたら大変だもん」



 メノウは当然のように二皿目を要求する。



「俺たちの報酬を併せてもね」


 アクアは小声で付け加えた。



「でも、もし失敗したらどうするつもりだったの?」



 今回は上手くいったものの、下手をすれば馬を捕まえることができないだけでなく、今思えば自分達にも危害が及ぶかもしれなかったのだ。



「そんなの」



 いったん口の中のものを飲み込んでからメノウは続けた。



「その時は素直にラシルに言えばいいんだよ。あいつなら何とかしちゃうからさ」


 迷いもせず答えた。隣ではアクアも肉をほお張りながら頷く。



(なんだかんだ言って、しっかりした信頼関係があるんだな)



 イリスは明日から自分の警護に付くラシルに目をやった。



 イリスの視線に初めに気づいたのはミルテだった。彼に呼ばれたラシルは、ミルテに何か一言言ってから顔をイリスへ向ける。



 特に理由も無かったが、目が合ったのでイリスは微笑んだ。それに答え、ラシルは軽く手にしていた杯を上げる。






 ─東より来たりし金色の獅子に身をゆだねよ、されば願い叶わん






 ナナの口から発せられた神託の通り、時間が動き出した。





(金色の獅子…)




 ラシルは再び会話の輪に戻っていったが、ランプの炎の揺らめきに合わせて輝く彼の黄金色の髪をイリスは暫く見つめていた。





評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ