(カゲレンジャー×シノビレンジャー)後編 その2
「実は美山涼くん……君を狙った妖魔は夢の世界に干渉する能力を持っているのだよ」
「それであんな悪夢を見たんですね」
志原博士の説明に涼は納得した。
「しかし、夢の世界に干渉する能力を持つ妖魔をどうすれば封印できるのでしょうか」
「ここで私達は夢の世界に入り込む装置を発明したのだ」
「夢の世界に入り込む装置……そんなことが本当にできるんですか?」
「百聞は一見にしかずは、実物を見せてあげよう」
そう行って和風カフェの奥に案内した。
§§§§§
和風カフェの地下スペース。シノビレンジャー関係の設備は地下スペースに集約している。
その一区画に簡素なベッドと枕が用意されていた。
「これが夢の世界に入り込む装置だよ」
そう言って志原博士は涼に枕を見せた。
「……枕にしか見えませんが」
「枕に近い方が眠りやすいだろう?」
「……そうですか」
「それでこの装置を使って妖魔を封印に向かうの」
シノビホワイトがそう言って補足した。
「まぁ、これを実際に使うのは夜になってからだけどね」
「……わかりました」
涼は本当に夢の中に入り込む枕は効くかどうか不安になった。
「とりあえず説明が済んだので涼くんは一旦家に戻りなさい……こっちにも色々な準備があるから」
「じゃあ遠慮なく家に戻ります」
そう言って涼は笑った。
「しかし、夢の世界に干渉する力の妖魔……何者なのだろう?」
涼はまだ見ぬ脅威に少し不安だった。