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第一話 アルミニウムと塩酸と原子力

2030年8月15日の夏の夜、東京の私立中学に通う主人公のナオトは、仲間たち数人とネットにあげる動画を撮るために、化学部の部室に忍び込んで、水素を発生させて爆発させようとしていた。


ナオト「中学受験でずっと我慢してきたからな、いっぱい実験して動画をバズらせてやる!」


家から持ってきたアルミホイルに塩酸を注ぐのは、同じ塾で親友になりこの学校に一緒に受験した相棒のヨウスケである。

ナオト「気をつけて注げよ、目に入ったらおしまいだからな!おいっゴーグルしろよ!」

ヨウスケ「やべぇ、ゴーグル忘れてきた、この間の水泳の時のゴーグル取ってくるわ」


二人の作業の様子をスマホで録画するのは、ケンイチ。彼は、入試の成績で学年トップで入学式の際に新入生代表に選ばれたほどの天才だ。どんなに聡明かと思うだろうが、実は彼の言動は頭いいのか悪いのかわからない宇宙人で、どういうわけかナオトとヨウスケと意気投合して三馬鹿トリオと呼ばれるようになる。


ケンイチ「ナオト、それにしてもなんで水素にしたんだ?俺は世界初の原子力ドローンを作ろうと言ったのに」

ナオト「爆発はバズると思ったからじゃん!それにしても、原子力ドローンなんてあぶねーもの飛ばせられるかっつーの!」

ケンイチ「原子力ってだけで敵は逃げていくだろ、だからいいんじゃん」

ナオト「お前はドローンを何に使おうとしてるんだ?」

ケンイチ「世界征服に決まってるんだろ、ウクライナはロシアより先に俺が占領する」

ヨウスケ「はいはい、そもそも水素を選んだのは、水素が世界を救うかもしれないって、みんなでこの間話したばかりじゃん」

ナオト「おっ、おう!地球温暖化な」

ケンイチ「二酸化炭素が温暖化の原因という根拠は?そもそも俺は太陽活動や地熱が原因で気温が上がった結果、海中のCO2が出てきただけだと思う」

ヨウスケ「はいはい陰謀論(国語と社会の点数だけで合格した俺にはわからない)」

ナオト「とにかく動画バズったら、一生遊んで暮らそうな」


3人の会話は微妙に噛み合わないが、3人はいつも楽しそうだった。


ナオト「ゴーグル持ってきたな、塩酸を注ぐぞ!やばくなったら重曹で中和だ」

ヨウスケ「やばくなったら”有馬かな”ね」

ケンイチ「じゃあ俺はアーニャにする」


アルミホイルに塩酸を注ぐ、ヨウスケとナオトそして動画を撮る係の宇宙人のケンイチ

実験の結果はどうなるだろう?

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