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FILE.1 「どうしてこうなった!?」

いつも暗くて重たい話ばかりを書いてしまいがちなので、明るく楽しい、流し読みが出来るようなお話を書きたい!

という気持ちで書き始めました。

よろしくおねがいします。

 どうしてこうなったのか。


 ただの普通の女子高生が、なぜ迷子みたいな扱いを受けているのか。尋問みたいなことをさせられているのか見当がつかない。

 ひとまずこの場所が安全だということはわかったけれど、目の前には気難しい顔をした若い男が一人。

 老人のような白髪だが、顔や背格好から年齢はおよそ二十代半ばといったところだろう。

 彼は眉間にしわを寄せながら、机の上に広げた帳面に色々と書き込んでいた。

 まるで遊園地かアミューズメントパークで迷子になった子供相手に、名前やら年齢やらを訊ねてはそれを帳面に記録している様子だが。


「名前はヤソジマ ミク、年齢十七歳、職業は女子高生。出身世界はわかりませんか?」

「だーかーらー! その出身世界ってなんなのよ。出身地とかならわかるけど、世界って何!?」


 このような感じで、聞いて来る内容がとにかく怪しかった。

 そもそもこの場所も、ここにいる人たちもみんなが怪しい。


 ヤソジマ ミク……もとい、八十嶋 美玖は何が何だかわからない状況のまま。

 突然変な場所に来たかと思えば、まるで映画さながらの姿をした化け物に襲われて……。

 美玖と一緒にいた何人かがそれに襲われ、逃げ回っていたところを彼らに助けられた。


 それから美玖は白髪の男率いる一団に保護され、こうして建物の中で取り調べを受けているというわけだ。

 しかし彼が聞いて来る質問は、本当に幼い子供に訊ねるような内容ばかり。

 自分の身に何が起きているのか、誰も説明してくれない現状に美玖はいよいよ腹が立ってきた。


「もっとちゃんと説明してよ! これって一体なんなの!? ドッキリだって言っても、笑って許してやんないからね!」

「ドッキリ……、ではないんですけどね。まぁいいでしょう。これまでの会話である程度絞り込むことが出来ましたから」

「一人で納得して完結させないで! 私にもわかるように説明してってば!」


 ◇◆◇◆◇◆


 ~数時間前~


 美玖は週四でバイトをしている現役の女子高生。

 今日は平日で、学校が終わった後にそのままバイト先で働いて、その帰りのバスに乗って帰るはずだった。


 それなのにバスがいつものトンネルを通ったかと思えば、抜けた先はいつもの田舎な風景じゃなかった。

 本来なら田んぼや畑が広がる広大な景色が、悪く言えば外灯がほとんどない寂れた光景が広がっているはずなのに。


 畑どころか一気に緑に囲まれていた。

 林、森、ジャングル。満月の明かりに照らされた森の中は、恐怖心を一層引き立たせる効果を発揮していた。

 バスには運転手と美玖の他に、男女数人が乗っていただけ。

 平日の夜間なので、きっと全員が仕事帰りか何かだろう。

 突然見たことのない景色が目の前に広がっていたので、運転手はすぐにバスを停車させライトで照らされた先を信じられないという顔で絶句している。

 他の乗客も異常に気付いたのか、真っ先に運転手に怒鳴り出したのは年配のサラリーマン。

 運転手も同じような境遇なので答えられないのは無理もない。

 問答の末にサラリーマンがバスから降ろせというものだから、運転手は仕方なくドアを開ける。

 他の乗客はどうしたらいいのかわからない状態で、スマホを使おうとするも圏外で電話どころかネットもつながらない。


 ざわついていると、さっきのサラリーマンが「なんだお前たちは!」という叫び声を最後に、びしゃっとバスに水がかかる音がして数人が窓越しに外を見た。


 それは水じゃなかった。

 絵の具でもない。


 真っ赤な液体が窓を汚しているので、言葉では表せられないほどの恐怖が美玖たちを襲った。

【登場人物紹介】

名前 八十嶋やそじま 美玖みく

年齢 十七歳

職業 女子高生

性格 能天気なギャルに見えて、実は真面目で頑張り屋さん

髪の色 金髪+ピンクのインナーカラー(校則違反)

好きなタイプ 年上で落ち着きがあって頼れる人!

嫌いなタイプ 男に媚びるタイプ、ネガティブ、理由を付けて行動しないタイプ

特技 こう見えて家庭的なことは一通り出来るよ!

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