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19/23

19.

 私は家の庭で、パーティを楽しんでいた。

 

 参加者は、近所の人たち数十人である。

 私は時々、こうして近所の人たちと交流していた。

 今回は屋敷の中ではなく、庭にテラス席を用意して、そこで食事を楽しんでいた。

 まだ昼間なので、ノンアルコールの健全なパーティである。

 テーブルに置かれているブドウジュースは、本当にただのブドウジュースであり、大人のブドウジュースではない。


 まあ、昼間だからというのは建前で、ノンアルコールにした理由は別にある。

 彼らにはこのあと、ある出来事の証人になってもらわなければならない。

 そのためには意識がはっきりとしている素面の状態でないと困るので、ノンアルコールにしたのだ。


 私は腕に付けている時計を見た。

 おそらく、もうすぐだ。

 実は、パーティに参加している皆のために、サプライズで余興を用意してある。

 きっと、楽しんでもらえるはずだ。

 

 まあ、余興をする本人は、そんなことになっているとは思ってもいないでしょうけれど……。

 余興をする本人にとっても、サプライズである。

 私は自身の気分が高まっていることを、今になって自覚した。


 あぁ、ついにこの時が来たのね……。


 思えばここまでくるのに長かった。

 いったい、いつからだっただろう。

 ウォーレンは、先日屋敷から去っていった。

 だから、残っている邪魔者はリンダだけとなった。

 それも、今日で最後だ。


 彼女は、この屋敷からいなくなる。

 

 あんなに頑なに屋敷から出て行こうとしなかったリンダだけれど、彼女は自らの意志でこの屋敷から出て行くことになる。

 というか、もうすぐ出てくる。

 今からそれが、楽しみだった。


 たぶん、この場にいる誰よりもこの余興を楽しむことになるのは、私なのでしょうね……。

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