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ターニングポイント第93話窮地 



「嘘だぁー、弟が裏切るはずなどない」


強気で言い切る萬崎に爺やは


「しかし魔王、このように知らせが来ておりますゆえ」


「我が弟が俺を裏切るはずなどないではないか」


萬崎は知らせを信じないどころかチンパンジーを突き飛ばした。


ところが次々と萬崎のところに琵琶家の裏切ったという情報が届いた。


「殿これはもはやほんとでございますぞ。疑う余地もありませぬ。このままでは上城と琵琶に挟み撃ちにされますぞ」


萬崎は覚悟を決めて


「爺や俺らは逃げるぞ」


「では魔王、しんがりは誰に」


「そうか、しんがりかぁ」


萬崎がしんがりを誰にするか迷っていると。


「魔王、私に殿しんがりを任せてくだされ」


萬崎は大内勤勉の手をつかんで


『こんな危険な殿を自ら勤めると言ってくれて勤ちゃん本当にありがとう』


「いえいえ私は魔王を命がけでお守りしたいだけでございます」


『その心ありがたく受けとる勤ちゃん一人では心配だから豊影、お前も殿をやってくれ』


「いえいえ、それはもったいのうございます。殿しんがりは私が一人でやるので一人でも多くの家臣達を一人でも多く帰らせた方がよろしうかと」


豊影も大内勤勉に同調するように


『そうですよ、そんな危険な役目我はやりたくありません。ここは大内殿一人に任せるべきです』


萬崎は豊影の頭を握り拳で叩きながら


「遠慮しないで勤ちゃん、いざと言うときは豊影を盾にして逃げてきて」


『いやそれは』


萬崎の言葉に大内勤勉は戸惑った。


「では俺らは逃げるとする。後を頼んだぞー」


「はっ」


萬崎の軍は今までにないスピードで逃げていった。


「いくぞー潰せ潰せー」


上城軍はさっきまでのが嘘のように勢いを取り戻した。



その頃天羽家


「あれ片倉さん、何か萬崎殿の軍勢がいきなり減ってませんか?」


「そのようでございますね」


士郎も二人の会話に入るように


「何でだろう?なんかあったのか?」


「殿、申し上げます。琵琶家が萬崎を裏切りました」


「おいマジかよ」


経丸と片倉はあまりにも信じられない情報に対して全く信じようとしなかったが


士郎が強い口調で


「稲荷が言ってるなら間違いない琵琶家は裏切ったんだ」


「ごめんなさい、稲荷さん.確かに稲荷さんが言ってるから間違いないですよね」


「ホントにごめん」


頭を下げる経丸と片倉に


「いや、謝られることのほとではありませんよ殿、片倉さん。それより萬崎殿はこの情報を知って先に逃げました」


「さすが萬崎殿、戦場の撤退のタイミングを心得ている」


落ち着いてる経丸に士郎は慌てて


「経丸、落ち着いてる場合か!萬崎は我らを見捨てて先に逃げた萬崎軍が逃げたから上城、琵琶連合軍が我らに攻めかかってくるんだぞ」


「わかっておる、萬崎殿は自ら撤退して我らに退却するタイミングを教えてくれたんだ我らも退却するぞ」


士郎はポツリと呟くように


「まったく経丸はお人がよいのだから」


経丸は大声で


「皆の者撤退じゃー!!」


こうして天羽軍が退却の準備を始めだしたその時だった。



「天羽殿」


突然、豊影が現れた。


「はい、どうなされましたか?」


「我らのしんがりの数が足りませぬ天羽殿も参加してくだされ」


『すまないが我らはしんがりに回すほどの兵が残っておらぬ』


豊影は経丸を睨み付け


『ならば、この場で天羽軍と一戦交えるまで』


経丸達はチンパンジーの言葉に驚き


『豊影殿、この緊急事態に何を申されるか』


『俺だけが窮地に立たされるなんてたまったもんじゃないお前もこの場に居合わせたんだ、この窮地に巻き込まれろ』


『貴様!』


経丸は豊影に敵意をむき出しにする士郎を抑えて


『わかりました、共に協力してこの窮地を脱しましょう』


『経丸、こんな奴のの言うことなど聴く必要ないぞ!』


片倉は怒りで興奮する士郎を抑える


『わかればいいや』


そう言って豊影は自分の陣に戻っていった。


『経丸、なぜあのような奴の言うことを聞くのですか!!』


怒りで興奮状態の士郎に対して経丸は諭すように


『士郎ならわかるだろ、今豊影を敵に回せば我らは三方向からの攻撃を受け壊滅するだろ』


経丸の言葉に士郎は


『経丸、取り乱してすみまなかった』


『大丈夫、私も豊影には心底頭に来ておるから』


萬崎軍と天羽軍は窮地を脱する事ができるのだろうか


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