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ターニングポイント第92話覚悟

数日前の滋賀県長浜城では


『殿、将軍からこのような手紙が』


家臣から手紙を渡された琵琶大和は将軍の手紙の内容に驚き家臣を集めた。


『将軍が兄上を討てと全国の大名に手紙を出している』


家臣は琵琶大和の言葉を聞いてざわついた。


琵琶大和は立ち上がり


『我は兄上と共に日ノ本を敵にまわす覚悟だ、皆ついてきてくれるか?』


琵琶大和の言葉に待ったをかけた人物がいた。その人物は琵琶大和の父琵琶竜也である。


『萬崎は、我らの盟友上城徹と戦をすることになっている。我らがここで萬崎に付くとなると上城家を裏切ることにならぬか』


『しかし、兄上はこの国を平和な国に変えようとしているその邪魔をしている将軍家になど味方せず兄上に付くべきだ』


『上城家とは古くからの盟友だ、萬崎など最近同盟を結んだばかりではないかそんなものになぜ日ノ本中を敵に回してまで味方せねばならぬのか』


『例え日ノ本中を敵に回しても正義が兄上にあるので我らは兄上に付くべきである』


『大和、お主勘違いしてないか?』


『勘違い?』


『正義などそんなものはどうでもいいんだ。勝てる方に付くそれがこの世を生き抜く方法だろうが』


『しかし・・・』


 琵琶大和は言葉を詰まらせる。


『お前、日ノ本中を敵に回した萬崎が勝てると思ってるのか?』


『勝てるかどうかはわかりませんがそれでも兄上に付くべきです』


父竜也は立ち上がり強い口調で


『この世は負けたら家が滅びるんだよ!お前は当主のくせに考えが甘すぎるんだよ』


『琵琶家に仕えてくれている兵達には家族がいる!守るべき相手がいる!お前は当主としてその者達を幸せにする義務がある!だから私情を挟んで負けていいわけないだろうが!!』


琵琶大和は父親の言葉に返す言葉がなかった。



大和は暗い表情で部屋に戻ると


『お帰りなさい』


智江の優しい言葉に大和は泣きそうになるがグッとこらえて


『ただいま』


『大和くん、暗いですけどどうしたんですか?』


『えっ、我暗い?そっかなぁ?』


誤魔化そうとする琵琶大和に智江は


『もしかして兄上の事ですか?』


『それは』


困った顔の琵琶大和を見て智江は笑顔で大和を抱きしめながら


「私は大和君の妻ですよ」


「うん」


智江は力強い言葉で


『私は大和君が選んだ道ならどんな道でも付いていきますから。私は絶対に大和君の味方ですから』


大和は智江の言葉に嬉しくて目頭を熱くしながら


『ありがとう、ともちゃん』


琵琶大和はぎゅっと智江を抱き締めた。


二人はそのまま月を見ながら酒を飲んで色々語り合ったのであった。



その夜、琵琶大和は智江とくっついて寝たのであった



琵琶大和が寝たころの父、琵琶竜也は一万の兵を率いて萬崎を討ちに向かったのであった。


この裏切りが萬崎や天羽家を大きく窮地に陥れるのであった。


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