ターニングポイント第85話将軍
今回の戦で稲毛の敵みつわ航平が討たれた事によって稲毛は将軍になれることになった。
萬崎はそのお礼に将軍家の屋敷に招待された。
稲毛は上機嫌で
「萬崎、お主のおかげで我は将軍になれた」
萬崎は謙虚に
「いや、私は何もしておりません」
「まぁ、そう謙虚になるな、お主に褒美をやりたい。そうだ!お主副将軍にならないか?」
萬崎は即答で
「お断りさせていただきます」
将軍稲毛は驚き
「なぜだ⁉」
稲毛には理解できないそれもそのはず副将軍という位の高い役職を断っているのだから
例えるなら名もない町工場の社長が世界的有名な大手の副社長にならないかと言われて断るようなものである。
「稲毛様が将軍になれたのは稲毛様のお力、私は何もしておりません。ですから私を副将軍にするなど褒美として過剰すぎます」
「お主あまりに謙虚ではないか?」
「いえ、私に高い位などしょうにあわない、その代わりと言ってはなんですが暴力寺に攻め込む許可を頂きたい」
「暴力寺に攻め込む?」
「はい、最近暴力寺が凄く横暴な事を村人達にしているのです」
「ほう、どんなことを」
「貧しい村人達からご利益があるからと言って無理やり参拝をさせてお金をだまし取ったり逆らった者を刀で切り殺したりと人の道に外れたことをしているのでございます」
「そんなことをしているのか」
「はい、なので私に成敗させてもらえませんか?」
「成敗?あの大きく信者もたくさんいる暴力寺を?」
「はい、成敗する許可を出してほしいのです将軍が許可を出したとなれば大義名分が出来ますゆえ」
将軍は上機嫌に
「そんなことでいいなら出してやる出してやる」
こうして将軍稲毛は萬崎に成敗の許可証を書いてあげた。
将軍は許可証をもらって部屋を出ていく萬崎を見て
あの男私利私欲がなくとても謙虚、めちゃくちゃ使いやすそうな男だな
そう思い高笑いしたのであった。
部屋を出た萬崎は心の中で
これで奴らを誰にも文句を言われずに成敗することが出来る。
後日萬崎はちゃっかり将軍稲毛に全国の大名に暴力寺を攻めている間は萬崎を攻撃してはならないという書状を書かせたのであった。
「これで準備にぬかりはない爺や暴力寺を攻め滅ぼすぞ」
「しかし魔王、この日ノ本の今までの歴史で寺を攻め込んだ前例などありません」
萬崎は真剣な表情で
「歴史など関係ない間違ったやり方をしている相手を攻め込むのの何が悪い」
「しかし、こんなことして祟られたら」
「祟られることなどあるわけないだろ、もし祟られるならまずは村人達に悪さをしている暴力寺の連中が祟られておろう」
爺やは萬崎の言葉に納得したように
「確かに今回ばかしは魔王のいう通りかも知れません」
「今回ばかしは?」
「いえ口が滑りました」
「まぁいい、爺や皆を集めろ」
「はい」
そして皆が集まった。
「いいか此度の戦俺たちに大義がある間違った生き方をしている暴力寺を徹底的に潰して排除する」
この言葉に兵達はざわついた。
兵達もやはり不安なのだ。萬崎は兵の不安を感じ取って
「今まで、寺を攻めた前例など一つもない、皆は神の聖域に攻め込むことによって自分達は呪われるんじゃないか、天罰がくだるんじゃないかと思ってるかもしれないがそれは間違いである」
「天罰は命令した俺にしかくだらん!!責任は俺がとるだからお願いします共に戦ってください」
萬崎の言葉に兵達は感動し一致団結して攻め込む事を決意したのであった。
萬崎はドスの効いた声で
「皆の者出陣じゃー‼」
こうして萬崎達は三日後には暴力寺を三万の大軍で囲んだ。
萬崎は暴力寺に向かって大声で
「今なら武器をすべて破棄して投稿すれば命まではとらぬ」
萬崎の言葉を聞いた暴力寺の家来は当主の鶴見直哉に
「あんな事を言っておりますがどうしますか?」
当主の鶴見直哉は
「やはり攻めるのが恐いのよ、意外と肝っ玉の小さい男よほっておけ、ほっておけ」
鶴見直哉は萬崎をほっておくことにした。
暴力寺から返事のなかった萬崎はその次の日に
「今から暴力寺を徹底的に攻める皆の者行くぞー‼」
朝から萬崎軍は一斉に暴力寺に攻めかかったのである。
長期戦を考えていた萬崎軍は日に日に攻撃は勢いを増していきその攻撃を受ける暴力寺側では
「どうしますか?このままだと萬崎の手に落ちるのは時間の問題だと思います」
「仕方ない、将軍に手紙を出そう」
鶴見直哉は家来に手紙を渡し将軍に届けさせた。
鶴見直哉の手紙が届いた将軍邸では
「将軍様、鶴見直哉の家来という者がボロボロになって来てるのですが」
「とりあえず通せ」
「はっ」
鶴見直哉の家来は将軍の家来に案内されて将軍の部屋に通された。
「失礼します、申し上げます我が当主鶴見直哉の願いを聞いていただきとうございます」
「なんだ、申してみろ」
「すみませんこれを預かっているので是非読んでください」
鶴見直哉の家来は将軍に手紙を差し出した。
将軍は手紙を読んで
「この内容は誠か⁉」
「はい、もちろんでございます」
「わかった。私に任せておけと伝えよ」
「はっ、ありがたき幸せ」
鶴見直哉の家来は帰っていった。
「将軍様、なんと書かれていたのですか?」
「萬崎を撤退させてくだされば二十億分の金銀を差し上げますまた、永久に将軍に仕えると書いてあった」
「それは凄い事書いてありますね」
「では早速萬崎に戦をやめるように手紙を送る」
「しかし萬崎は怒りませんかね」
「大丈夫、奴は私の手下だからあっははは」
将軍は大きく高笑いをしたのであった。
そして将軍から萬崎の元に手紙が届いた。
その手紙を読んだ萬崎は
「おい、ふざけるな!何勝手に戦の中止命令を出してきてんだ」
萬崎は手紙を破り捨て
「まったく勝手な将軍だ、もう切り捨てる」
激怒する萬崎に爺やが
「しかしそんなことをしては今までの将軍への媚が水の泡ですよ」
「そんなものどうでもよい‼」
爺やは萬崎のあまりの迫力に思わず尻餅をついた。
「爺や、皆を呼んで来い‼」
「はい」
爺やは慌てて皆を呼びに行った。
萬崎は皆の前で大声で
「いいか皆の者、一日でも早く暴力寺を落とし全滅させよ」
「はい‼」
こうして萬崎は将軍の命令を無視して暴力寺をより一層攻め込むのであった。




