ターニングポイント第73話招待
ここ岐阜城で萬崎は天子の膝に頭を置いて
「そういえば弟をまだ招待したことなかったから今度智江と二人で来てもらうか」
「殿は向こうでお世話になったんですからぜひ招待した方がいいですよ」
そして後日
「兄上、今日はお招きいただきありがとうございます」
「何、かた苦しい挨拶はいいから」
琵琶大和は緊張で声を震わせながら
「はい」
「しかし、このお城立派ですね」
萬崎は琵琶の言葉を聞いて嬉しそうに
「ホントか?やっぱりこの城立派か?」
「はい、とても立派です」
「そうか、そうかじゃあ城の案内したら今日は旨いもんたらふく食わせてやる」
琵琶大和は笑顔で
「それは楽しみですね」
「覚悟しろよ」
「覚悟?」
萬崎は慌てて
「いや、何でもない」
萬崎は城内を軽く案内したあと天子と琵琶大和と智江を連れて店に入った。
「おじさん、天守閣丼大四つ」
「はい、ただいま」
「おい弟よ、智江とはうまく言ってるのか?」
「はい智ちゃんとは仲良くやっています」
「智ちゃん?」
智江は顔を真っ赤にして
「もうだめですよ、殿」
智江の言葉で自分の言ったことに気づいた琵琶大和は顔を真っ赤にして
「あっ、ごめんなさい。いつもの癖で」
萬崎は琵琶大和の肩に手を回して
「弟よ、智江を智ちゃんと呼んでいるのか」
「すみません馴れ馴れしいですよね」
萬崎は満面の笑みで琵琶力也に親指を立てて
「ううん、凄くいい」
琵琶大和と智江が顔を真っ赤にしている横で萬崎は大きな声で
「いいな、めっちゃ仲いいやん。二人の関係最高だね」
智江は慌てて
「兄上、声が大きいですよ」
「俺もこれから天ちゃんって呼ぼうかな」
天子は笑顔で
「あっ、それいいですね」
「だろ、可愛いだろ俺にも呼び名つけてよ」
「じゃあ殿は智之だから智ちゃんですか?」
「それだと智江と被ってしまうからなぁ」
「じゃあ、とっ君はどうでしょうか」
萬崎は少し興奮状態で
「とっ君!それいいな今度からとっ君って呼んでくれ」
「わかりました、とっ君」
「うわぁ、その響きいいな」
萬崎は琵琶力也の手を握って真剣な顏で
「君たちのおかげで言いあだ名がついた礼を言う」
琵琶大和は少し戸惑いながら
「はい、それはよかったです」
「今日はいい収穫だった天ちゃん今から城に戻ってイチャイチャするぞ」
天子は顔を真っ赤にしながら
「とっ君、まだご飯出てきてさえいないですよ」
「あっ、そうだった」
萬崎は恥かしさで顔を真っ赤にした。
その後も四人で会話をしているうちに四人の目の前にこれでもかと名古屋コーチンのから揚げが乗せられた特大サイズの丼が置かれた。
「兄上、これは」
驚く琵琶大和に萬崎は
「あっ、ここ量多いけど大丈夫?」
琵琶大和は心の中で
今聞くー‼と叫んだが
「これ、兄上は食べきれるのですか?」
萬崎は真顔で
「その日の体調次第かな」
あっ、確実に食べきれるわけではないのね
「兄上、こんな量女性が食べきれるわけないじゃないですか」
「そうか、よく天ちゃんと二人で来るけどてんちゃん残したことないよ」
智江と琵琶大和は二人揃って心の中で
えっ、天子さんの方が食べれるの‼と驚いた。
驚いている二人を見た天子は恥ずかしそうに
「まぁ、美味しい物はいくらでもお腹に入るじゃないですか」
「まぁ、そうですよね。天子さんが食べきれるなら私も食べれそうですね」
「そうですよ、食べきれますよ。冷めないうちに食べましょう」
二十分後
智江は苦しみながら半分を食べ終えて前を見ると
何で?天子さん体めちゃくちゃ細いのにもう食べ終わっている。あの量はどこに吸い込まれているんだ?
萬崎は苦しそうに箸を進めながら呟くように
「やっぱりこの量人の食べる量ではないね」
あんたが頼んだんだろうが‼と智江は心の中で叫んだ。
横で顔色を変えながら苦しそうに食べている琵琶大和に智江は優しい口調で
「無理しないでいいですからね」
「いや、これを食べきらないと兄上に認めてもらえない」
「いや、大食い関係なくもう認められてますよ」
箸を置いた萬崎が琵琶大和に
「弟よ真面目すぎだ、もう認めてるぞ」
「皆、無理しないでな無理だったら私が食べるから」
えっ、天子さんまだ食べれるの‼と天子と琵琶大和は思った。
「じゃあ、天ちゃん俺の食べて」
お前は自力で頑張れよ‼と智江は心の中で叫んだ。
この食事会が萬崎家と琵琶家の絆を強くしたのであった。




