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ターニングポイント第71話岐阜

 萬崎は二百人くらいを連れて長良川を越えた所に東総家にばれないように簡易的な城を建て始めた。


 萬崎は城づくりに使う木材を筏にして川を


「ウエーイ、川下り最高‼」


 爺やは呆れながら


「殿、ふざけている場合ではありませんもし流されてしまったらどうするつもりですか⁉」


「大丈夫、大丈夫俺は川下りの天才だから」


「まったく」


 爺やは頭を抱えたのであった。


 萬崎は僅か三日で簡易的な城を完成させた。


 萬崎は上機嫌で


「爺や、城ができたな」


「殿しかしまだ中身の方があまり完成してません」


 萬崎の築いた城は遠くから見れば立派に見えるが中身は全くできてないのであった。


「大丈夫、見栄えが良ければ」


 爺やは心配そうに


「本当に大丈夫ですかね」


 萬崎は笑いながら


「大丈夫、大丈夫相変わらず心配性だな」


 そう言って萬崎は笑いながら爺やの肩を叩いた。



 

 萬崎は大きな声で


「目の前の木々を倒せ‼」


 その号令と共に木々は大きな音を立てて倒され始めた。


 木々が倒された音に何事かと思った東総家の家来は稲葉山城の窓から音のした方角を見ていきなり目の前に現れた立派に見える城を見て驚き慌てふためきながら


「殿、突然目の前に城が現れました」


 何人もの女性とイチャイチャしている天子の兄は興味なさそうに


「そっか、それならぶち壊してこい」


「殿聞いてますか、城ですよ!城がいきなり現れたんですよ」


 天子の兄はめんどくさがりながら


「だから潰して来いって」


 家来は渋々「はい、わかりましたというしかなかった」




 その頃萬崎軍では


 山根孝は三人を引き連れて


「殿、三人を味方に引き入れました」


「おっさすがだね、山根君」


 三人は地面に膝を付けて


「萬崎殿、我ら三人は」


 萬崎は遮るように


「あー堅い挨拶はいいから俺が萬崎智晴よろしく」


 三人は萬崎の緩さにあっけにとられながら


「はい、よろしくお願いいたします」


東総家から寝返った形の三人は萬崎に誠意を見せようと


「萬崎殿、我らに此度の戦先陣を務めさせていただけないでしょうか」


 積極的な三人の態度に萬崎は機嫌よく


「おーいいね、じゃあ任せちゃおうか」


 三人は気合を入れた声で


「はい、お任せください」



 稲葉山城から三千の兵が萬崎の築いた城を壊しに現れたが敵が城を壊しに来ると思っていた萬崎軍は東総軍を迎え撃つ準備態勢を整えていた。

 東総軍が攻めかかるが萬崎軍の先陣を務める三人の姿を見て


「おい、どういう事だ!うちの重臣三人が萬崎軍にいるぞ」


「ホントだ!何でだ」


 東総軍が動揺を隠せず混乱し始めた。


萬崎はその隙見逃さない‼


萬崎は全軍に大きな声で


「雑魚を蹴散らせー‼」

 萬崎軍は勢いよく東総軍に襲い掛かった。


 襲い掛かかられた東総軍は大将も戦経験豊富な重臣もいないため全く統率が取れず無抵抗のまま三千の兵のうちほとんどの兵が逃げ出し一方的な展開で戦が終わった。



 萬崎は戦に勝利し築いた城に戻り皆を集めて上機嫌で甘いお菓子を食べながら

「此度の戦は素晴らしかった、皆最高‼」


 萬崎は報酬を大盤振る舞いした。


 萬崎軍のその日の夜の宴は物凄く盛り上がったのであった。


 この戦で快勝した萬崎軍は満を持して次の日に稲葉山城を包囲した。

 

包囲された東総家は


「殿、この萬崎の包囲に対してどうするのですか?」


 天子の兄は真剣に話す家臣に対して女とじゃれあいながら


「大丈夫だろ、この城は堅城、攻め込むことなどできやしないほっておけば萬崎もそのうち帰るだろう」


 この言葉に家臣は呆れてため息をついた。


 この東総のおこないに家臣達の心は離れていき一人、また一人と戦う気を失くして去って行ったのである。



 こうして幾日が過ぎたある日


 萬崎はニヤニヤしながら


「そろそろ東総家の兵糧がなくなる頃だろ」


 爺やも頷いた。


 その頃東総家では


 家臣が慌てて天子の兄の元に行き


「殿、もう兵糧がありません」


 女とじゃれあっていた天子の兄は飛び上がり


「何‼なぜだ‼」


「城内の者が高値で萬崎軍に兵糧を売っておりました」


「何やってんだよ全く、そんなことした者全て捕らえて殺せ」


 そう天子の兄が叫んだ時に萬崎の大きな声で


「稲葉山城の者に告ぐ今降伏した者は命を助ける‼」


 城内の者はもう勝てぬと思い慌てて逃げ出すものが大量に出て天子の兄は慌てて止めようとするがもはや大混乱を収める力はなく残念な事に東総家は内部崩壊したのであった。


 決着が着いた時に山根孝は稲葉山城に入った。


 山根孝は天子の兄に会うと天子の兄は強い口調で


「お前今までどこに行っていた。早く萬崎の首を取る策を考えよ」


 山根孝はこの言葉に呆れながら


「この状況になってもまだわからないのですか?」


 天子の兄は強い口調で


「何がだ!」


「もう、あなたは稲葉山城の城主ではありませんよ、選択肢は三つ、ここから逃げ延びるか、萬崎殿の家臣になるか、切腹するか」


「ふざけるな、お前戯言言ってないで早く萬崎の首を取る策を考えよ」


「もう負けたんです、私は何度も注意しましたよねそれでも欲に溺れ何もしなかった結果がこの末路」


「お前が萬崎の首を取る策を考えないから東総家が滅びるかも知れないんだぞ」


 怒鳴る天子の兄に山根孝は天子の兄の胸ぐらを掴んで


「お前が東総家を滅ぼしたんだぞ‼」


「うるせぇー、もうお前なんかあてにしない」


 そう言って天子の兄は逃げ去ったのであった。



 山根孝は萬崎の元に行くと萬崎は上機嫌で


山根孝の手を握って


「山根君、此度の戦はお主のおかげありがとう、ありがとう」


「いえ、私は何も」


「褒美は何が欲しい?なんでもやるぞ」


「すみません私は敵将を捕らえずに逃がしてしまいました。そのことをお許しください」


 頭を下げる山根孝に


「それは仕方ないではないか昔の主君を討つことは出来ないよなそれは仕方ない事だよ」


 山根孝は萬崎の優しさに感動しながら


「ありがとうございます」


 深々と頭を下げた。


「で、褒美は?」


「これだけの事を許して頂けたので褒美はいりません」


「遠慮はしなくていいんだぞ」


「私は褒美のために萬崎殿に仕えた訳ではありません。萬崎殿が天下を統一しこの国から戦をなくそうとしているからそのお手伝いで仕えているんです」


 萬崎は驚きながら


「山根君、変わってるね」


「殿ほどではありませんよ」


「それもそうか」


 二人は大笑いした。


 

 こうして萬崎は岐阜を制圧したのであった。



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