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ターニングポイント 第49話合流

ここ、神奈川県小田原城で


「総長、忍びの者が天羽家の家臣に討ち取られました」


 二十代くらいの金髪頭のヤンキーみたいな風貌の男小田原城城主大山暴走は鷹の絵を書きながら


「そうか、討ち取られたか計画通りにはいかないな、まぁしかたないしかしこれで戦の口実ができた」


 そう言って伝令の者に褒美を渡すと共に討ち取られた者を供養するように伝えた。


 関東制覇を目標としている大山にとって千葉の下半分を支配している天羽家は目障りな存在だった。そのため天羽家の家臣をさらって人質にして人質を盾に天羽家を配下にしようとした。それが失敗した今、忍びが討ち取られたのを口実にして天羽家と戦をすることにしたのであった。



 

 その頃天羽家では


「えっ!あの男はひのちゃんと海老太郎君を連れ去ろうとしていた⁉」


 驚く経丸に士郎は


「だから言ったろ、あいつ怪しいって」


 経丸は肩を落としながら


「すみませんでした」


 海老太郎は優しい口調で


「殿、無事だったから気にする事ないですよ」


 ひのも同調するように


「そうですよ、私達怪我もしてないですから」


 士郎は海老太郎とひのに向かって


「ダメだよ、言うときはちゃんと言わないと」


「えっ、無事だったんですからもういいじゃないですか」


 海老太郎の言葉に士郎はグワッと目を見開いて


「優しい言葉をかけるのだけが優しさじゃない、時には厳しい事を言うのも優しさなんだよ!」


 海老太郎は黙り込んだ。


「それがし達は殿を守らなきゃいけない立場だが殿もそれがし達を守らなきゃいけないんだぞ、もう天羽家は家族以上の存在なんだぞ、その家族を見ず知らずの男に警戒もせずに預けていいわけないだろ‼」


 経丸はうつむきながら「すみませんでした」と謝っている時にいきなり戸が勢いよく開き稲荷が慌てた感じで


「殿、大山が我らと戦をする準備を始めています‼」


 経丸は驚き


「ホントですか‼大山と言ったら若松亡き後の戦国の三大大名の一つではないですか」


 凛は手を大きく叩いて


「今までの話は終わり、とにかく急いで大山との戦の準備を」


 経丸は稲荷に


「稲荷さん、金崎殿に援軍の要請ををしてきてください」


「はい、わかりました」


 稲荷は急いで金崎の居城春日山城に向かったのであった。


経丸はその後片倉に戻ってくるよう手紙をかいたのであった。




 稲荷はわずか三日で金崎の居城に着いた。


「金崎殿、我ら天羽家、大山と戦をすることになりました。援軍をお願いします」


 金崎は二つ返事で


「わかりました、今すぐ戦の準備をします」


「ありがとうございます」


 稲荷は深々と頭を下げた。


 深々と頭を下げる稲荷に金崎は


「稲荷さん、経丸ちゃんに攻め込まれる前にこちらから攻め込むように伝えてください」


 稲荷は金崎の言葉に驚き


「こちらから攻め込む⁉」


「はい、こちらの恐さを大山に植え付けましょう」


「はい」


 稲荷は急ぎ大多喜に戻り経丸に報告し天羽家は金崎家と群馬県の三国峠を越えたところで合流した。


 経丸達は金崎の元に駆け寄り経丸が


「金崎殿、今回の援軍ありがとうございました」


 頭を下げる経丸達に金崎は優しい口調で


「いいんですよ、この前の戦の時は援軍に来てもらったのですからお互い様ですよ」


「先生、しかし行動が早かったね」


 金崎は優しい表情で


「天羽家の窮地と聞けば全力で駆けつけますからね」


「先生かっこよすぎだろ」


 士郎は金崎のお腹の肉をつまんだ。


 金崎は笑いながら


「士郎君、昔と変わらないですねそういう事は経丸ちゃんにしないと」


 士郎は顔を真っ赤にしながら


「なんでそれがしが殿のお腹をつままないといけないんだ‼」


 金崎はニコッとした表情で


「だって、経丸ちゃんの事好きでしょ?」


 士郎は顔を真っ赤にしながら慌てて


「先生、何言ってるんですか!」



 経丸以外は皆笑った。経丸はどこか晴れない表情をしていたのであった。



「今回、どういう風に戦うつもりですか?」


 金崎の質問に凛が


「直接大山の居城小田原城を攻め込むと城を囲んでいる私達の後ろから支城の兵達が城を出て襲い掛かってきて小田原城の兵と挟み撃ちにされると困るのでまず支城を一個ずつ撃破していきます」


「なるほど、私もそう考えていました。今回はそれで行きましょう」


「よし、片倉さんいつもの頼みますよ」


「いつもの?」


 金崎の問いかけに士郎は


「片倉さんが今から面白い事言ってくれるんですよ」


「それは楽しそうですね」


「おい、士郎君!ハードル上げるなよ」


「さぁ、片倉さんいこう」


「士郎君、話聞けよ」


士郎は経丸に目で合図し経丸は気合を入れた声で


「さぁ、円陣を組もう」


 士郎は小さな声で金崎に流れを説明した。


「大山なんかお山の大将だ、蹴散らすぞー‼」


 皆はシーンとした。


 そして経丸が大きな声で


「大多喜―‼」


 皆は声を揃えて


「魂―‼」


 円陣が決まって皆が「決まった、決まった」

と言って拍手をするなか片倉は不満そうな顔で


「士郎、毎回俺のくだり、いるか?」


 士郎は片倉の言葉にうなずきながら


「確かに、毎回つまんないもんな、いつになったら面白いこと言うんだか」

「お前、ムカつくな」


 首を絞める片倉に士郎は


「ギブギブ、ギブ」

 皆笑った。


 こうして天羽、金崎連合軍は大山家と全面戦争に向けて大山の支城を落としに行くのであった。




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