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ターニングポイント 第158話東北

士郎、八田、大和、武士勇と豊影と戦う事を約束した金崎家家臣の奈月はそのことを主の熊太郎に伝えると

「話はわかった。俺らは豊影軍をおびき寄せればいいんだな」

「はい、東北におびき寄せている間に八田殿や大和殿が大阪で挙兵する手はずになっておりますから」

「わかった。義を大切にする金崎家が悪の象徴豊影軍と雌雄を決するぞ」

「はい!」


 その頃大多喜では

「何、士郎達が豊影に対しての反乱軍を結成したんですか?」

 稲荷からの報告に驚く経丸に稲荷は

「はい、そうらしいです」

「いつ、豊影に対して反乱を起こすのか?」

「今度、北海道出兵があるじゃないですか」

 皆は稲荷の言葉にうんと小さく頷く

「その出兵に金崎家は協力しないと豊影に手紙で言います」

「怒った豊影が金崎家に対して兵を挙げると思われます」

「そこで豊影軍が金崎家を討つために東北に向かったら大和殿や勤勉殿が大阪で挙兵する流れになっております」

「そして、東北の金崎家と大阪の大和殿や勤勉殿とで挟み撃ちをして豊影軍を滅亡させるのです」

「なるほど、面白い策ですね。しかし豊影が四百万石の大大名に対して勤勉殿は約二十万石、大和殿は十万石大将の石高の差が大きすぎやしませんか?」

 この凛の鋭い質問に稲荷が言葉を返せないでいるといきなり戸が開き

「確かに大将の石高の差はありますが勤勉殿達は西国の覇者、百二十万石の大大名の鈴谷運転殿を味方に引き入れることに成功しました」

 いきなりの士郎の登場に驚いている皆に士郎は

「久しぶりだな。皆元気だったか?怪我はないか?」

「元気だし、怪我もないよ。士郎こそ元気だった?」

「あー、もちろん元気さ。経丸がいないお陰でストレスがないから精神的にも落ち着いてたしね」

 海老太郎は真顔で

「士郎さん、これが照れ隠しってやつですか勉強になります」

「何言ってんだお前は」

 士郎は恥かしさで少し顔を赤くしながら海老太郎の頭をはたいた。

皆は笑った。

 ひのは士郎に

「ホント、士郎さん殿に感謝した方がいいですよ」

「なんで?」

「殿は毎日神社に行って士郎さんの無事を祈っていたんですよ」

 経丸は少し困った感じで

「やめてよ、士郎にばらさないでよ。ひのちゃん」

 士郎は経丸に顔を真っ赤にしながら小さな声で

「ありがとう、経丸」

 経丸は素直にお礼を言う士郎に少し動揺しながら

「いや、その、なんで素直にお礼言うのさ」

「あんま言いたくないけど、嬉しかったから」

 思わず見つめあう二人を見て凛が小声で

「皆さん、ここは一旦出ましょう」

 皆も小声で声を揃えて

「そうですね」

 部屋から出ようとする皆に士郎と経丸は慌てて

「出なくていい、出なくていいから」

 


 夜、士郎は経丸に部屋に呼ばれると

「士郎、どうして大多喜に戻ってこれたの?」

「豊影の命令で一旦天羽家に戻って北海道出兵の準備をしろって言われたから」

 経丸は

「そうだったんだ」

 士郎は少し笑いながら

「まぁ、天羽家は北海道出兵行かないんだけどな」

「そうよね、豊影をぶっ潰さないといけないもんね」

「そうだ、猿を潰さなきゃそれがしは経丸と幸せになれないからな」

「えっ?私と幸せになるって?」

 士郎は

 やべぇ、つい本音が漏れた

 と思い慌てて

「いや、その猿を潰さなきゃまた人質として大阪に行かないといけないからさ」

 苦し紛れで誤魔化す士郎に経丸は優しい口調で

「人質、とても大変だったでしょ」

 士郎は少し強がりながら

「別に大変じゃないよ」

「お帰り士郎」

 自分に抱きつく経丸の長い髪を優しく触りながら

「ただいま、経丸」


 ここ金崎家の居城福島県の会津若松城では

 奈月が豊影を挑発する手紙を作成していたのであった。

 作成された手紙は数日後大阪城にいる豊影の元に届いたのであった。


「豊影殿、我らは北海道出兵などという大義のないどころかあなたのわがままで行われる戦になど出陣致しませぬ愚かな者どもを集めて勝手に愚かな戦でもしてきてください。あなたの天下が一日でも早く終わるように祈ります。奈月」


 この手紙を読んだ豊影は怒り手紙を破りすて

「ふざけやがって、田舎者が!」

 豊影は北海道出兵の準備をしていた家臣達を集めて

「おい、皆の者北海道出兵を中止して金崎家討伐を開始する‼」


 数日後、豊影軍は金崎家を滅ぼすために出兵したのであった。



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