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ターニングポイント 第150話稚魚

士郎は勇と大地との相部屋に戻り


士郎は豊影の口調を真似て


「我、天下人ぞ」


士郎は自分の言葉に


「何が天下人だ、偉そうにあいつ自分が薄汚い猿ってわかんないのかな?」

 

セルフでツッコミを入れると勇が笑いながら


「猿なら、わかるわけないじゃん。理解力がないんだから」


「それもそうだな」

 

大地は笑いながらも納得した。


「それより士郎、どうやって豊影をあの団子屋の店員とくっつけるんだ?」


「そんなことそれがしに言うなよ。それがし彼女出来た事ないんだから」

 

士郎の発言に勇と大地は驚き声を合わせて


「人生で一度も彼女出来た事ないの‼」

 

士郎は強い口調で


「そんな、驚く事ないだろ。じゃあ、お前ら彼女いるのかよ?」

 

二人は声を揃えて真顔で


「いるよ」


「まぁ、今の話の流れでいないわけないか」


「ねぇ、士郎好きな人は出来た事あんの?」

 

士郎は少し照れながら


「まぁ、なぁ」

 

大地が士郎を哀れな目で見ながら


「はぁ、可哀そうに相手にされないのか」


「相手にはされてるからな。むしろそいつはそれがしの事好きかもしれないし」

 

勇は悲しい顔で士郎の肩をポンと叩いて


「そうか、こじらせるとそんなありもしない妄想を人に語ってしまうのか」

 

士郎は勇の頭をはたいて強い口調で


「お前はなんて失礼な事を言うんだ‼妄想じゃない事実だ!!」

 

勇は笑いながら煽るように


「事実なら何で告白しないの?ねぇなんで?」

 

図星を突かれた士郎は慌てながら


「うるせぇなぁ!なんだっていいだろ」

 

勇はニコニコしながら


「大ちゃん、士郎は振られるのが恐いんだね」

 

大地は士郎を煽るように


「まぁ、俺は振られた事ないからその気持ちわかんないんだけど」


「俺も振られた事ないよ」

 

士郎は勇と大地の頭をはたいて


「お前ら、本当に嫌な奴らだな‼」

 

勇と大地は笑ったのであった。

 

三人で話をしているといきなり部屋の戸が開き大和が大慌てで


「大変です!太閤殿下の飼っていた鯉の稚魚が絶滅しました」

 

士郎達は急いで池に向かった。

 

士郎達が池をのぞくと二匹のブラックバスが優雅に泳いでいた。

 

優雅に泳ぐブラックバスを見て士郎は


「誰が、ブラックバスなんか入れたんだ?」

 

呟く士郎に対して勇も


「どういうテロなんだろうね。これは」

 

と呟いた。

 

大地は少し慌てた感じで


「もし、これが豊影にばれたら俺達、警備不備って事になって処罰されるんじゃないか」

 

大地の言葉に皆急に背筋が凍るように冷たくなり顔を引きつらせた。


「ぴゅ~ぴゅ~ぴゅ~」

 

といきなり聞こえてくる陽気な口笛に対して士郎は


誰だ、こんな時にのんきに下手な口笛吹いている奴は

 

口笛の主は皆の前に現れて


「どうしたの皆こんなところに集まってなんかあったの?」

 

大和がその男に丁寧な口調で


「ノリピカ殿、実は何者かがこの池にブラックバスを放ちまして」

 

ノリピカはのんきな顏で


「あーそれ、俺だよ。同皆仲良くしてる?」

 

ノリピカの言葉にその場にいた全員驚きすぎて開いた口が塞がらない。

 

ノリピカは池をのぞくと


「あれ?なんで稚魚一匹もいないの?どうしたの?」

 

大和は呆れながら


「ブラックバスが稚魚を食べてしまったんですよ」


「えっ!ホントに‼」

 

驚くノリピカに大和は冷静に


「ノリピカ殿、なぜブラックバスをこの池に入れたんですか?」

 

ノリピカは悪びれる様子もなく堂々とした態度で


「だって、稚魚だけじゃ寂しいと思ったから」

 

ノリピカの言い訳を聞いて士郎は

 

こいつなんちゅうアホな奴だ!脳みそ入ってないんじゃないのか

 

士郎の横で勇はノリピカのあまりのアホさ加減に思わず吹き出してしまった。

 

大和は


「しかし、どうしよう稚魚」


「じゃあ、また買って来ればいいじゃん」

 

ノリピカの無責任な言葉に士郎は


「買うって、鯉の稚魚って凄い高いんですよ」


「でも、皆でお金出し合えば買えるでしょ」

 

このノリピカの言葉に士郎は頭にきて


「誰のせいで稚魚が全滅したと思ってるんだよ‼」


「あっ!お前俺のせいにするつもりか‼」

 

士郎はノリピカの言葉に対して


「お前のせい以のなにものでもないだろうが‼」

 

怒鳴る士郎の耳元で勇が


「やめとけ、馬鹿に言葉しゃべっても理解できないんだから」

 

勇の言葉を聞いて士郎は冷静になる。

 

勇は穏やかな表情で


「取り合えず、今回の件は太閤殿下にご報告しますのでノリピカ殿。どんな処罰が下されるかわかりませんが覚悟しといた方がいいと思いますよ」

 

ノリピカは勇の言葉を聞いて恐くなり震えながら


「すみません。僕すぐに稚魚を買って来るので太閤殿下には黙っておいてください。お願いします」


「そうですか。わかりました」

 

この時士郎は

 

勇は怒らせたらめちゃくちゃ恐いんだな

 

と心の底から思ったのであった。


そして士郎は絶対に勇を怒らせないことをこの場で心に誓ったのであった。



ノリピカは慌てて稚魚を買いに走るのであった。



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