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ターニングポイント 第138話凡才

ここ小田原城では


 経丸が暴走の前に現れ


「大山殿、天羽家は大山家にお味方いたすことにしました」


 大山は驚きながら


「本当か!天羽殿」


 経丸は笑顔で


「はい」


 大山は満面の笑みで


「ありがとう、本当にありがとう」


「大山殿、天羽家はどこに配置すればよろしいでしょうか?」


「天羽殿には群馬の太田市にある金山城を守って頂きたい」


「わかりました。私達で、豊影を迎え討ちましょう」



 経丸達は八千の兵を引き連れて金山城に入ったが片倉だけは金崎家を味方に引き入れるために新潟の春日山城に向かったのであった。


 

 片倉は熊太郎に会うと


「金崎殿、此度の戦大山家にお味方していただきたい」


「大山家に?なぜです」


「この戦の原因は豊影が高政殿を暗殺したからなんです。豊影に圧倒的な非があるのです」


 熊太郎は片倉の言葉に驚きながら


「えっ!それは本当ですか‼」


「はい」


 熊太郎は冷静に


「それは絶対に許せない事ですね」


「そうですよね!憎き豊影を共に倒しましょうよ」


 片倉の熱量と対照的に熊太郎は冷静に


「片倉さんは大阪城を見た事ありますか?」


「まだ、見たことないですけど」


「大阪城を一度見てきた方がいいですよ」


「どういう事ですか?」


「豊影の事は許せないですけど、だからといって豊影に逆らう事はしないです」


「えっ!」


 驚く片倉に


「国子様は天才だったから義を貫き通すことが出来た。でも僕は凡人なんです。国子様と同じやり方は出来ないんです。だから凡人の僕が民を守り抜くには義を貫き通せない場面もあるんですよ」


 片倉は熊太郎の気持ちが痛いほどわかった。


「辛い事を言わせてしまい申し訳ありませんでした」


 熊太郎は片倉に深々と頭を下げて


「こちらこそ、力になれずに申し訳ありませんでした」



 片倉は春日山城を後にしたのであった。




 経丸は帰って来た片倉に


「片倉さんお疲れ様です」


 片倉は真剣な表情で


「殿、話があります」


 片倉は金崎家での話を経丸に丁寧に話した。


経丸は心の中では物凄い動揺したがその動揺を表に出さないよう努めて一言


「わかりました」


 と言ってその話を止めたのであった。



 ここ、大阪城では


 士郎は今豊影の部屋に呼ばれ


「小僧、天羽家が我らに反旗を翻しているんだが」


 豊影の問いに士郎は体中を震わせながら


「はい」


「はい。じゃなかろうどういう事だ」


「それはその」


 豊影の隣にいた伊藤が


「まぁ、太閤殿下。小僧に聞いても天羽家が大山家に付いた理由などわかりませんよ」


「そうか、じゃあこいつの処分をどうしようか。打ち首にするか」


 士郎は大きな声で


「打ち首‼」


 豊影は呆れた感じで


「当り前だろ、人質とはそういうもんだろ」


 士郎は恐怖で全身から脂汗を噴き出しながら


 ヤバい、それがしこいつに殺される


 伊藤は冷静に


「まだ、利用価値があるかも知れないので打ち首はやめときましょうよ」


 この言葉に士郎は素早く反応し必死に


「そうです。利用価値あります。絶対あります」


「伊藤がそういうなら打ち首はやめておくか」


「太閤殿下、その代わり小僧の事はしっかり私が見張っておきますから」


「おう、よろしく頼む」


 士郎は豊影の部屋を出た後全身の力が抜けてその場にしゃがみ込み


 ふぁ、殺されるかと思った



 数日後豊影軍は総勢二十五万の大軍で大山征伐を開始した。


 

豊影軍は小田原城を攻める前に小田原城の支城を攻めることにしていた。その豊影軍の軍勢の一部丹野と大木率いる五万の兵が天羽家のいる金山城を囲んだ。


 海老太郎は金山城の麓を広い範囲で一望できる見晴らし台で


「殿、凄いですよ。豊影軍の兵が迫ってきています」


 経丸は敵軍をジッと見て冷静に


「凄い数ですね」


 ひのが明るいトーンで


「今までの敵の兵の数を更新しましたよ!」


 凛は笑顔で


「ひのちゃん、前向きでいいね」


「はい、恐がっていても仕方がないので。もう戦う覚悟はできているんですから」


 経丸は少し嬉しそうに


「ひのちゃん、のいう通りあんなのに恐れずに思い切って大暴れしましょうよ‼」


 海老太郎は大声で


「殿!その強気最高です‼」


「おっしゃ!殿、円陣組みましょうよ」


 片倉の言葉に経丸は


「そうですね!片倉さんいつものお願いします」


「ちょっと待ってください、たまには僕にやらせてください」


 片倉は笑顔で


「おっ、いいね!海老太郎君」


「僕、俳句思いついたんでそれで気合い入れましょう」


 経丸は海老太郎に


「じゃあ、海老太郎君お願いします」


「はい!」


 海老太郎は大きな声で


「金山は群馬県だよ太田市だ」


 皆キョトンとする中。凛が


「海老太郎君、これはどこで気合い入れるの?」


 海老太郎は少し間を置いて大きな声で


「わかんないです‼」


 皆思わず一斉にこけた。


 あまりのグダグダさに思わず皆笑ってしまったが


 経丸は気持ちを切り替え気合いを入れた声で


「大多喜‼」


「魂‼」


 

 これより豊影軍の丹野、大木率いる五万の軍勢と天羽家八千の軍勢の戦が始まるのであった。




 


 



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