ターニングポイント 第136話真実
士郎は大声で
「はぁ!勇俺と同じ年‼」
「そうだけど、そんなに驚く事か?」
「そりゃ、驚くよ。はぁ、今まで損してた」
「損してた?」
「それがし、勇の事年上だと思ってて敬語使ってたじゃん」
「あーあそうだな。もう同じ年とわかったんだからため口でいいぞ」
「当り前だろ!なんで同じ年にため口使わないといけないんだ。片倉さんにだってたまにため口使うのに」
「えっ、片倉ってもしかして片倉水道さん?」
「はぁ、そうだけど。勇、片倉さん知ってるの?」
「知っているも何もあの方は俺の憧れの人だよ」
士郎は身内が褒められた照れ隠しで大きな声で
「はぁ~あんなのに憧れてるの?」
「もちろん強くて優しいお方じゃないですか」
「はぁ~、勇は何も知らないね。片倉さんは強くて優しいかも知れないが壊滅的に面白い事を言えない人なんだよ」
「えっ、別にいいじゃん。それは」
士郎は大声で
「いやいや、面白い事言えないんだよ。人間として終わってるだろ‼」
勇は真顔で
「じゃあ、士郎は面白い事言えるの?」
「は?」
「今ここで面白い事言ってみてよ」
「お前、そんなこと急に言われたって困るよ」
「じゃあ、士郎人間として終わってるね」
「はぁ!お前ぶっ飛ばしてやる」
「はぁ!何でだよ。士郎が面白い事言えないと人間として終わってるって言ったんじゃん」
「うるせぇ!お前のフリが悪いんだよ‼」
勇は少し笑いながら
「フリを気にするとかお笑い通ぶってるね‼」
この言葉に怒った士郎は勇を追いかけ回した。
ここ大多喜城では
「豊影が、大山殿を攻めるんですか‼」
驚く経丸に稲荷は冷静に
「はい、二十万の大軍で攻め込むようです」
「二十万‼もの凄い大軍じゃないですか!」
「はい、後豊影から書状が届いております」
経丸はその場で書状を読んだ後
経丸は急いで手紙を書いて
「稲荷さん、すぐに大山殿にこの手紙を届けてください」
「はい」
稲荷は急いで大山に経丸の手紙を届けた。
経丸からの手紙を読んだ暴走は
フッと笑って
「理由か、俺を気にかけてくれるとは優しいな経丸殿は」
暴走はすぐさま経丸に返事の手紙を書いて届けさせた。
暴走からの手紙を読んだ経丸は
「ふざけるな、こんなことが許されるべきではない‼」
経丸は皆に向かって。
「豊影が二十万の大軍で大山家を攻めるそうです」
片倉は少し驚きながら
「二十万!それは凄い大軍ですね」
「それで豊影が私達に金崎家と合流して出陣するよう命を出してきました」
経丸は一呼吸置いてから
「大山殿からも手紙が来ました」
経丸は頑張って怒りを抑えようとするが声を震わせて
「豊影が高政殿を暗殺したらしいです」
凛は驚きながら
「豊影、なんて酷い事を」
海老太郎が大きな声で
「許せないですね!殿」
経丸は低い声で呟くように
「そうですよね。許せないですよね」
「殿、大山殿と豊影どちらに付くおつもりですか?」
片倉の問いに
大山殿に味方したいけど、大山殿に味方すれば豊影の元に人質に行っている士郎が殺されてしまう。豊影が悪なのはわかっているでも豊影に逆らえば士郎が、士郎が
経丸は葛藤を抱えながらもその葛藤を吹き飛ばすために覚悟を決め大きな声で
「天羽家は豊影に従うことにします」
殿の覚悟を感じ取った皆は声を揃えて
「わかりました」
その頃、大阪城の士郎は
「おい、勇。豊影が大山家を攻めるって本当か?」
「本当だよ」
「何で、豊影は大山家を攻めるんだ?」
「それは俺にもわからないよ」
「じゃあ、豊影に直接聞きに行こうぜ」
士郎の言葉に勇は大きな声で
「はっ⁉何言ってんの?」
「何って、豊影に大山を攻める理由を聞きに行くって」
「俺らみたいな末端な人間が簡単に太閤殿下に話しかけられるわけないだろ」
「確かにそれもそうだな。じゃあ豊影の部屋に忍び込みに行こうぜ」
「それなら、面白そうだな」
士郎と勇は豊影の部屋の天井裏に忍び込んだ。
「なぁ、勇もしそれがし達が忍び込んだのばれたらどうなるんだ?」
少し恐がっている士郎に対して勇は冷静に
「まぁ、打ち首だろうな」
勇の言葉に士郎は驚いて
「打ち首‼」
勇は慌てて士郎の口を抑えて
「馬鹿!静かにしろ」
士郎は弱弱しい声で
「ねぇ、引き返さない?」
「今さら何言ってんだよ」
「だって、ばれたら打ち首なんだよ」
「だから、ばれないようにするんだろ」
「もしばれたらどうすんのさ」
「お前が忍び込もうって言ったんだろ」
「まさか、ばれた時打ち首になると思わないから」
勇は呆れた感じで
「もう、遅いよ。それより豊影が何で大山を攻めるのかの理由を聞かないと」
士郎は小さく力のない声で
「わかった」
しばらくすると豊影の部屋に伊藤が入って来た。
「太閤殿下、やはり大山は殿下に息子が殺されたことを知ってだいぶ怒っておりますね」
この伊藤の言葉を聞いた士郎と勇は驚き思わず顔を合わせた。
伊藤は急に立ち上がって
「太閤殿下、ちょっとすみませんこの屋根裏に何者かが潜んでいるようなので槍を取って来てまいります」
この言葉を聞いた士郎と勇は慌てて逃げ出した。
伊藤は士郎達が逃げ出したのを察して
「あれ、私の勘違いでした。すみません太閤殿下」
「そうか、問題ないぞ」
二人は話を始めたのであった。
士郎と勇は無事自分の部屋に逃げ帰り
士郎は声を震わせながら
「豊影が殺したんだ。高政様を」
「あぁ、そうみたいだな」
士郎はその日のうちに経丸宛に手紙を送ったのであった。




