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ターニングポイント131話脱糞

暴走は士郎の緊張をほぐそうと


「脱糞君、もしかして緊張してる?」


 士郎は驚きながら


「えっ、なぜそれがしが脱糞したことを知っているんですか?」


「知ってるよ。松本軍との戦で恐怖を感じて脱糞した男がいるって日ノ本中で噂になってるもん」


「えっ、それがしの脱糞エピソード日ノ本中に知れ渡っているのか」


 落ち込む士郎に暴走は笑いながら


「まぁ、いいじゃん。日ノ本中に名が知れて」


「よくないですよ!もっとカッコいい事で知れ渡ってほしいですよ」


「まぁ、いいじゃん」


「よくないですよ!本当はそれがし大多喜の英雄って呼ばれたいんですよ」


 暴走は大あくびをして


「話を始めようか」


「はい」


「大山殿単刀直入に申し上げます。金崎家と和睦を結んでいただきたい」


 暴走は物凄い形相で


「それは無理だ!」


 士郎はビビりまくりながらもそれに負けじと大声で


「無理ではありません‼」


 暴走は小さな声で


「お主は何も事情を知らないからそんなことを言えるんだ」


「暴走殿の大事な息子高政殿が金崎家領内で謎の死を遂げたからですよね」


 暴走は呟くように


「そうだが」


 士郎は強い口調で


「これだけはハッキリ言わせていただきたい金崎家は高政殿を暗殺するような卑怯な事絶対にしません」


「なぜ、そのような事を言い切れる。高政は国子殿が亡くなってすぐに謎の死を遂げたんだぞ!」


 暴走は畳を拳で叩いて


「あいつは国子殿にも認められていて金崎家の跡継ぎ候補だったんだ。だから熊太郎は邪魔だと思って殺したんだ」


「違う、先生の教育を受けた者にそんなことをする奴は存在しない」


「神崎家領内での出来事だぞ。熊太郎じゃなくても金崎家の者がやったに決まってるだろ‼」


 怒鳴る暴走に士郎は冷静に


「金崎家がやった証拠はあるんですか?」


「そんなものはないよ。でも奴らがやったんだ‼やったに違いないんだ‼」


「もしやってなかったら、どう責任取るつもりですか?」


 暴走は興奮状態で


「責任もくそもあるか、金崎家が絶対にやっているんだから‼」


 士郎は冷静に


「もし、やってなかったらどう責任取るんですか」


「だから・・・」


 士郎は大山の発言を遮って


「もしやってなかったらどう責任取るんだよ‼」


 士郎に怒鳴りつけられた暴走は驚き一旦間を置いてから冷静になって


「じゃあ、もし金崎家がやっていたらどう責任を取るつもりだ?」


「暴走殿のお望み通りな事をそれがしはやりますよ」


「お前生きるのにこだわっていたよな」


「はい、こだわっております。死んだら終わりですから」


「じゃあ、命を懸けられるのか?」


「いえ、命は懸けられません」


 暴走は笑いながら


「なんだよ、お前の覚悟はそんなもんだったのかよ」


「命とは限りがあるから価値があるんです!そんな大切なものを簡単に懸けれれないですよ」


「ふん、臆病者が」


 士郎はガッと目を見開いて暴走を見ながら


「臆病者とバカにされようがなにされようがそれがしは命を簡単には絶対に懸けぬ‼」


「交渉は決裂か」


 暴走の言葉に士郎はわざと大きなため息をついて


「はぁ~暴走殿の勘違いで大山家と金崎家は戦になるのか?お互い大国同士暴走殿の勘違いのせいで何万人もの無駄な血が流れてしまうのか」


 暴走は下を向きながら


「無駄なんかじゃない、高政の弔い合戦なのだから」


 暴走の口調が弱くなったのを感じた士郎は


 よし!暴走殿は今自信が無くなって来てるぞ。ここだな!


 士郎は暴走に土下座をしながら


「暴走殿、犯人がわかるまで金崎家に攻め込まないでください。お願いします」


 士郎の必死な姿に心打たれた暴走は


「これ以上話し合うと士郎がビビりまくって脱糞してしまうからこの話はもう終わりにしよう」


「えっ?」


「最後まで言わせんな。脱糞の願いをしばし聞き入れてやる」


 士郎は赤べこのように頭を勢いよく下げながら


「ありがとうございます。ありがとうございます」


「よかったな、脱糞」


「ありがとうございます、でも一言言わせてください。それがしの事を脱糞と呼ぶのはやめて頂きたい‼」


 暴走は笑いながら


「いいではないか。脱糞ってお主にはよく似合っておるぞ」


 士郎は強い口調で


「似合ってなんか。おりません‼」


 暴走は笑いながら


「向きになるなよ。そういえば最初俺の事ビビってたけど大丈夫か?脱糞してないか?」


「あー!そんなに心配してくださるならそれがしの褌についてないか確認させてあげますよ」


 脱ごうとする士郎に


 暴走は笑いながら


「よせ、やめろ。そんなことしなくていいから」


「バカじゃないですか?ホントに見せるわけないじゃないですか。脱糞してるかも知れないのに」


「マジか!」


「マジなわけないでしょ‼」


 二人は大笑いあったのだった。



 脱糞の話を詳しく聞きたいと言う暴走に士郎は身振り手振りを使いながら


「いいですか?便意とは恐怖で精神的にやられるといきなり来るんですよ」


「そして一旦は戦っている最中ウンコしたいウンコしたいと思いながらも我慢をします」


「だからそれがしは敵と便意の二面攻撃に耐えなければいけません」


「それがしは何とか早くウンコがしたいので敵を全力で倒そうとしますが倒せたときは便意も我慢でき圧倒的勝利となりますが、敵を倒せない時は更に便意も勢いを増して圧倒的敗北を喫するのです」


 この士郎の話に暴走は大笑いしたのであった。



 士郎の脱糞エピソードが一旦大山家と金崎家の仲を取り持ったのであった。









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