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ターニングポイント 第130話罪悪

片倉から裏切るとの内容の手紙を受け取った経丸はその手紙を士郎に見せフフッと笑って


「凛ちゃんは面白い策を考えたんですね」


 士郎は少し心配そうな顔で


「それがしらはこの文章でわかるが金崎家には伝わらんと思うぞ」


 経丸は笑顔で


「私から武士家は私達が警戒するので私達が動くまで武士家には攻撃しないでくれと手紙を書きます」



 経丸はその内容の手紙を稲荷に届けさせたのであった。


 体格が良い金崎家城主熊太郎は


「奈月さん、天羽家からこのような手紙が」


 熊太郎の家臣、ポニーテールで身長百六十センチ小顔の巨乳の女性の奈月は手紙を読んで


「私達はこの手紙の通り軍を動かさない方がいいですね」


「しかし、天羽家は信用できる家なのですか?」


「国子様があれだけ信用されていたのですから大丈夫だと思いますよ」


「まぁ、ここは信用するしかないか」


「はい」



 大山軍は勇との約束通り沢山の兵を連れて城の工事を始めた。


「おお、凄い人数来てくれたね」


 凛ののんきな言葉を聞いた大地は


 まったく、大山殿は本当はいい人だって事を伝えてあげたいよ


 凛は現場監督のデモンの所に行き


「どうですか、今のところ順調ですか?」


「もちろん順調よ。凛ちゃんの設計通りだよ」


「ホント、それはよかった。上手く大山の兵を使ってくれて大変ですよね?」


「いや、それが大山の兵は凄くまじめで人一倍働くんだよね」


「ホント!意外ですね」


「ホント!ホント!だから予定よりも早くできそう」


 凛は笑顔で


「それはよかった」



しかし、凛は日にちが立つに連れて一生懸命働いている大山の兵を見て罪悪感に苛まれていく。


「ふぅー」


凛が一人でため息をついていると片倉が横に座って


「凛ちゃん、悩みごと?」


「はい、なんか大山軍の方々が真面目に働いているのを見ていると騙すのに罪悪感を感じて」


片倉は優しい口調で


「そうだよね、確かに罪悪感を感じるよね」


経丸は自分が弱音を吐いたことにハッとし慌てて


「すみません片倉さん。軍師なのに弱い所を見せてしまって」


片倉は笑顔で


「いいんじゃない、凛ちゃんの兄貴はしょっちゅう弱音吐いているじゃん」


 凛は苦笑いしながら


「いや、兄貴は逆に弱音を吐くのが持ち味みたいになっているじゃないですか」


 片倉は大笑いしながら


「弱音を吐くのが持ち味って何よ」


 あまりにも笑う片倉に凛は真顔で


「そんなに笑う事ですか?」


 片倉は脇腹を抑えながら


「ヤバい、お腹痛いツボに入った」


 凛は少し呆れながら片倉が笑い終えるまでしばらく待った。


 片倉は真面目な顔で


「人間だから辛いと思う事沢山あると思うし、それを適度に吐き出さないと潰れちゃうよ」


「でも、私は軍師だから軍師が弱音を吐いたら頼りないじゃないですか」


「軍師だからって凛ちゃんが弱音吐いたから頼りない軍師だと思う人間天羽家には一人もいないよ」


 片倉さん、何ていい事言ってくれるんだ。


 この片倉の言葉で凛は救われた気がした。


「片倉さん、私大山軍を騙したくないです」


「じゃあ、大山家と金崎家を和睦させればいいんじゃない?」



 凛は何か閃いたような反応で


「そっか!大山家と金崎家を和睦させればいいんだ‼」


 いきなりの大声に驚く片倉を凛は見ながら


「あぁ、なんて私はバカなんだろう。こんな簡単な事なぜ今まで思いつかなかったんだろう」


「簡単?」


「多分大山家は金崎家を誤解してるんですよ」


「暴走の息子を金崎家が殺したと思っているんですよ」


「でも、金崎家はそんなこと絶対にしないと言う事を第三者が言って暴走を説得すれば終わる話なんですよ」


「じゃあ、暴走殿の説得を誰かがやれば戦をしなくて済むんだね」


「そうです。それだけの事です」


「その役目誰に頼むの?」


「兄貴に頼みます」


「士郎君に?」


「はい、兄貴なら暴走と面識あるから向こうも警戒しないと思いますし」


「確かにいいかも。でも、話盛って話すことあるよ」


 凛は頭を抱えながら


「そこなんですよね、兄貴は話を盛るからなぁ」


「まぁ、でもダメもとで士郎君に任せてみるか」


「そうですね」


 凛は早速、士郎に大山の説得を依頼したのであった。


 

 依頼の手紙を読んだ士郎は


「はぁー!何で俺があんな見た目恐い奴に会わないといけないんだよ‼」


 と泣き叫んでいたが経丸にうまく言いくるめられて小田原城に向かった。




「殿、上田城が出来ました」


「ホントか!」


「やっと、高政の弔い合戦ができるわ」


 大山軍が戦の準備をしているところに士郎は心の中で


 気持ちー!気持ちー!と自分を奮い立たせていた。


「総長、天羽家の家臣の者が総長にお会いしたいと」


「天羽家の者?取り合えず通せ」


「はい」


家臣は暴走の前に士郎を案内した。


暴走は士郎を見てすぐに


「ここに何の用で来た?」


暴走の言葉に士郎は


 やっぱいつ見ても恐ろしいな、でも怯まないぜ


と思い全身を恐怖で震わせながら大山との会談を始めるのである。


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