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ターニングポイント第124話会議

豊影が萬崎の仇を討ったことは日ノ本中の大名に知れ渡った。


 もちろん、大多喜城の天羽家の元にも


「豊影が萬崎の仇を討っただと‼」


 驚く士郎に経丸が


「そうみたい」


「いくらなんでも早すぎるだろ。魔王が死んでから十日しかたってないんだぞ」


 片倉も士郎に同調して


「確かに士郎君のいう通りこれは早すぎるよ」


 凛が


「今回の謀反豊影が裏で関わっていたんじゃないでしょうか?」


 凛の言葉にひのが


「その可能性はありますよね」


 経丸はどんと畳を叩いて


「それなら私は絶対に豊影を許せない‼」


「経丸のいう通りだ!それがしも許せない‼」


 片倉は冷静に


「とりあえずまだ事情がわからないのでここは様子を見ましょう」


「そうですね」



 その頃、


萬崎家の家臣達は清洲城に集まっていた。


 禿げ太郎が


「此度、皆に集まってもらったのは萬崎家の跡継ぎを誰にするかを決めてもらうためだ」


 皆は口々に


「殿には子供がいなかったからなぁ」


 と呟く中大内勤勉が


「それなら、ここは萬崎家の家臣の中で一番偉い元木殿に跡を継いでもらうのはいかがだろうか」


 皆が賛成する中


「俺は反対です」


「豊影殿、なぜですか?」


「俺は萬崎家の跡継ぎにふさわしいお方を連れて来ました」


 豊影に勤勉は


「そんなお方がいるのですか?」


 豊影は戸に向かって


「どうぞ、お入りください」


 一人の二十代くらいの男が入って来た。


「豊影殿、この方は?」


「殿の遠い親戚に当たるお方でございます」


「遠い親戚?」


 皆がざわつく中、豊影は皆を威圧するように


「遠い親戚ですが、このお方は殿と血のつながりのあるお方元木殿は血の繋がりはない!跡継ぎとは血の繋がりを優先する者じゃないのか」


「殿、今度の跡継ぎの会議が今後の殿の人生を大きく左右すると思います」


「そんな重要な会議なのか?もう俺が天下人になったんじゃないのか」


「そんなに事は簡単ではありません」


 少し落ち込む豊影に


「でも安心してください。私にちゃんと策があります」


「どんな策だ?」


「萬崎の血縁者には男の子がいない」


「確かにいないな」


「私がその辺からガキを拾って来ます」


「ガキを拾って来る?」


「そして、そのガキを萬崎の遠い親戚だと言い張るのです」


「言い張ってどうする」


「殿はその子の御見人になるのです」


「そして?」


「その子をうまく利用して天下人になればいいんですよ」


 豊影はニヤッと笑って


「おっ、最高の策だな」


「ありがとうございます」


 元木は立ち上がって


「待て、その子が本当に殿の親族かどうかなんかわからないじゃないか」


 豊影は低い声で


「親族かどうかわからない?確かにそうですな。でも元木殿あなたは確実に殿の親族ではないじゃないですか」


 言い返せない元木に


「跡継ぎ問題はこれで終わりにして後は琵琶大和の処分について話し合いましょうよ」


「ちょっと、待て。跡継ぎ問題は終わってないぞ」


 豊影は元木を睨み付け低く威圧する声で


「いいや、終わったんだ!」


 元木は萬崎の仇を討った豊影にこれ以上強くは言えなかった。


 豊影は正座している。大和を指さしながら


「それで、琵琶大和の処分を皆はどうお考えですか?」


「俺は、琵琶殿の言う事信じている。だから琵琶殿に処分など全く必要ない」


 強く言い切る勤勉に豊影は


「はぁ?勤勉殿は琵琶大和の言っていた戯言を信じると言うのか?」


「はい、信じます」


「こいつは金ヶ崎で殿を裏切ったんだぞ。そんな奴信じられるか‼」


 勤勉は強い口調で


「豊影殿、人を信じるは理屈じゃないんです‼」


 豊影は深くため息をついて


「あほくさ、勝手にすればいいんじゃないですか。取り合えず跡継ぎの問題は解決したので俺はこれで」


 そう言って豊影は去って行った。


 大和は勤勉に


「ありがとうございました。勤勉さんが信じてくださったおかげで助かりました」


 勤勉は笑顔で


「大和殿は俺と同じで萬崎殿を慕っている気持ちが体中から滲み出てたから殿を討ち取る事などしないと思っただけだよ」


大和はその後何度も勤勉に頭を下げて二人は固い握手を交わした。


 豊影は得意げに


「なぁ、伊藤俺の話のすり替え見事だったろ」


「はい、さすがでした」


「これで、俺の天下か」


「いや、まだやる事はあります」


「何をやればいいんだ?」


 伊藤はもの凄い悪い顔で


「元木を挑発して戦を起こさせ討ち取ってしまいましょう」


豊影は得意気に


「任せろ」


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