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ターニングポイント第116話恩師

萬崎は鈴谷に将軍稲毛を引き渡せば今までの事は水に流すという内容の手紙を送った。

 

萬崎からの手紙を受け取った鈴谷運転は物凄く迷っていた。


将軍の力はもうない、時代が萬崎を選んでいるこのまま逆らえば将軍と共に鈴谷家は滅ぼされる、でも将軍をどうやって引き渡せばいいのだろうか鈴谷運転が一人悩んでいるところにいきなり背後から


「お主、まさか我を萬崎に引き渡そうなんて考えてないだろうね」


「いっ、稲毛様‼」


 稲毛はフフッと笑って


「そんな、驚くなよ」


 鈴谷は震えた声で


「はっ、はい」


 稲毛は鈴谷運転の頭を掴んで


「で、お前は我を萬崎に引き渡すのか?」


 鈴谷は震えながら


「いえ、そのような事は」


 鈴谷運転の言葉の途中で将軍稲毛は笑顔で


「しないよな」


「はい」


 鈴谷家は萬崎に稲毛を引き渡す事は出来ないと返事をした。

 

 萬崎は鈴谷家からの返事を受けて


「仕方ない、攻め込むか」


 萬崎軍は中国攻めに向けて進軍を開始している途中で


「魔王、金崎殿から手紙です」


「金崎殿から?」


 金崎の手紙の内容は


「萬崎殿、私も萬崎殿の天下統一に少しでも役立ちたいと思い、もしよろしければ私も中国攻めに参加したいと思っています。萬崎殿のタイミングでいつでも連絡ください」


 萬崎は手紙を読んだ後


「マジか‼軍神金崎国子率いる金崎軍が味方してくれるのか。よっしゃー!」


 萬崎はすぐさま


「金崎殿、お心遣い誠にありがとうございます。ぜひお力を貸し下さい。よろしくお願いします」


 という内容の返事を書いてすぐさま金崎に届けた。


返事をもらった金崎国子は早速萬崎軍に合流すべく一万の兵を率いて出陣をしようとしていたが


「よし、酒も持ったし忘れ物はないな」


 金崎は城を出ようとした時に


 ダーン

 いきなり倒れる金崎に対して家臣が慌てて


「殿、どうしたんですか!大丈夫ですか‼」


「おい、殿が息をしてない‼」


家臣達は慌てて心肺蘇生などを行うが結局金崎国子は帰らぬ人となってしまった。


 金崎国子が亡くなった事は全国各地の大名に瞬く間に知れ渡った。


 進軍中に美味しそうに馬上でお菓子を食べている萬崎の元へ


「魔王、金崎殿がお亡くなりになりました」


「えっ、今なんて?」


 伝令はもう一度ゆっくりと丁寧に


「金崎殿が亡くなりました」


 萬崎は怒鳴るような大声で


「何で?何で金崎殿が亡くなったんだ」


「病による急死です」


 萬崎は一旦冷静になって自分の気持ちを落ち着かせてから


「わかった」


 萬崎はそう一言、言って進軍を続けるのであった。


 ここ、大多喜城では


「殿、大変です」


ドタバタと大きな足音を立てながら慌てて走って来る稲荷に経丸は


「どうしたんですか?」


「殿、金崎殿が亡くなりました」


 経丸は稲荷の言葉にあまりにも衝撃を受けすぎて言葉が出ない。


 その場にいた片倉、凛、ひの達も言葉が出なかった。


 何も知らない士郎と海老太郎は陽気に大声で


「それがしは大多喜の英雄~天才的な男~」


「よう、よう揚げパン、チョコパン、コッペパーン、エグイテ!」


 と歌いながら経丸の部屋に入って来た。


 二人は皆の様子を見て


「士郎さん、何かあったんですかね?」


「あったんだろうな、この雰囲気」


 経丸は落ち着いた声のトーンで


「二人ともそこに座って」


 二人は素直にその場に座り込んだ。


「あのね、金崎殿が亡くなりました」


「えっ、先生が亡くなった‼」


「そう、亡くなったの」


「何で、何で亡くなったの?」


「病気による急死だって」


「そっか、そうなのか」


士郎は涙を堪えながら上を向いてふぅーと息を吐いた。


 士郎は夜経丸の部屋を訪ねた。


「経丸、寝れないだろ。少し歩かないか?」


「いいよ、士郎も寝れないんだ」


「まぁな」


 二人は城を出て少し歩いたところで星空の下腰を下ろした。



「急だったな、経丸」


 経丸は泣きながら


「ホントだよね、急すぎるよ」


「急すぎてすみません」


 いきなり聞こえて来た声に士郎と経丸は


「えっ、誰?」


「えっ、誰ですか?」


 二人が辺りを見回すといきなり辺りが光り輝き


「お二人に話したいことがあって」


 士郎と経丸はいきなり輝きながら現れた金崎国子に驚き


「先生、どうしてここに!まだ生きてたんですか?」


「最後に二人に伝えたいことがあって」


「何ですか?」


「経丸さん、あなたは天羽家の当主です。当主は他の人にはわからない辛さもありますが私みたいに逃げ出さないで皆を頼って困難を乗り切って行ってください」


「はい」


「士郎君、あなたはどんなことがあっても経丸さんを守り支えてください」


「当り前だろ、先生そんなこと言われなくてもわかってるよ」


 金崎は笑顔で


「最後に二人と話せて本当によかった」


 そう言って金崎は姿を消したのであった。



 翌日


「ふぁ、ヤバい。寝すぎた!早く走り込みの支度をしないと経丸を待たせちゃう!」


 士郎は慌てて飛び起き


「えっ、待ってここ外じゃん?」


 隣を見ると経丸も寝ており


 えっ、まさかそれがしと経丸昨日外で寝たの?


 士郎は慌てて


「おい、経丸起きろ。それがし達、外で寝てたぽいぞ」


 経丸は士郎と違いマイペースに


「おはよう、士郎。昨日夢で金崎殿に会ったんだ」


「えっ、それがしも夢で先生に会ったよ」


 少し驚きながら言う士郎に対して経丸静かには目を擦りながら


「そっか、同じ夢を見ていたんだね」


 士郎は経丸の頭を乱雑になでて立ち上がり


「経丸、走り込みに行こうか」


「そうだね、行こう」


 金崎国子は亡くなってしまったがそれでも萬崎、経丸達は前を向いて進みだすのであった。

























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