ターニングポイント第102話団結
ここ山梨の松本氏館では
松本徳博は地図を見ながらニヤッと笑って
今こそ我が領土を拡大する最大の機会だ
松本徳博は皆に向かって気合を入れて大声で
「今こそ、我ら最強の騎馬隊が大暴れする時だ、皆の者出陣じゃ‼」
「おー‼」
最強の騎馬隊率いる松本徳博が動き出したのである。
ここ静岡の浜松城では
伊藤が勢いよく豊影の部屋を開けて大声で
「殿、松本徳博が攻めて来るってよ!」
食事中だった豊影は驚いて箸を落として
「あの日の本一最強の松本軍が⁉」
「そうですよ」
「どうすんだよ、日の本一最強の松本軍が攻めてきたら俺達は簡単にやられるぞ」
慌てる豊影に伊藤は冷静に
「殿?萬崎を切り捨てますか」
豊影はためらうことなく
「そうだな伊藤、松本軍に我らは寝返ると伝えるか」
「わかりました」
萬崎の元にも松本軍が動き出したことが伝わった。
「どうしよう?山根君松本軍が動き出した」
慌てる萬崎に山根は冷静に
「魔王、今すぐ天羽家に豊影のいる浜松城に向かうように連絡してください?」
「天羽家を豊影の元へ?」
「はい!」
「それは無理だよ、天羽家と豊影は仲が悪いから」
「今、我らの後ろから松本軍が攻めてきたら確実に壊滅します。そのためには少しでも松本軍の進軍を送らせなければなりません」
「松本軍はここに来る途中浜松城を通ります。豊影は松本軍が攻めてきたら必ず戦わずして我らを裏切り松本軍に付くでしょう。それを防ぐためには天羽家に浜松城に入ってもらい豊影の動きを監視してもらい少しでも松本軍の進軍を遅らせてもらう必要があるのです」
「わかった、すぐに天羽家に協力をお願いするよ」
萬崎からの協力依頼を受けた経丸は皆を集めて
「皆、今から浜松城に向かう。そして豊影と協力して松本軍の進軍を止める」
経丸の言葉に士郎は
「やめろ、それがしらがそこまでする必要はない」
「何いってんの?士郎」
「それがしらは援軍に向かう必要などないと言ったんだ」
「なんでよ、今萬崎殿は窮地なんだよ。助けを求められてんだよ!」
「豊影は長経様の仇じゃないか、この前だって協力するの死ぬほど嫌だったのになんでまたあんなクズと協力しなきゃなんねぇんだよ!!」
「あのクズはこの前もそれがしらを陥れようとした。あのクズと協力はしたくないだから今回は断れよ」
「確かに豊影は私の父上の仇だし、この前も私達を陥れようとした。あいつはクズで最低だ。士郎の言ってることは正しい。でも萬崎殿が窮地なんだよ!私達は豊影のために立ち上がるんじゃない!萬崎殿のために立ち上がるんだよ!!」
「そこまで危険をおかして萬崎のために立ち上がる意味はなんだよ!!」
「意味なんかない!意味なんかないけど私は萬崎殿を見殺しにできない、ただそれだけ」
経丸の気持ちを汲み取った士郎は
「経丸、今度それがしに飯おごれよ」
「士郎」
「皆、申し訳ないこのバカ殿のわがままのために共に戦いに行こう。よろしくお願いします」
深々と頭を下げる士郎に対して片倉は笑顔で
「オッケー!俺張り切って戦っちゃうわ!!」
稲荷は呟くように
「まぁ、俺は元から戦いに行くの反対じゃなかったし」
凛はあきれた感じで
「経丸さんはバカ殿じゃないし、バカなのは兄貴だし」
ひのは真顔で
「私も凛ちゃんと同じ事を思ってました」
海老太郎は真面目な感じで
「士郎さんって皆からバカだと思われてんですね」
士郎は海老太郎の頭をグリグリしながら
「お前、煽ってるのか」
海老太郎は慌てながら
「煽ってないです、痛いです、煽ってないです、痛いです」
「ごめんなさいは?ごめんなさいは?」
「ごめんなさい、なんだかよくわかんないけどごめんなさい」
皆笑ったのであった。
経丸は笑顔で皆に
「ほんとうに、ありがとう」
士郎は大きな態度で
「ホントだよ、まったくもっとそれがしらに感謝した方がいいぞ」
「そうだね、その通りだよ」
士郎は顔を真っ赤にしながら
「いや、そんな素直に言われても困るなぁ」
「あんたは何を言われたかったんだよ」
凛のツッコミに皆笑ったのであった。
士郎は経丸に向かって
「じゃあ、いつも通り円陣組もうぜ」
円陣を組んだら士郎は片倉の肩を叩いて
「片倉さん、いつもの頼むよ」
片倉は照れ臭そうに
「仕方ないなぁ、物真似やりま~す!」
「おっ、いいぞ!誰の物真似だ」
片倉はめちゃくちゃかっこつけた感じで
「経丸、今度飯おごれよ」
「ふざけんなお前、それがしそんなかっこつけてないわ」
そう言って士郎は片倉の頭をひっぱたいた
皆は爆笑した!
「いくよ、皆!大多喜」
「魂!!」
天羽家は一致団結して浜松城に向かうのであった。




