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嘘(きみ)と僕の約束  作者: Roman
13/13

12話「エマとエデンの約束」

4月26日

.


エマです。ここ数日、ずっとV系聴いてるよ。

雑誌で見たり、エデンと絡んでる子が好きな(プロフに名前書いたりしてる)バンドの中から、何となく興味持ったバンドをちらほらと。色んなバンド聴いてるし好き(これが「雑食」ってやつかな?!)

そんなにお金ないからとりあえずレンタルなんだけどねぇ……(←小声)


今リピして聴いてる曲の歌詞の

「夜よ明けないで 夢よ覚めないで あなたが消えてしまうから」

って歌詞、とても好き!


V系の曲って、めちゃイイ曲ばっかなんだね。知らなかったよ。

最初は【私みたいなヲタクで腐女子で若干メンヘラがV系を聴いてもいいものなのだろうか】とか思ってたんだけど(見た目もちょっぴり怖かった)

でも実際聴いてみたら、怖いどころか、病んでる時に聴きたくなるくらい寄り添ってくれるというか

尖ってる所が、聴いててどこか落ち着くんだ。居場所を見つけたみたいな感覚になった。

私もこのまま本当に、V系の音楽を好きになったりして?

まさかね。



あとね、これもまだチラホラだけど、原宿系ファッションの雑誌やV系音楽の雑誌も買って読んだりしたよ。

(まとめ買いできるお金が欲しい)

ゴスパン、カッコいい!

雑誌も少しずつ集めていきたいなー

最近の楽しみです。



後略プロフの事ーー

あれから数日、カレンはあれから返信や日記の更新はほとんどない。

でも、カレンは返信や日記の更新が比較的ゆっくりな子だとわかったから、不安になったりはしてない。大丈夫だよ。



その後、らいのプロフィールから日記に飛んだら、偶然にも1時間くらい前に日記が投稿されてビックリした。

「乙女座と獅子座のパフェ」

というタイトルで、開いたら

「今日はお母さんと東京に行って来た〜!」

って。


(え!? らい、東京に行ける距離なの!? ……そういえばうろ覚えだけど、茨城って言ってたような。マジか、東京に行ける距離なのか)


「彼氏も友達も東京行くまでの時間合わないからお母さんとは合うから行った! 可愛い服とかたくさん見た」

「原宿でパンクの服少し買えた。夢ひとつ叶った!」

服を見に原宿と渋谷をハシゴした事を、嬉しそうに書いてあった。

「あとね、少し前から気になってた星がテーマのカフェに行って来た」

「ちょっと違うかもだけど、星モチーフの店内とか食器見てたら、なんかエデンの事思い出した! 最近後略でよく話してる子」

「12星座のパフェがあって私は獅子座なんだけどね、獅子座より乙女座のパフェの方が可愛くてタイプだったから、そっち食べた」

「美味しかったけど、でもやっぱり次にまた行けた時は、獅子座のパフェが食べたいな!」

「いつか、原宿で買ったパンクファッションを着て、獅子座のパフェを食べるんだ。夢だなぁ!」


いいな……星がテーマのカフェかぁ。

でも嬉しいな、らい、ふとした時にやっぱりエデンの事思い出してくれるんだ。


ただ私、東京行った事ない。

らいがもし東京に何度か行って詳しくなって、東京に住んでる設定のエデンが話ついていけなくなったらどうしよう。

なんて、いつもの不安がよぎった。



あとね、本当に偶然なんだけど、エデンも私も、獅子座なんだ。

らいの日記はすごく嬉しくて、でも少し、切なくなった。



エデンと脳内で話す時は、いつも目を閉じた空間の中に、私もエデンもイメージ衣装でいる。立ってたり座ってたり、一緒に歩いてたり色々。景色はいつも、星空に囲まれてる。


エデンと今、約束したい事がある。



「エデン聞こえる? 私最近思うんだ。私とエデンのこれからの課題はね、"最後まで嘘をつき通す事"なんだよ。

いつまでやるのかはまだハッキリしてないけど……とにかく私は、プロフのみんなの前でだけは、ちゃんと『東京にエデンとノエルが実在してる』って事にしたいんだ。みんなの夢が、崩れないように」


エデンは何も言わなかったけれど、私の話している事を聞いてくれている気がしたから、続けた。


「だから、嘘がバレる事だけはしたくないんだ。絶対に」



嘘を最後まで突き通す事ーー

「……でも、"最後"っていつだろうね。自分で言っておいて何なのって感じだけど。

プロフィールを辞めるまで?それとも死ぬまでずーっとかな? エデン」


エデンは少し考えてたけど、私より早く答えを出した。


「カレンやらい達、みんなにとって、俺たちが『記憶にはあるけど、忘れた人』になるまでじゃないかな」

「…………」


【記憶にはあるけど忘れた人】か。

悲しいよ。

でも、なんとなく言いたい事はわかる気がした。



「エデン……私、ちゃんとやりきるから。エデンの事を好きなみんなのために、私が好きな人たちのために。私とエデンで嘘をつき続ける。

だからエデン、約束して

『一度ついた嘘は、私が……私たちが、最後まで突き通す』って。

今エデンと約束したら、私、頑張れる気がするんだ」


私がゆびきりげんまんの指を差し出したら、エデンは少しだけ微笑んで

「わかった」って、指を結んで約束してくれた。


「私とエデンの、約束だよ! 指切った!」

「そうだね。嘘だけど」

「ちょっと、嘘ってどういう意味?」

「だってエマちゃん、嘘つきじゃん」

エデンは、本気なのか冗談なのかわからない言い方で笑ってた。

私もなんか照れ臭くて、笑ってた。



「そうだエデン、今度はさ、ノエルのプロフィールも作ろうか?」

「え? エマちゃんが?」

「うん。みんなはやっぱりエデンとノエルの兄弟関係に興味がありそうだし、性格的にもノエルの方がネットの世界は好きだと思うから、エデンに後略の世界を教えてもらった弟が『自分もプロフィールを作りたい』と思うのは、自然なことだと思うんだ」

「……エマちゃんは大変じゃないの?」

「できるよ! いや、やってみせるよ」



エデンと約束した後、私は、ノエルのプロフィールとノエルの日記を作成する事を決めた。


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