※番外編メモ「エマとエデンの会話.1」
バイトから帰宅しました。
疲れたわ。私、ウエイトレスのバイトのメンバーはみんな嫌いなんだよ。
今日のディナータイムは高校生と私しかいなくて夜21時に揃って上がりだったんだけど、みんな20時頃から上がり作業(ゴミ捨てとかそういうの)して、料理運んだりお客様を見たり(いわゆるウエイトレスの仕事)を全くしないの。
お店はすごく混んでたのに言っても誰もやってくれなくて、私が全部一人で仕事してた……。
当然まわし切れるはずもなく、お客様からは不満の嵐だったよ。
料理が熱くないだの片付いてないテーブルがあるだの案内が遅いだのオーダー読んでもいけないだの……そりゃそうだわな。
店長には上がる時に、「今日のメンバー全員ダメだった」とか言われたし。
いや、他のウエイトレスが仕事してくれれば何も問題はないんですけどね……私が言っても「自分でやれよ」とか聞こえるように陰口言われるんだ。
自分でやれよって何? ウエイトレスのバイトしに来てるのになんでウエイトレスの仕事しないの?私だけが一人では働くの? 意味不明。
こうやって無理して働いても私の代わりなんて、働いてる人全てのみんなの代わりなんて……いくらでもいるんだよね。
本当に社会は理不尽で、人間を使い捨てる。
みんなみんな、死ねばいいのに!
……。
最近よく思う事。
エデンはいいよね。
進学校に通って友達もたくさんいて弟とも仲良くで女の子にもモテモテで楽しそうなんだもん。どうせ中学生の頃には既にたくさん女遊びや恋愛して来たんでしょ?
爆発しろや。
「あすかちゃん! ……あすかちゃん?!」
……
いや。本名で呼んで来んじゃねーよ。
「じゃあ、エマちゃん?」
「なんか白々しい! あとちゃんづけがなんか気持ち悪い!」
「じゃあ……あすかとかエマとか?」
「年下に呼び捨てで呼ばれるのも嫌!」
「じゃあお姫様かな」
「うわキモ。それに姫じゃない姫と呼ぶならカレン」
「それならなんで呼んだらいいの? このままだとこのやりとりだけで日記帳が埋まっちゃうけど大丈夫?」
「だーわかったよエマで良いよ! ここ(日記帳)では私はエマなんだから」
エデンはいつの間にか、音楽を聴いていない時でも勝手に話しかけてくるようになった。
(あ、この話の相手はもちろん、エデンです)
最近のエデンとの会話で印象的だったものを書いていきます。
「エデンはいいよね。学校で友達もたくさんいて、これからはバンドも始めて。人生、楽しいでしょ?」
「楽しいよ。でも」
「ネットに顔出しただけで、後略プロフの女の子たちにも人気者じゃん」
「……もちろん、嬉しいよ」
頭の中で言葉だけでエデンと話している感覚なんだけど、途中からなんとなくエデンが寂しそうにしている気もした。気のせいかな?
「彼女いないって本当なの? そんなにリアルが充実してる人種なんだから、過去に恋愛くらいした事あるでしょ。きっと後略プロフのみんなからもそういう質問、そろそろ来ると思うよ」
「エマちゃん何言ってるの? 俺の事を好きな人はみーんな俺の彼女だし俺の彼氏だよ!」
「……」
問い詰めていくと、エデンは(高校一年生のガキのくせして)今までたくさんの女性と付き合って来たけど、心から誰かを好きになった事は一度もなかったんだそうです。
きっと、愛されてる感覚も一度もなかったんだろう。
「……あの、これも設定として聞きたいだけなんだけど。好きな女性のタイプは? みんな気になってるはずだよ。プロフィールにそういう項目あるでしょ」
「え? ……出来れば処女かな」
いや、ドン引き。
私、これからネットでこの男を演じないといけないのか?!
「なんで処女が好きなの?」
「1番血が美味しそうだから。あと、支配してるみたいだから」
「うわあ。気持ち悪いね!」
「褒め言葉です」
「わかった。その項目は何も書かないでおくね」
エデンは時おり気持ち悪かったけど、最近の私はとにかく、頭の中でエデンと話す事が楽かった。(笑)
なんとなく、エデンはカレンの事を思い浮かべてたような気もしたけど。
「エマちゃんの好きなタイプはどんな人なの?」
「え?!」
……一度も人を好きになった事がない私に何を聞いているんだ?
でも、それを分かった上で聞いてるんだな、こいつ。それなら
「えっと、黒髪で色白で、私がヲタクだからやっぱりヲタクな人がいいかな? 勉強は出来なくてもいいや」
「……ふーん。他には?」
エデンは、何か見透かしてるのかな
「その……出来れば自分と話が合う人が良いから、ピアノ弾いてたりとか共通点がある人……本当に出来ればだけど」
「それで? (ノエルじゃん)」
「いや……ちょっとツンデレみたいな……猫みたいで、人混みとか苦手な人で、出来れば少食で……」
「ノエルじゃん」
「いや、そんな事は」
ヤバい。なんかまずい事を言ってしまったぞ。ブラコンなエデン怖いよ。
「エマちゃんはこうやって俺と話すのは良いけど、ノエルとエマちゃんが2人で話すのは禁止ね」
「どういう事?」
「ノエルの事を日記に書いたり何かしたい時は俺を入れて3人でノエルと話して。エマちゃんとノエルの2人っきりはダメ」
「……」
私は、プロフのみんなに掲示板のレスをする時もエデンとして日記を書く時も、エデンやその周りの人と会話しながら設定を決めて行っていたけど、ノエルに限ってはエデンと3人またはエデンを通さないと会話出来ないことになりました。
つまり、ノエルと私が2人だけで話す事は禁止という事です。
な、なんでや……ブラコン兄貴は恐ろしや……
エデンは、なんでそんなにノエルが超大好きなの?
歳が離れてるならまだしも、1つしか違わないんだよ? どんな育ち方をしたらこんなにブラコンになるの?
って、気になったけどまぁいいか。
多分これから2人の過去は、嫌でも知る事になるんだ。
「ねぇエデン、こんな衣装はどう? 私の中で、イメージ衣装って感じなんだけど」
想像の中でイメージしている衣装をエデンに見せた。
私とエデンとノエル3人組の、勝手に決めたイメージ衣装ーー
「……マーチングバンドみたいな衣装? こんなのバンドでも着ないよ?」
案の定エデンは私の勝手な想像衣装に戸惑っていた。
「良いんだよ! これが私の中での私たち3人の衣装なの! 青と水色や紫のグラデーションな星空が光っている中で、私が真ん中で左右にエデンとノエルがいるんだよ。もう何種類かイメージしてるんだから! エデンたちが組むバンドでもたまには着ても良いかもよ」
イメージ衣装を着て、星空を背景に、真ん中にエマ、左右にエデンとノエルできっと、似合うと思ったんだ。
多分、これは私とエデンのノエルの3人だけの世界の衣装。私たちはこれからきっと、大切な共犯者になるんだ。
最近のエデンとの会話はこんな感じ。




