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枕の下に 希望の上に(8)

写真の色

溜まっていた写真を

アルバムに整理する

パソコンの中でじゃない

そんな話じゃないんだ

どちらも物としてある

それは古い訳でもなく

家で

プリントアウトした訳でもなく

町の写真屋さんで

現像して焼いて貰ったんだよ

あれって

何で焼くって言うだろう

写真にするだけなんだけどね

その内

意味合いが消えるのかな

フィルムですら

驚くほど減っているから

当たり前かな

アマチュア無線みたいに

なったりするんだろうなぁ




そんな話をしながら

テーブルの上には

広がる彩り

何と睨めっこをするのか

同じ長方形でも

違う物だから

変な重さは無い

データ化されたら

みんな見るのか

物としてあるから

みんな見たいのか

意味合いが違うはずなのに

深くは考えない




抑揚がない世界に

新しく出来上がる抑揚は

危険物質と同じ扱いになるだろう

一つに纏まるというより

一つに纏まる事を楽しむ様な

さながらゲームであるからだ

理念も信念も無い

纏まりになってしまうからだ

最初の小さな球体だけが

理念や信念を内包するのだろうが

大きくなればなるほど

飽和していき

結局は

単純な物しか残らない

骨しか残らないのだ




頭が悪くなるのか

一部分だけが特化するのか

わからないけれど

置き換わった物が

代用品として

納得いく物になるかは

また別物なのだろう

小さなニーズは

マニアと置き換わって

個々の個性と

同じ扱いになっている




一つに繋がりながら

個々を大切にする事は

人類には不可能なのだ

心情は複雑であり

1と0の組み合わせを狂わせる

地球のバグに近い人間の心情は

インターネット空間で

食物連鎖を既に始めている

人間は生物だと言える

人間は獣だと言える

無かった空間が出来上がり

その中で

一つの種の心情が

食物連鎖を

行なっているのだから

間違いなく言える

自然の摂理だって

人間が学んだ事だけれど

学んだから違う事が出来るとは

誰も言えないのだ

人類には不可能な事が

科学以外でも

まだある

それを悲しいと思うか

それを受け入れるか

それを拒絶するか

どれを行なっても

結果は変わらないだろう

一瞬という時間を

作れたとしても




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