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ダンジョンで金貨を稼ぐ  作者: 地下水
4/11

宝箱

 ダンジョンの4階についた。敵とは戦闘はしていない。1階~3階までは洞窟のエリア。4階から6階まで森林と草原エリア。なぜかダンジョンに巨大な森林と草原があるエリア。ここでしか採れない薬草や動物がいて小銭稼ぎにはちょうどいい。ダンジョンの地図が売っているので最短距離で4階まで到着した。今日の目的は4階でお金を稼ぐことだ。バッレクはかなり不安である。

 4階に出てくる強敵はオークというモンスター。2足歩行で体がでかくて力が強い。人間並みの知能がある種類なので集団で襲い掛かってくる。手に持つ武器も厄介でたとえ棍棒でも、巨大な体から振り下ろされて直撃したら一発であの世逝きだろう。

  

 バッレクは人より優れた『目』で光る物体を発見した。ラコに周りを警戒してくれと小声で言うと、まるで猿のようにするすると大木を登っていく。町一番の長さを誇る塔と同じくらいある木まで登る。木の枝に黒い鉄と木でてきている宝箱があった。


 「黒か……」


 普通の木の宝箱は罠がない代わりに、大したものがない。

 黒の鉄と木の宝箱は、罠がある代わりに、お宝が入っている可能性が高い。(罠が無い可能性もある)

 小さな宝箱をリュックに入れて、するすると下に降りる。


 「ちょっと、上で何をしていたの?私を一人にしないでよ!」

 「ごめん、ごめん。大木の上にあった宝箱を見つけたから機嫌を直して」


 両手で収まりそうな宝箱を見せると、ラコはそれまでの不機嫌そうな顔がなくなり笑顔になる。

 ラコが警戒なく宝箱を開けようとするのを注意する。


 「罠が仕掛けてあるかもしれないから。魔法で調べてくれ」

 「私そんなことできないよ」

 「えっ、じゃあ何が出来るの?」

 「攻撃魔法が得意よ。あとは、支援魔法が少しね」

 「分かった。何とか自力で開けてみる」


 離れた大木に上り上から宝箱を落とす。衝撃で宝箱は開いて中身が零れる。

 下に降りて何が入っていたのか確認する。銀色の薄い板みたいなものだ。

 

 「はずれか……。見つからなそうな宝箱だから何かすごい物かと期待して損した」

 「いらないなら私に頂戴」

  

 そのままひったくる様に掴むと、銀色の物体を大事そうに布で包みしまい込んだ。


 「ドロップ品も欲しいからモンスターを狩ろうか。はぐれ個体を狙う」


 警戒しながら歩き、泉まで着いた。ここは単体のモンスターが遭遇しやすい場所である。

 いたいた。巨大なまだら模様の怪鳥が水を飲んでいる。こちらには気づいてないみたいだ。

 ラコと目を合わせる。

 呪文を唱えて杖を怪鳥に向けると、すさまじい熱の塊が発射される。離れた所にいるのにその呪文の強力さを知る。怪鳥は消え去り、アイテムが落ちていた。

 アイテムをしまう。それからはぐれ個体を何体か見つけて同じ作業にはいる。

 ラコにかなり無理させたので、とっておきの場所に案内する。

 

 「洞窟なのに明るいのね?モンスターはいないの?」

 「ギリー……いや、知り合いに教えてもらった場所だ。モンスターもいないから安心してくれ。明るいのはまあ、いいじゃないか。夕食の準備をするからゆっくりしてて」


 テキパキと夕食の準備をする。3人で旅をしていた時はバッレクが飯の準備をしていた。2ギリーとアンは店を出すというだけあって、料理も美味しかった。しかし、一番年下で下っ端だということを理解していたので、積極的に雑用をこなしていた。

 食べ終えて片付けもした。暖かいスープにパン。スープの材料はダンジョンで採った新鮮な野菜を使った。満腹になったのでそのまま寝た。


 

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