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ダンジョンで金貨を稼ぐ  作者: 地下水
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プロローグ

 隅っこに隠れるように放置されている木の宝箱。誰もが見逃す中、目ざとく気づいたバッレクは仲間を呼ぶ。警戒しながら中身を開けてみると、中には金貨が入った小袋が入ってた。素早く数えてみると、金貨100枚も入っていた。3人で分けても、十分なほどのお金が手に入る。ダンジョンの低階層で手に入る中では最高級のお宝。これを元手に事業を始めてもいい。もう危険なダンジョンに入って、お金を稼ぐ必要もなくなるとバッレクは考えていた。


 ギリーとアンは共にダンジョンで探索する仲間。2人ともバッレクの7歳年上で恋人同士。お金を貯めたら店を出すのが夢らしい。初めてのお客は僕にしてくれると約束してくれた。ギリーは戦士として革の装備と左手に革の盾。右手に馴染んだ片手剣を持つ頼りになる前衛。バッレクは何度も命を救われて絶大な信頼を寄せている。アンは女魔法使い。多彩な術を駆使して前衛を助けてくれる。ダンジョンについて誰よりも知識もあって物知りな女性。

 そして、僕、バッレク。短剣を懐に忍ばせている見習い盗賊。普通の人より『目』がいいので、他の人が気づかないお宝や、隠し部屋を見つけるのが得意。前衛でギリーと共に敵を翻弄して殲滅する。


 まだチームを結成して3カ月だが、この3人は理想のチームだと思っていた。ギリーが盾になっている間に、僕が毒を染みこませたナイフで攻撃する。弱った所を総攻撃する作戦。今まで中階層付近なら負けなしの戦闘をしてきた。何か思いがけない事態に陥っても、後ろからはアンの強力な魔法の援護がある。


 「僕、このお金を元手に、田舎に土地を買って好物の豆を育てるんだ。それに犬と鶏も飼うよ。鶏の卵で毎日目玉焼きを食べるんだ。欲しがっても誰にもあげるものか。ギリーとアンは別だけどね。へへ。そうだ。まだ小さい妹がいるから実家にもいくらか送ろう。は、はは、僕は何て幸せ者なんだ」

 

 嬉しくなって、『これから』のことを2人に話す。2人は子供を見るようにバッレクの話しを聞き、たまにうなずいてくれるだけだ。声変わりもしてない僕のことを一人前と認めてくれる。2人はいい大人だと思っていた。

 安全地帯につくとギリーが話かけてきた。

 

 「なあ、動いてのどが渇かないか?少し休憩しようぜ」

 「そうね。休めるうちに休憩しましょう」 

 「もうすぐ出口だよ。頑張ろうよ」


 しぶしぶ休憩をとることにした。リーダー(ギリー)の意見には絶対従うのが掟だからだ。

 自分の持ち物から水袋を出そうとすると、ギリーが特製水を勧めてくる。

 

 「果汁が入って美味いぞ?」

 「貰っていいの?」

 「ああ、今日一番の功労者だしな。全部飲んでいいぞ」

 「ありがとう。代わりに僕の水飲んでね」


 水袋を渡し、ギリーの果汁水をたっぷり飲んだ。飲んでいると気分が良くなり、疲れも溜まっていたのか、だんだんと目を開けていられなくなった。


 目が覚める。ぐっすり寝ていたようで疲れはすっかり取れていた。


 「ギリー、アンごめん寝ちゃった……。ギリー?アン?」


 2人を探して辺りをキョロキョロと見回しても誰もいない。

 トイレにでも行ったのか?それにしても、寝ている僕を一人を置いて行くとは思えない。

 荷物を整理してもお宝の金貨100枚は見つからない。

 おかしい、おかしいぞ。

 

 信頼していた二人に、お宝の金貨全てを持ち逃げされたことにようやく気がついた。


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