届かない
言葉を奏でようと
指をキーボードに落とす
ゆっくりと葬送に
しっくりと黒
踊らない言葉たちは
眠れない子供たちみたいに
そわそわとしている
繋がりを求めては壊れて
忘却されていく
喉の奥に張り付いたまま
前頭葉で引っかかったまま
指先まで落ちてこない言葉
行方不明なのは
道しるべか一番星か
はたまた月か
ざっくりと鎮魂歌は
がっかりなほど灰色
言葉を
あなたへ
届けようと
指を落とす
真っ黒のキーボードは
無音のまま
無言を貫く
何だったのだろう
何だったのだろう
考えるだけ
ただそれだけ