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第三十五話「これから」


今日で一学期最後の日。午前で終わる今日。体育館で全校生徒が集められて長い長い校長先生の話を、左耳から聞いて右耳に流す。ちゃんと聞いているのは、ほんのわずかの生徒のみ、大半は、眠そうだったり周りの友達同士で話をしたりしている。俊樹もそうだった。

「なぁなぁ俊樹。夏休み何か予定作った?」

俊樹の後ろにいた一也が話しかけてきた。俊樹は、顔を少しだけ後ろに向ける。

「いや、今のところは何も。一也は?」

「女の子と海に行く!」

「お前らしいな」

「俊樹は、町田先輩とかあのお嬢様とどこか行かないのか?」

「う~ん。どうだろ。町田先輩は、ないかもしれないけど美咲さんならあるかも、あの人いつもどこか、行きたくてたまらなそうだから」

「そうか。町田先輩は、諦めたのか」

「いや、諦めたとか違うから」

「そうなのか?」

「ただ、声かけづらいというか何ていうか……」

「俺は、どっちでもいいけど」

「オイ!」

「あははは。まぁ、この夏休みで何かしら進展させろよ」

「進展するのか?」

「それは、俊樹の頑張り次第だな」

そんな、話をしているといつの間にか校長先生が終わりに近づいた。

「それでは、皆さん。事件、事故に遭わないように良い夏休みを送って下さい。宿題は、早めに終わらせましょう」


教室に戻り先生が来るまで机の中やロッカーのものを鞄に入れる。中には、教科書などをそのまま入れたままにするクラスメートもいた。ちなみに、俊樹は、ちゃんと持ち帰り、一也は、そのままにした。


「どうする俊樹どこか寄って帰るか?」

「いや、今日は、真っ直ぐ帰るよ」

「そうか、じゃ、夏休み中何あったら誘ってくれ」

「あぁ、分かったじゃな」

俊樹は、教室で一也と別れた後、学校を出て一人で下校した。

 帰り道。夏休みをどう過ごすか何をしようか考えていた。部活に入っていない以上俊樹は、家の中で夏休みの宿題をするか、軽めの買い物をするぐらいしかプランが思いつかなかった。

「とりあえず宿題を早めに終わらせる方向でいいかな」

そんなことを考えていると。

「鈴木君!」

音葉が後ろから声をかけて来た。

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