第二十九話「選択肢」
夜。俊樹の部屋にて。7時を回ったころ。ベットで横になっていた。今後の美咲と音葉のことを考えていた。ブーブーっとスマホが鳴った。画面を確認すると一也からだった。電話に出る。
『もしもし俊樹?』
「どうした一也。珍しいな」
『いやーちょっと気になって』
「何が?」
『お前だよ』
「俺?なんで」
『俊樹。土日に町田先輩とあの神代美咲と一泊しに出掛けてただろ』
俊樹は、この間のことを一也に言っていない。なのでとてもビックリした。
「な、なんで知ってるんだよ」
『俺の情報網を甘く見るな。で、どうだったんだ?』
「どうだったて?」
『そうだな。一緒に同じ布団に寝たとか、とてつもない修羅場になったとか』
「無いけど……」
『けどどうした?まさか、告白とか?さすがにそれはないか!』
電話の向こうで盛大に笑う一也の笑い声が聞こえる。
「……」
『ん?どうした?』
「……」
『ま、まさか。告白されたのか!?』
「……うん」
『俊樹ってさぁ。モテるかモテないかよく分からないわー』
「俺も告白されるとは、思わなかったよ」
『どっちなんだ?まぁ、町田先輩だろうな。気が変わったんだろう』
「いや、美咲さんの方だよ」
『……まじ?』
「うん、まじ」
『お前が怖いわ。どうするんだ相手は、お嬢様だ。ちゃんと返事を返さないと何が起こるか分からないぞ』
「例えば?」
『もし、OKしたらそうだな……俊樹に対して尽くす感じだろうな、他の女が近寄ってきたら何するか……ONだったら精神崩壊するんじぇね?告白初めてだろうし、断れたらストーカー化するとか』
「怖ぇよ!」
『まぁ~あくまでも例えだから。だけど、俊樹。あのお嬢様だ。よく考えて返事出してやれよ』
「分かってる」
『それじゃな』
通話が切れた。窓を開けて星空を見る。俊樹は、思っていた。美咲への返事次第で今後が大きく変わってしまうんじゃないかと。




