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第十四話「もう一人追加」

「俊樹昼どうする?」

「そうだな~たまには、学食行く?」

「おぉ~イイね。行こうぜ」

俊樹と一也は、昼食を食べに一階の学食に向かうことにした。学食のメニューは、とても幅広く色々な食べ物がある。食堂は、とても広く全校生徒が全員入ってしまうほど。テーブルの種類は、長いのもあれば短いもの、丸いもの四角いもの、一人用、使いたい人数に合わせることができる。

「俊樹は、どれにするの?」

二人は、メニュー表を見る。

「そうだな~ヒレカツ定食だな」

「サラリーマンか!」

「どこがだよ!そういうお前は、どれにするんだよ」

「俺は、これだな!」

一也は、ビシッと指をさした。

「おばちゃんの今日のおススメだな!」

「それって結構賭けだよな。来たやつが今日の気分と合うか」

「俺は、おばちゃんに任せるぜ!」

「そんな笑顔で言われても……」

二人は、列に並ぶすると。

「キャー。林先輩!」「何食べるんですか!」「ご一緒してもいいですか?」

何十人もの女子生徒が一也を取り囲む。ほとんどが一年生だ。その光景を飯を食べながら男子生徒が見ている。さらに、女子生徒が集まり俊樹からは、一也の姿が見えなくなってしまった。

「おぉ~い。一也。先に行ってるぞ!」

「分かった!すぐに行く~」

俊樹は、一也を置いて列に続いて行く。食堂のおばちゃんにヒレカツ定食貰って席を探す。が、見た限り空いてる席が見当たらない。

「奥の方空いてるかな~」

「鈴木君!」

俊樹を呼ぶ声の方角に目を向けると誰かが手を振っている。目を凝らすと手を振っていたのは、音葉だった。俊樹は、音葉の元へ。

「空いてるからいいわよ」

音葉が座っていたのは、横に長い10人ほどテーブルだ。こんなに人が周りにいるのに誰も使わないのは、おそらく音葉が使っているだからだろう。俊樹は、音葉の正面を使うとにした。椅子に座る。一也が来ないか来た方向を見ると、女子生徒に捕まって反対方向へと行ってしまうのを確認した。

「誰かと一緒だったの?」

「いえ!一人です!」

「そう。鈴木君は、ヒレカツ?ロースカツ?」

「あ、ヒレカツです。町田先輩は、担担麺ですか?」

「そうよ」

「辛いの好きなんですか?」

「普通ね。今日は、おばちゃんのおススメにしたら担担麺だったのよ」

「……一也も担担麺だな」

「何か言った?」

「いえ、何でもないです」

すると、俊樹のスマホが鳴る。取り出して画面を見ると美咲さんだった。

「どうしたの?出ないの?」

「え、出ます出ます」

俊樹は、通話ボタンを押して耳に添える。

『もしもし俊樹君?」

「な、何ですか美咲さん」

俊樹の口から美咲と出てきた瞬間に、音葉の手が止まりゆっくりと俊樹の顔を見る。

『今日一緒に帰らないかしら?』

「どうしてですか?」

『一緒に帰りたいからよぉ?』

「そ、そうですか」

『で、どうなの?』

音葉は、ジッと俊樹の目を見続ける。

「わ、分かりました」

『本当!ヤッター。じゃ、こっち終わったらそっちの校門にいるね。じゃね』

プチッと通話が切れてしまった。

「電話の相手は、昨日の子?」

「は、はい……」

俊樹は、音葉から伝わってくる凄い威圧感に圧倒されながら、ヒレカツにソースをかける。

「何だってあの子」

「えっと今日一緒に帰らないかと……」

「それで?」

「向こうが終わったらこっちの校門で待ってるそうです」

ヒレカツを一切れ取ろうとしたら音葉が素早く横取りをして、一口でパクッと食べる。

「それじゃ私も一緒に帰るわ」

「……え?」

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