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京都御所 五

※この物語はフィクションです。実在の人物や団体、寺社仏閣などとは関係ありません。

もし、面白いと感じて頂ければ、ページ下部にある《投票!!》のクリックへのご協力お願いいたします。



「静夜殿、あなたは先代とは違い日本に住まう国民を平等に救う事ができる人です」

「どうゆう意味ですか? それって……」


 宇野浄階の言っている事の真意が理解できず、少し苛立ってしまう。

 平等なる救済、それを望んでいた爺さんにはできず、私にはそれができると豪語する女性に不信感を抱く。


 そもそもなぜ私が、協力する流れになっている? 私は天鳳のじいさんに拉致されて連れてこられたに近い。

 私の苛立った態度に、場の空気が冷えるのがわかる。


「静夜殿、先程も申し上げましたが、先代の銀閣殿は霊相の制御がとても苦手な方でした」

「それはわかっています」

「あなたにお会いして、完全とは言えませんが、霊相の制御ができるものとお見受けしました」


「だったら、どうだと言うんですか?」面倒事はごめんやしな。

「再び栄神の加護を、あなたのお力を賜りたいのです。どうかお力を貸してください。あなたならば……」

「お断りします。失礼します」ガタッ


 宇野浄階は深く頭を下げたまま動かない。

 私は立ち上がり退席する為、扉へ向かおうとした時だった。

 私の肩を天鳳室長に掴まれる。


「最後まで話を聞いてからでもええやろ。失礼やから座ろうか」

「…………」


 どうにも席には座る気にはなれず、立ったまま宇野浄階へ質問する。


「ある程度制御できる私と、制御ができない爺さんとの違いってなんですか?

 結局戦闘時には霊相の開放は必要では?」


 浄階は顔を上げると、少し微笑み、席へ座るように手で促される。

 しぶしぶ座ると、宇野浄階が話し始める。


「重要なのは、栄神の家系で霊相が制御できることです」


 だから結局戦闘では……


「誤解が無いように言っておきますが、決して先代である銀閣殿を否定している訳ではありません。私も、あの方とは数十年のお付き合いですから……呑み友達でしたしね……」ん? 数十年?


 何かを懐かしむような目で宇野浄階が私を見る。


「私は、あなたなら周りの祓い屋一族と共闘する事も可能だと感じました。先程は、先代の意思を引き継いて頂きたく、あのように申し上げました」


 宇野浄階がそう述べると椅子を少し引き立ち上がる。


「意図を静夜殿に的確に伝える事ができず申し訳ありません」


 宇野浄階が再び深く頭を下げる。


「…………」


「あなたならば、この鬼に塗れた現状を覆す事ができるはずです。どうかご助力を……」


 正直関わりたくない、素直に応じてしまうと、途轍もなく面倒な事に巻き込まれる事になる。

 爺さんの事は納得できたが、自分が協力するというのは話が別である。


 私は自堕落であり、面倒くさがり屋である。ずっと酒飲みながらネトゲでもしていたい。

 だが……私は偽善者でもあるのだ。


「……わかりました。私のできる事であれば、爺さんの意思も含め尽力させてもらいます」


 宇野浄階が顔を上げ、笑顔で「ありがとうございます」と再度頭を下げた。


「しかし、話にもありましたが、霊相をある程度制御できるとはいえ、前線に出ると周りに影響が出るのでは?」

「それに関しては問題ありません、もちろん最低限抑えていただきますが」


 さらりと即答で回答が返ってきた。


「はい?」

「では、全体的な話をしてゆきましょう。清水様」


「はい」清水さんが立ち上がる。

「え? ちょっと……」ちょちょちょ


 清水さんが、手に持つリモコンのボタンを押す。すると、部屋の奥の上部からスクリーンが降りてくる。

 同時に天井からプロジェクターが生えてきた。



「では新生鬼霊対策室の概要を説明します」




この度は、ご覧いただきありがとうございます。花月夜と申します。

初めての執筆作品となります。

当方執筆に関して、完全な素人な為、至らない点が数多くあると思います。

ですが、書き始めたからには、皆様に読んでよかったと思って頂けるような作品にして行きたいです。

これからも、随時更新して参りますので応援いただけると幸いです。

ありがとうございました。今後ともよろしくお願い致します。


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