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②時代

「話をしよう」

「なぜですか?」

「君は話をするのにいちいち理由なんているのかい?」

「部活で私語は厳禁じゃないですか。」

「おいおい、うちの部活は漫研だよ?研究のコミュニケーションに会話は付き物じゃあないか。」

「の割に他に誰も来てないですよね。」

「彼らは研究したくなかったんだろう。痴話喧嘩と幽霊部員は放っておくのが一番さ。」

「昔は担任が教育って名目で体罰したり暴言吐いたりとか平気でありましたもんね。」

「時代も変わるからね。今の時代にそういうのはそぐわないってものだよ。」

「…ん?ということは、僕もここに来なくていいってことですよね?」

「は?君は何を言ってるんだい?」

「だって研究するほどの事も無いですし。」

「君は出席前提だよ。」

「なんでですか?」

「漫研の正式名称は漫談研究会だ。漫談は会話で成り立つものだからこそ相手は必ず必要なのだよ。」

「顧問の先生にやってもらえばいいのでは?」

「顧問は腰のハリを訴えてコンディション不良さ。かれこれもう半年経つかな?」

「そんな野球選手みたいな…。」

「そんなわけで君が必要なんだ。全ては君にかかっているんだよ。」

「今日づけで幽霊部員にさせてください。」

「部長命令で却下。従え。」

「基本的人権の尊重って知ってますか。」

「人権侵害した試しはないからその訴えは棄却だね。」

「さっき『今の時代にそういうのはそぐわない』って話してましたよね?」

「郷に入っては郷に従えというルールがあるようにここでは私がルールだ。そのルールを承知で部に入ったのも君自身の意思というものだよ。嫌なら君が部長になってルールを変えるんだね。understand?」

「…少しでも希望を抱いた自分が馬鹿でした。」

「うん。素直になった君もなかなか良いじゃないか。また来週も楽しみに待ってるよ。」

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