1話 不思議
*の部分は言葉に言っておらず、思っていることが書かれてあります。
繋ぐ物
1話
「ガタッガタガタガタ」
列車の進む音がなる。
列車の揺れに身を任せながら、ひとりぼっちで目を閉じる。
窓の外の自然を見ても、それは昔のテレビの中のような灰色に見えてしまう。
自分だけ、他人と他の世界に迷い込んだような、、、孤独感が自分を襲う。
静寂。だけれども列車の進む音はなり続けていた。
パッと目の前の席に1人の男性が座っているように見えた。
私はその人が見えた途端、「ハッ!」と飛び起きた。
しかし、そこには誰も座っていない、あるのは暗い席だけだった。
私は焦ったように全く読んでいなかった本を読み出した。
「はは、何ページからか、分かんないや。」
その本のタイトルは"さようなら、ありがとう"。
私はその本を今日、初めて見つけ、吸われるように取った。
それなのに、見つけた時、どうしてか、悲しくてたまらなかった。
私は最初のページから、本を読み始めた。
列車の音が鳴る、静寂の中で。
「ガーー」
ドアが開く。
寝ていたようだ、私はすぐに、今どこにいるかを電車の中にある、広告の載った紙を避けながら、駅の名前が乗った表を見た。
「やば!」
3駅だけ乗り過ごしてしまっていた。
私は急いで電車を降りる。
私は駅員に見つからないよう、戻る電車に乗った。
幸い、私は学校開始の時間を余裕もって登校したので、間に合いそうだ。
窓から外を見る。ビルばっかで、自然なんかありゃしない。
でも、私はそんな見渡すとビルしかないこの街を電車の中で、まじまじと見ていたのだ。
結果的に言うと、もう一度駅を寝過ごしてしまった為、授業に間に合わなかった。
「でもまぁ、いつもの事だし。。。」そう言って、自分を慰めた。
私は罰として、宿題2倍を言い渡されると、激しく絶望した。
「あ、アイちゃ〜ん」
「ん?」
友達が私の元に走ってやってきた。
「今日さ、みんなでカラオケ行こうと思ってるんだけど、一緒に行かない?」
カラオケのお誘いだ。
「ごめん、私、今日用事があって行けない。ごめんね。」
私は退屈なお誘いを後味が残らぬよう、断った。
「ううん、大丈夫だよ。いつか一緒に行こうね!」
「うん。」
帰り道。私はいつも通り、いつもの時間に来た電車に乗ろうと、家より遠い、駅に歩いた。
しかし、その時はいつもと違い、電車以外に列車が止まっていた。
その列車は黒く、かなりかっこいい。また、中は古臭く、席は赤く染められており、寝心地が良さそうだなと、ひとり思った。
その列車に私は乗る予定がなかっため乗らないし、乗れない。
列車は人を隣町へと運び、街と町を繋いでいく。
今日も彼らは"繋ぐ"という仕事を行っているのだ。
列車は黒い煙を上げながら、この駅を去った。
「あぁ、、、行ってしまった。。。」
私には悲しみが満ちてしまった。
私はいつも通りに来た電車に乗り、辺りを見渡す、そこはやはり沢山の広告が乗った紙がはられており、古臭い感じは全くしない。
同じ、街と町を繋ぐ、ものなのにも関わらず、その雰囲気や、形、原動力までもが違う。
でも、一方の物だけがよく使われるようになる。
「いつしか、列車は使われなくなるのだろうか?」
しかし、それは時代が変わったという、ごく当然のことなのだろう。
電車が駅に着いてしまった。ずっと乗っておきたいが、仕方がない。
私は電車から降り、駅から家を徒歩で歩く。
「ヒューヒュー」と風が吹く。
風が冷たく、かなり寒い。
「もう少し、厚着で来ればよかった。」
電車の中の暖かい場所から、こんなに寒い場所に来てしまったのだ、その寒暖差のせいで、当然、後悔のひとつやふたつ、してしまうものだ。
「ただいま〜」
誰もいない家に向かって、ひとりで言う。
「おかえり〜」
私は夕ご飯を食べた。
「・・・今日は寝るか」。
今日の感想
いつもは何もなかったけど、今回は列車を見ることが出来た。いつか必ずあの列車に乗ってみたいな〜って思った!あと、あの〜名前は忘れたけど、あの友達と、いつかカラオケ行かなくちゃダメかもだから、その時は、電車に乗る時間が遅れるかもしれないな〜