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カジxトコ 〜赤猫の鍛治師〜  作者: なな/おたふくろ
序章
29/106

第二十七話 双剣士


「マチルダさん、お疲れ様でした。無理言ってすみません」

「気にするな。エトのその右腕を使わせるわけにはいかないからな」


 私達は巨大なキングスコーピオンの解体をようやく済ませ、戦いの疲れを癒すのも兼ねて、軽く休憩を取っていた。


 その休憩の間にお互いの自己紹介も済ませた。

 女冒険者の名前はマチルダと言い、元王国軍の王国兵の一人だったらしい。

 今は王国軍を退役し、冒険者を生業としているらしい。

 ちなみに、神剣の事については黙っておいてもらう事を了承してもらった。

 もちろん、神剣ではなく魔剣という事にはしているが。


「しかし、キミがあの有名な“伝説の鍛治師エト”の後継者だったとはな。私が借りたあの剣といい、巨大なサソリの魔物を倒した魔剣といい、流石はエトの名前を受け継いでいるだけはある」

「まあ、あんまり目立ちたくないんでその辺も黙っててもらえると助かるかな~なんて」

「うむ。承知した」


 流石に本当の事は話せないので、大工道具の修理を依頼してきた建築士のゲラルドさんとの会話で生まれた設定を、そのまま使わせてもらう事にした。


「しかし、この剣は本当にいい剣だ。まさに今の私にぴったりの剣だ」

「いい剣なのは素材のおかげだよ」

「もちろんそれもあるのだろうが、明らかにこれは私に合わせて作られたものだ。ただ強いだけではなく、これ程しっくり来るように作られた武器は初めてだ」

「うん。ならよかった」


 さすがは腕の立つ剣士だ。

 武器の良し悪しはもちろん、自分に合う合わないもちゃんと理解できている。

 ゲーム時代でも仲間の戦闘スタイルや好みに合わせて、付与効果や性能の調整をするのは得意だった。

 父さんも、そんなふうに考えながら刀を打ってたりしたのかなぁ。

 みんな、元気にしてるかなぁ。


 ふと、そんな思いにふけっていると、隣にいたトコが何やら難しそうな顔をしながら私の顔を覗き込んできた。


「エト?」

「あ、ううん。何でもない。喜んでもらえて嬉しかっただけ」

「……そう」


 トコは基本的に無表情で言葉少なだが、割と私の機微に敏感だ。

 無表情でも、決して無感情と言うわけでは無いのだろう。


「そうだ、マチルダさん。今度私のお店を開く事になったから、良かったら来てよ」

「おお!それは是非行かせてもらおう。と言う事は、あの赤猫武具店は閉めるのか?」

「え?あー、そんなのあったね。それとはまた別。アレは私とは関係ない……事もないか。アレはなんて言うか、暖簾分け、みたいな?」


 そう言えば赤猫武具店があった。超忘れてた。

 あれも元々は私の店だったけど、今はブランドとして残ってるだけの、全くの別物だからね。


「なるほど。本家と元祖みたいなものか。よくある話だ」

「あはは、まあ、そんな感じ」


 マチルダさん、理解度が早いな。

 差し詰め、あっちが元祖でこっちが本家と言ったところか。


「確かにあの店の店主のゴルドーは、数少ないランクA鍛治師なだけあって、とんでもなく腕はいいが、普段はただのエトマニアだからな。色々と合点がいった」

「ま、まあ、悪い人ではないと思うよ」

「ああ。それはわかっている」


 あの店主、エト好きなのを利用されて、どうもいろいろと騙されてるっぽいしなあ。

 ランク的には目利きスキルも持ってるだろうに、エトの事となると瞬間的にアホになるのだろう。

 まあ、そんな所も嫌いじゃないけどね。


「さて、休憩はそろそろいいだろう。私が責任を持って街まで送ろう」

「え?」

「恐らくあの巨大なサソリがギルド依頼にあった未知の魔物だ。これ以上ここに留まる必要はないだろう」

「ああ、うーん……」

「??どうした」


 そう言えば、ここにいる冒険者達は全員、ギルドからの魔物討伐の依頼を受けている人達なんだった。

 確かにあのキングスコーピオンは鑑定でも古代種と表記されていたし、それで間違い無いのだろう。

 でも、私とトコは、その依頼を受けていないんだよなぁ。


「実は、私とトコは別の目的があってここに来たんだ」

「別の目的?」

「うん。古代の素材と、あとは、人?探しかな」

「古代の素材と人探し??」


 人探しとは言っても、探しているのは“星砕の槌”の中身というか、魂のようなもの。

 正確には人じゃないんだけど、取り敢えずそう言う事にしておこう。

 ついでにそれはトコの姉にあたるらしく、“ガベル”と言う名の存在だ。

 それ、あるいはそれの痕跡を探すのがトコの目的だ。


「とは言っても、素材の方は見つかったんだけどね」

「ほう?」


 そう言ってポーチから『再生の黒砂鉄』を取り出し、マチルダに見せるようにして自分の手のひらに乗せる。


 かつて、ゲーム時代でもそこそこ需要のあった、修理用素材アイテム。

 入手難度はそれほど高くはないが、なかなかの高額で取引されていた人気アイテムだ。

 金に困ったら取り敢えずこれをやれと言われるほどに有名な金策アイテムだった。

 当初の目的のものとはちがうが、これはそれの上位互換的なレア素材。

 建築士ゲラルドさんの大工道具を直すためには、もってこいの素材と言っていいだろう。

 

「それは、さっきの?」

「そう。キングスコーピオンから手に入る割と便利な修理用素材。『再生の黒砂鉄』って言う、復元系のアイテムだよ」

「復元系だと!?これはまたとんでもないものが出てきたな……」

「え、そんなに?」


 やはり古代の魔物が落とすアイテムだけあってか、この世界ではこの類の素材はかなり珍しいらしい。

 マチルダさん曰く、オークションにでもかければとんでもない値がつく代物だと言う。

 なんでも、売ればそこそこの屋敷を買えるくらいの額にはなるんだとか。

 こんなアイテムでそんな事になるんなら、神剣とか……いや、もうそれを考えるのはやめよう。


「エト、それはしまっておけ。そんな物を持っていると知れたら大変な事になるぞ」

「え?あ、うん」


 私はマチルダの言葉に従い、すぐにポーチへと仕舞う。


「で、もう一つは人探しか。それは冒険者なのか?」

「うーん、どうだろう。私も見たことはないんだけど、古代の魔物の出現に関係しているかもってくらいで」

「なるほど。それでこの鉱山に」

「うん。ねえ、トコ。古代の魔物は他にまだ居そう?」

「たぶん」


 トコはそう言って鉱山の奥の方に視線をやった。

 マチルダがいる手前、多くは語らないが、その視線の先の方向から魔物の気配を感じるのだろう。


「そっか。じゃあ行きますか。マチルダさん、いろいろありがとうございました」

「……は?」

「私達はもうちょっと人探しして行きます」

「いやいや!何を言っているんだ!まだ魔物がいるかも知れないんだぞ!?しかもその腕で、死ぬつもりか!?」


 マチルダは一瞬驚きの表情を見せたが、その後やや怒り気味に語気を荒げ、私達に怒鳴りつけた。


「だ、大丈夫だよ。もし魔物に遭遇しても一目散に逃げるし。さっきは敵の強さを見誤って苦戦したけど、逃げるだけなら問題ないから」

「そう言う問題じゃない!」

「ええ……。いや、でも……」

「でももクソもない!まったく。……って、おい。そう言えばエトの連れていた無口な女の子はどこに行った?」

「え?」


 マチルダからのその言葉に、私は咄嗟に横に振り向くと、ついさっきまで私の隣にいたトコは、いつの間にかその姿を消していた。


「え?トコ!?」


 この消え方、まさかポーチの中に入ったのかもと、ポーチの中身を確認するが、中にトコはいなかった。

 流石にマチルダさんがいる目の前でそんな事はするわけないか。


「じゃあどこに……って、あ!!トコ!!!!」


 慌てて周りを見ると、峡谷にかけられたボロい橋を渡りきり、一人で鉱山の奥へと進み始めているトコを発見した。


「……ん、なに」

「ちょっと、なんで勝手に奥へ進もうとしてんのよ!!」

「話、長い」


 トコは私の呼びかけに反応して振り返り、呆れたような表情でそう言った。

 あ、うん。ちょっと話し込んじゃったね。ごめんなさい。

 でも、勝手に行くことはないんじゃないの!?


「でも別にいい。一人で勝手に探してくる」

「は?」


 そう言ってまた歩き出そうとするトコ。

 なんだろう、会って間もないけど、何だかとてもトコらしくないような気がする。


「はあ!?何を言ってんの?!魔物とか出てきたらどうするつもりよ!!トコは戦えないんでしょ!?死ぬつもりなの!?」


 私は思わず語気を荒げ、トコに怒鳴りつけるように言ったた。


「大丈夫。魔物には近づかない。遠くから見るだけだから問題ない」

「そう言う問題じゃないのっ!!」

「でも……」

「でももクソもないの!まったくもう!……って、あれ、マチルダさん。どうかしました?変な顔して」


 私がトコと話していると、突然マチルダが私の肩に手を置いて、なんだかよくわからない表情でこちらを見ていた。


「エト。それはわざとか?」

「はい???」


 私がとぼけてそう答えると、マチルダはガックリと頭と肩を落とし、「はぁぁ……」と一言ため息をついて頭を上げた。


「わかった。人探し、私も付き合おう」

「え、いいの!?」

「良くも悪くも、君と私の考えは同じようだし、仕方あるまい」

「ありがとう。じゃあ、行きましょう!」


 ふむ。意外と悪ふざけもやってみる物だ。





 峡谷の橋を渡りきり、トコと合流する私とマチルダ。

 少し進むとその先は道が二つに分かれており、その前には道を塞ぐように一人の男が立っていた。


「やっと来たか。本当に女の話って長いんだよな」


 通路を塞いで立つその男は、少し面倒くさそうな表情でそう言いながら、腰の剣を鞘から抜き放ち、そのまま構えるでもなく、剣を握るその腕を、ぶらりと下にぶら下げていた。


「二人とも、私の後ろに。嫌な感じだ」

「うん。トコはこっち。離れないようにね」

「……わかった」


 私はマチルダの言う通り、少し後ろへ移動し、トコを見失わないよう自分の目の前に持ってくる。


「エト、アレ誰?」

「さあ。ただの道に迷った冒険者ってわけではなさそうだけど」


 目の前の男は、見た目は若く、恐らく20代前半から中盤くらいの年齢だ。

 青い髪が印象的で、装備は一見すると軽装だが、どれも質の良い素材が使われているのがわかる。装備品のランクとの適性から考えても、かなりの高レベルな冒険者だろう。


「私達に何か用事か」

「ああ。そこの嬢ちゃんにちょっとな」

「なに?」


 そう言いながら男は、マチルダに向けていた視線を少しずらし、後ろにいた私の顔を見つめてギロリと睨みつけて来た。


「え!?わたし!?!?」

「お前の持っている復元系の素材、それを俺に譲ってくれないかと思ってな」

「!?」


 この男、私とマチルダさんとの会話を聞いていたんだ。

 その時に話していた懸念が、こんなにもすぐにやって来るとは。


「悪いけど、これは渡せないよ」

「だろうな。一応ダメ元で聞いてはみたが、まあ、そりゃそうだよな。……なら、仕方ないか」


 男はそう言って大きくため息をつき、そしてその次の瞬間、物凄い速度でこちらへと飛びかかって来た。


「させるか!!!」


 しかし、男の行動を読んでいたマチルダは瞬時に剣を抜き、男の放った狂烈な一撃を見事に受けきった。


「よく反応出来たな」

「来るとわかっていれば、受けられない道理は無いのでな」

「フン、言ってくれる」


 そう言って男は再び攻撃を始め、マチルダはその全てを剣でなんとかいなしていく。

 しかし、力の差は歴然だった。

 男の放つ攻撃は、みるみるうちにその速さを増し、あっという間にマチルダを圧倒していく。

 力の差がこれ程までに違う物なのかと、マチルダは苦虫を噛むような表情で剣を握りしめ、ギリギリの戦いを強いられていた。

 ランクBの中でも恐らく上位の強さを誇るであろうマチルダに対して、これ程までに余裕を持って戦うこの男は、間違いなく強い。

 今のマチルダでは、とても勝ち目のない相手だ。


「その腕の色、少し食われているようだな。もしその腕が万全であれば、もうちょっといい戦いはできたかも知れないな。まあ、この速さでついていくのがギリギリなら、どのみち無理だったと思うが」

「うるさい!黙れ!!」


 マチルダはそう叫び、勢いのまま、この日一番の会心の一撃を繰り出すが、男は大きく後ろに飛んでその攻撃を躱した。

 そして、深く腰を落として剣を構え、両脚をグッと強く踏み込んだ。


「いい太刀筋だ。だが足りない。ハァッ!!」


 男は今までよりも数倍速い速度で飛び出し、今までよりも数倍力の乗った剣撃を、マチルダ目がけで打ち込んだ。

 まるで、今までは手を抜いていたと言わんばかりの動きの差に、マチルダは迫り来る男に対し、微塵も反応する事が出来なかった。


「くそ……!」

「これでトドメだ!!」



“キーン!!!”



 その瞬間、剣の撃ち合う音がなり、男の剣を持つ腕が大きく弾かれた。


「な、なんだと!?」


 そしてそのまま、男は態勢を整えながら距離を取り、武器を構え直して前を向いた。


「はい、選手交代。今度は私が相手だよ」

「え、エト!?」


 突如、目の前に私が現れて驚きの声を上げるマチルダ。

 私は左手に握り直された星砕の槌を突き出し、男に向かって構えをとる。


「マチルダさん、トコをお願い」

「わ、わかった」


 私は男の前に立ちはだかり、マチルダにトコの護衛をお願いする。

 マチルダは少し呆気に取られながらも、トコを連れて少し離れた場所まで移動し、いつでも加勢できるようにと剣を構えていた。


「……お前、何者だ」

「私は見ての通り、ただの鍛治師だよ」

「ほざけ。今の速度、武器の扱い、ただの鍛治師であるわけがないだろ!」


 男はそう言うと、剣を横に倒した状態で右腕を前に突き出す。

 そして、クラウチングスタートをする様な姿勢になり、強く地面を踏み込んだ。

 僅かな沈黙の後、男は一瞬で私の目の前にまで迫る。


 一瞬の出来事。

 やはりこの男、めちゃくちゃ速い。


 そしてその勢いのまま、男の右手に握られた剣は、私のやや斜め下の方から掬い上げるように斬りかかってきた。


 私はその迫りくる剣を紙一重で躱し、左手の星砕の槌でそのまま反撃に移ろうと踏み込んだが、本能的に咄嗟に踏み込みの力を横に変え、上体を大きく捻りながら男の左側へと回り込む。

 その瞬間、私の目の前には男の左手から繰り出されたもう一本の剣による刺突が、空を斬りながら通り過ぎた。


「二刀!?いつの間に!?!?」

「チッ!」


 予想外の攻撃に私はギリギリ対応し、それを見た男は舌打ちを鳴らす。

 そんな男の様子を他所に、わたしは気を取り直してそのまま男の左側から飛びかかり、星砕の槌を思い切り強く撃ち込んだ。


「ぐっ!」


 男も私のカウンター攻撃に瞬時に対応し、咄嗟に二本の剣で受け止める。

 だが、私の一撃の威力は完全には殺しきれず、後ろに倒れ込むように、大きく吹き飛ばされた。


「ふぅ。って、なに今の!びっくりした!!まさか二刀流!?」


 私は、男の放った意外すぎる攻撃に改めて驚き、思わず大きな声を上げる。


「双剣だ。まさかお前のような子供に初見で躱されるとは思いもよらなかったぞ。貴様、一体何者だ」


 男は私を睨み付けながら起き上がり、そう言いながらこちらの反応を窺う。

 男の両手には一本ずつ剣が握られており、二刀の構えで間合いを図っていた。


「だからさっきも言った通り、私はただの鍛治師だよ」

「ふざけるな!双剣を躱した事だけではなく、最速の初撃も軽く捌き、最後の反撃の威力も凄まじかった。人をバカにするのもいい加減にしろ!」


 先程までの、見下していた様な男の顔が、今度は怒りの顔に変わっていた。


「そう言われても、鍛治師なのは本当だし。それより、私としてはあなたのステータスの方が驚きだよ」

「あぁ?」


 名前:サフィア・フリージア

 LV:51

 職業:双剣士

 冒険者ランク:A


 私は基本的に、人のステータスを勝手に鑑定で覗き見するのマナー違反だと考えて控えていたが、今回は例外として覗かせてもらった。

 この男とは敵対状態で、しかも向こうからちょっかいをかけて来たわけだし、今さら気を使ってやる必要もない。

 その結果、そこに表示されていた情報は予想以上に意外なものだった。


「やっぱりあったんだ。上級職」

「あぁ?何の事だ」


 ゲーム時代にあった、ジョブシステム。

 基本職を一定レベル以上履修することで可能となる、上級職へのジョブチェンジ。

 この男の職業、双剣士はその上級職の一つだ。

 しかも、双剣士は私がプレイしていた頃はまだ未実装で、実装予定の調整中段階だった職業だ。

 恐らく私が召喚された後に実装されたものだろう。


「二刀流の剣士とか、初めて見たんだけど」

「当然だ。俺も、俺以外に見た事はないからな」


 恐らく、この世界ではジョブシステムは存在しているが、その仕組みや、習得方法などはあまり知られていないのだろう。


「通りで強いわけだね」

「よく言う。俺の双剣を簡単に見切っておきながら」

「さすがに驚いたけどね」

「フン、ならもう少し驚いてもらおうか」


 そう言って男は再び構えを取り、深くゆっくりと息を吐く。

 私も槌を構えて強く地面を踏み込み、男の動きを注視する。


 再度訪れる一瞬の静寂。


 その直後、二人はほぼ同時に相手のもとへと飛びかかった。


 



「な、何だあの二人の戦いは……。私とは次元が違いすぎるんだが……」

「あれはまだ様子見。多分これから」

「はぁ!?」


 少し離れた場所で、双剣の男とエトの戦いを見ていたマチルダは、思わず驚嘆の言葉を漏らす。

 さらに、それがまだエトの全力ではないと言うトコの指摘に、再度驚嘆の声を上げた。


「あれでまだ様子見だと!?あの男の規格外の速さに対応できているだけでもあり得ないのにか!?」

「そう」

「だがいくらエトでもあんな戦い、長くは持たんぞ!?」

「大丈夫。あれならキングスコーピオンの方が全然速い」

「なっ……!」


 エトとキングスコーピオンとの戦いを見ていなかったマチルダは、トコから発せられた思いもよらない言葉に、大きく度肝を抜かされていた。


「彼女は一体何者なんだ……」

「さあ?……鍛治師?」

「私の知っている鍛治師とは随分違うのだが……」


 マチルダのつぶやきにも似たその問いかけに、トコはそう答えるしかなかった


読んでいただきありがとうございます。

書き貯めストック話数の関係上、これまで1日2話投稿から1日1話投稿となります。

ストックが無くなり次第、不定期(1〜2週に1話)投稿になりますので、よければ是非ブックマークをお願いします!

あと、評価を頂けるととてつもなくモチベーションが上がるので、そちらもぜひお願いいたします。

小躍りして喜びます。

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