きっと何かが違う
二人だけで過ごせると信じてる。
「なぁ、迷ったよな?」
黒髪の少年は隣の少年に話しかけた。
「……………」
隣の紺色の髪の少年はなにも言わない。
「……………」
「……………」
「なんかいってくれよ…」
黒髪の少年がそう呟くと、
「なんか、言ってくれ?だって?」
紺色の少年は小さな声で呟いた。もちろん黒髪の少年に聞き取れるはずもなく、
「え?なんて?」
その言葉が癇に障ったらしい、紺色の少年は堰を切ったように叫んだ
「なんか言ってくれだって?なぁ、迷ったよなだって?なんで迷ったのかわかってないのか…?どうして、迷ったか、わかってないのか?」
その姿に驚いた黒髪の少年は
「お、おい?フィー?」
紺色の少年、フィーという少年の名前を呼んだ。しかし、フィーは耳に入っていないらしく
「お前が、お前がぁ!お!ま!え!がぁ!地図をぉ!見間違えたから!なんで!逆さまにィィィィィィッ!」
掴みかからんばかりに叫ぶフィーに黒髪の少年は怯えながら
「ちょっ、まっ!やめろってごめんって落ち着けって!」
その二人は薄暗い裏路地で掴み合っていた…
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