第7話
「大変だよパナップ!
クルーズが沼に落ちたんだ!」
パナップは途中のパイナップルパズルを止めて、くるりと振り向いた。
「どうしたんだい?パンダ君」
「クルーズが沼に落ちたんだ!」
パナップは驚いて椅子から落ちた。
「大変だ!助けなきゃ!」
パンダ君に連れられて、パナップはクルーズの元にたどり着いた。
道にぽつんとマンホールのように沼がある。
「本当に沼だ……!」
「助けてくれー!」
クルーズが暴れた。
「クルーズ、君泳ぐのが下手だったのかい?
どんどん沈んでいくよ!」
「くそぉー!この海は泳ぎづらい!」
クルーズはさらに暴れた。
「ねえ、どうして沼に入っちゃったの?」
「だって、青いし、海だと思うだろ!
海は男のロマンだ!」
パンダ君が首をかしげる。
「青?沼は黒いじゃないか!」
パナップは腕を差し出した。
「ほら、掴んで!」
「悪いな、パナップ」
クルーズの体はどんどん地上に戻っていった。
「そろそろ自力でどうにかなるぜ!」
クルーズはフック型になっている右手を地面にかけた。
パキン
フックが折れる。
「ええええええ!?
クルーズ、君のフック折れちゃったよ!?」
クルーズは再び沈んでいった。
「ケチってプラスチック製にするんじゃなかったあああああああ!」