第5話
今日は節分……ではないが、パナップ達は豆まきを楽しんでいた。
「いやぁ、豆まきさいこー!」
「ねえ、パナップ。どうして僕が鬼なの?」
「それはパンダ君が一番大きいからさ!」
「ほらほら。鬼は準備ができるまで外だぜ」
クルーズがしっしっとパンダ君を追い出した。
「分かったよ」
パンダ君は外に出ていく。
「おい!僕にも豆をくれよ!」
ゼリーが騒いだ。
「いいよ!ほら!」
パナップが5つ豆を渡した。
「もっと渡せ!僕は固まるまで冷蔵庫の中で寒い思いしたんだから、サービスしろよ!」
「仕方のないやつだな!ほら!」
クルーズが豆を2つ渡した。
「よーし、準備が出来たぞ!
パンダ君、入ってきてよ!」
パナップが叫んだ。
「はいはーい」
パンダ君が入ってきた。みんなは一斉に豆を投げる。
「痛い痛い!
ん?なんで黒豆が痛いんだ?」
パンダ君は首をかしげる。
「うわああああ!俺の右目に豆が!
おい誰だ!適当に投げてるやつ!右目が痛くて開けられねえ!」
クルーズは左右を見渡した。
「なにも見えねえ……。失明しちまった!」
クルーズは騒いだ。そしてパナップにぶつかる。
「うわっ!地面がデコボコで滑った!」
パナップはすてーんと転んだ。
無事なのはゼリーだけだった。
「すごい!勝ったのはゼリーか!」
3人は拍手をした。ゼリーが照れる。
「それじゃ、年の数だけ豆を食べよう!
あれ?何歳だっけ?」
パナップが頭をかいた。
「適当でいんだよ」
クルーズが豆を食べる。
「いただきまーす!」
ゼリーも食べた。
「ん?」
「どうしたの?パンダ君!」
「パナップ。これ、パイナップルの味がするよ!」
パナップは胸をはる。
「よくぞ気づいてくれた!
これはパナップ特性、パイナップル入り豆だ!」
「おおー!」
パンダ君がパナップを誉めた。
「お前、なんてぇことをしてくれたんだぁ」
ゼリーが溶けていく。
3人が声をそろえた。
「「「食べ過ぎか!」」」