第2話
「やあパンダ君!」
「パナップじゃないか!久しぶり」
横断歩道で二人は出会った。
「相変わらず、可愛いね!」
「そうだろう?でも最近、しょんぼりすることがあってね……」
「どうしたんだい?パンダ君」
パナップは下から覗き込んだ。
「目が細くて怖いって言われた……」
「あー、確かに黒い模様で隠されてるけど、実際の目は普通に鋭いよねー」
パンダ君はパナップの肩を掴んだ。
「どうしよう!こんな気分のままじゃ、僕は免許がとれないよ!」
「免許?」
「うん。これから運転の練習をしに行くんだ!」
「そっかそっか!」
パナップは腕を組んで、ウンウンと頷いた。
パナップはポケットを漁る。
「よし!これをあげよう!」
「何?これ」
「サングラスさ!それも普通のやつよりも黒くなってるから、目の形が他の人から見えずらくなるよ!」
「わあ、ありがとうパナップ!
景色が全部黒く見えるよ!
……そうだ!パナップも一緒に来ようよ!」
パナップは跳び跳ねた。
「そりゃあ良い!暇だったんだ!」
パンダ君とパナップは車に乗り込んだ。
「それじゃあ行くよー」
「がんばれー!」
パンダ君はアクセルを踏んだ。
「順調じゃないか!」
パナップは両手を上げて喜んだ。
信号機がある場所まで進んできた。
「パンダ君、信号が赤だ!止まろう!」
止まる気配がない。
「あれ?パンダ君?パンダ君!」
「おかしいなー。信号機の色って、全部黒だったけ?」
「ちがーう!」
パナップがわたわたと焦る。
そこでパンダ君も気がついたようだ。
だが、時すでに遅し。
「「あー!ぶつかるー!!」」