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失恋勇者~世界を売った少女と始める異世界往来記~  作者: szk
第四章 胸いっぱいの愛を
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最終話 胸いっぱいの愛を

少し変わったロックでちょっぴり切ない異世界ファンタジー、堂々完結です。

 小雪でもちらつきそうなくらい寒くて、美しい夜だった。空気は山奥の清流みたいに澄みきっていて、整然と煌めく月や星々が静かで幻想的な夜の到来を讃えていた。

 僕は車のヒーターの温度を上げ、かじかむ手を解しながら一秒でも早く信号が変わるのを、神秘的なこの青い闇に祈っていた。

 カーステレオからは懐かしいフーファイターズの曲が流れている。僕は思わず独り言を呟いた。



 「そう言えば、あいつこの曲好きだったよな……」



 僕にとってもそれは曰く付きの曲であった。『エヴァー・ロング』、フーファイターズのライブでも最後に演奏されるようなバンドを代表する名曲だ。

 あの時ライブが中断されなければ、僕はこの曲を彼女と一緒に演奏しているはずだったのだから、今ここで流れてくるのに何か運命めいたものを感じた。

 信号が青になると、僕は鼻歌を口ずさみながらアクセルを少し強めに踏み込んで、この特別な美しい夜の街を颯爽と走り抜けて行く。



 あれから一体どのくらいの月日が流れたのだろう。世界が救われたあの日――彼女と離れ離れになってしまったあの日から、僕の心はずっと小さな茨を抱えたままだった。

 でもきっとそれも今日で終わるのだ。何だか支離滅裂な話に聞えるかもしれないけど、だってそれはもう目前に迫っているんだから。何故なら今夜……。





 ――今夜、彼女が帰ってくる。





 僕に突然訪れた愛する人との別離は、僕がかつて体験したものとは比べようもない程の悲しみを与えた。霧島 摩利香という命の灯が、世界から消えてしまったことがほぼ確実であったからだ。

 例え七つの海を全て航海できたとしても、例え宇宙の果てまで行ける宇宙船があったとしても、例え魔法で異世界転移ができたとしても、もう彼女には会うことは叶わないのだから。



 あの出来事からしばらくして、誰にも理解してもらえない悲しみを抱えて意気消沈している僕の前に、あの天才美少女エルフ、ノエル・スライザウェイが現れた。

 僕は思わず目を丸くしてしまったよ。だって僕の前に現れたノエルは、最後に見た時よりも更にグラマラスに成長し、身長も僕よりも伸びていた。最早美少女ではなく、絶世の美女ってな感じだった。

 今度こそ本当に僕と結婚しにでもやってきたのか、それとも最後の戦いの時、僕が毘奈に大々的に告ってしまったことを問い詰めにきたのか。何れにしろ、今の僕には万歳お手上げの状態だった。

 露骨に顔をしかめる僕に彼女がとった行為は、意外にも真摯な謝罪であった。



 「ごめんなさい、吾妻……。私、あの時摩利香に甘えてしまった。摩利香の無理な嘘に半分気付いていながら、止められなかった……」



 ノエルは悲痛な面持ちで、あの時のリアルな心境を僕に語った。

 天国への階段へと毘奈を導く際、霧島はノエルに嘘を吐いていた。短い間ではあったが、一つ屋根の下で暮らした姉妹のようなエルフの少女に。



 「何も心配はいらない。あなたの大事な那木君も死なず、天城さんも救える方法を思いついたの。説明している暇はない。だから私に任せて……」



 ノエルも霧島の見せたあの穏やかな微笑に心を預けてしまった。でもそれは仕方のないことだ。いくら天才とは言っても、ノエルはまだ僕らと歳もそう変わらない少女だったのだから。

 そんな謝罪を受けたところで、僕はノエルを責めるつもりなんて豆粒ほどもありはしなかったし、むしろ僕はあの時霧島を救えなかった自分自身を責めていたのだ。

 ノエルに霧島の死の責任はないという僕の考えを伝え、彼女と再会できたことを嬉しく思うと僕が言うと、彼女は少し安堵したのか朗らかに微笑した。



 ノエルがまたこの世界へやってきたのは、別にただ謝りに来たわけでも、僕へ求婚しにやってきたわけでも、はたまた僕と毘奈のことを問い詰めにきたわけでもなかった。

 彼女が教えてくれたのは、不明確であった霧島の死、そしてこっちの世界へ戻ってきた僕と毘奈のこれからの話であった。



 「あなたに会う前に、天城 毘奈と会ってきたわ」

 「え……? 毘奈に?」

 「私が作った特殊な魔道具を埋め込んできたの。道を尋ねて教えてくれたお礼にってハグをしてね」



 よくわからないが物騒な話だった。僕が理解できずに訝し気な顔をしていると、ノエルは真剣な顔で再び語り始めた。



 「あの人の深層心理にある虚無の変化を測る道具よ。浄化されたからと言っても、あの人が再び魔王とならないように最低限の監視は必要なの……。幸い、あの人の心の虚無は減少を続けているみたい。上手くいけば、あと数十年後には虚無の因子は完全に消えて、普通の人間になれるかもしれない……」

 「そうか……ノエルがそう言うなら安心かな……」



 僕がボソッとそう呟くと、ノエルは急に顔をしかめ、前かがみになって僕をまくしたてた。



 「何を他人事みたいに言ってんの! あの人がこのままずっと普通に暮らせるかは、吾妻にかかってるんだよ! 摩利香の為にも、吾妻はあの人を絶対に幸せにしなきゃいけないんだから!」



 ああ、確か霧島も最後にそんなことを言っていたな。だけど、僕はその言葉の意味を完全には理解できていなかったんだ。

 ノエルの剣幕にたじろぐ僕。彼女は更に話を続けた。



 「私も流石に世界を滅ぼすわけにはいかないから、吾妻のことは諦めて、あの人に譲ったんだからね! 浮気でもしてあの人を悲しませたら承知しないから!」



 僕がいくら元勇者だからって、世界を滅ぼすかもしれないリスクを冒してまで、浮気なんてする勇気は持ち合わせちゃいない。

 話は僕が考えていたよりも数百倍も責任重大であった。僕は生涯毘奈に寄り添い、彼女が再び虚無の闇に堕ちないよう見守らないといけないってことらしい。

 いくら付き合っているなんて言っても、僕らはまだ高校一年生だ。結婚だの何だのだなんて、先のこと過ぎて約束できるわけなんてない。

 それに霧島のことだってある。例え彼女がもういないんだとしても、何もなかったみたいに普通に毘奈と付き合うなんて、やっぱり気持ちがすっきりしない。



 そんなことが頭を過った僕へ、ノエルはジャスティーンからの伝言を届けてくれた。

 あの戦いの後、ジャスティーンはついに長い眠りについたとのことだった。彼女が眠りに就く直前、ノエルに僕への伝言を伝えた。



 ――吾妻よ、今にして思えば、今回私が目覚めたのはそなたを導く為であったのかもしれん。あの娘のことは残念であった……。だがしかし、そなたが自らの運命と向き合い、役目を全うすれば、いつかまたあの者にも会えるやもな……」



 それは、愛する者を失ってしまった僕への彼女の不器用な慰めなのかと思った。ノエルもその意味を理解しておらず、聞き流すしかなかったんだ。

 それに気になるのは、あのデーモン・アドバートのことであった。ジャスティーンとアレックスが捕えたあのろくでもない悪魔は、どさくさに紛れて煙のように消えてしまったらしい。

 ジャスティーンが眠りについてしまったもんだから、今はアレックスが奴のことを探してハシエンダ中を奔走しているらしい。

 全く、あの悪童を正義の味方に矯正しちゃうんだから、ジャスティーンはやっぱり偉大だよ。デーモン・アドバートよりも、アレックスの方が何か問題を起こすんじゃないかって危惧は拭えないけど。



 一通りの話を終え、最後にノエルは僕の顔を覗き込むようにして嫋やかに微笑した。お恥ずかしながら、最後にお別れのキスでもされるんじゃないかなんて冷や冷やしてしまったよ。



 「痛たたたっ……!」



 でも世の中そんなに甘いもんじゃない。ノエルは嫋やかに微笑したまま僕の頬を徐に抓って言った。



 「私の初恋だったんだからね! 世界を滅ぼさないようにしっかりやんなさいよ!」

 「……はい」



 ノエルは何かすっきりした様子で再びハシエンダへと戻って行った。これが彼女との最後の別れとなった。

 そんなこととは露知らず、徐々に姿が薄れていくノエルに向かって、僕はやっぱり気の利いたことが言えず、ただ一言簡単にお礼と別れの言葉を告げる。その時はそれが今生の別れだなんて思っちゃいなかったからさ。

 彼女は、初めて会った頃を思い起こさせるような無邪気で愛らしい笑顔を見せて消えていった。



 「ノエル、ありがとう。またね」

 「じゃあね、吾妻。きっとまたいつか――」



 この出来事を境に、僕とハシエンダとの繋がりは全くと言っていい程無くなってしまった。

 かつて僕を導いてくれた魔導士の少女、傷を癒してくれたエルフの少女、剣を教えてくれた女神、しのぎを削ったライバル、全ては僕の記憶の彼方へ消えて行くようだった。

 当の毘奈はと言うと、ハシエンダへ行った時の記憶は、頭から抜き取られたみたいになくなっており、いつもの天真爛漫で鬱陶しいくらい快活な彼女そのものだった。

 勿論、元々僕は毘奈のことが好きだったし、僕は色々な人の為にも彼女を精一杯愛さなければならないのだから、いつしかそれが普通のことになっていった。



 ただ一つ、僕は時々霧島の夢を見た。それは決まって夜に屋根の上で語り合ったこと、夜の浜辺での告白のことなど、美しい夜と彼女との思い出だった。

 流石に何年経っても、そんな夢を見てしまった翌朝は、何だかセンチメンタルな気分になってしまう。

 それでも、霧島が命と引き換えにして救ってくれた世界だ。僕の個人的な感情で再び危機に晒すわけになんていかない。

 


 あれから色々あったけど、僕は何とか毘奈と結婚することに至ったってわけ。

 なんだかんだで、僕は天の川に橋でも架けるような途方もない夢物語を実現させてしまったんだ。

 熱烈な毘奈の信奉者である妹の伊吹は熱狂し、母親は自身の老後もこれで安泰だと胸を撫で下ろしていた。

 まあ、皆僕が実は世界の命運を背負っているなんて知らないんだから、気楽なもんだよ。



 それから間もなく毘奈が妊娠した。科学の発達は目覚ましいもので、どうやら女の子が生まれてくるらしいことが分かった。今は生まれる前に赤ちゃんの性別が分っちゃうんだから、生命の神秘ってやつも些か形無しだね。



 僕と毘奈は生まれてくる女の子がどんな風に育つかなんて、取り留めのない話を良くした。まあ、よくある話さ。

 毘奈がスポーツが好きで快活な女の子に育って欲しいなんて言うと、僕は意外と物静かで音楽とかが好きな子になるんじゃないかと反論する。

 毘奈は決まって小さな頃からスポーツクラブに入らせたいなんて言うけど、僕はギターでも買ってやった方が喜ぶんじゃないかって返答して、よく言い争いになったりもした。



 因みに、生まれてくる赤ちゃんの名前は僕を蚊帳の外にして、いつの間にか勝手に決められてしまっていた。

 何か釈然としなかったけど、『摩奈』という名前を聞いて少し驚いてしまった。偶然とは怖いものだ。

 最初は軽く考えていた僕であったけど、その偶然は徐々に神懸かり的なものへと変わっていったんだ。



 毘奈が出産を間もなくに控えたある日、割と大きな地震があった。

 僕は仕事で家にいなかったわけだけど、戸棚の扉が開いて落ちてくる食器が彼女に襲い掛かってきたって話だ。

 後で聞いた話だったけど、僕はずいぶん肝を冷やしたもんだ。だが、どういった偶然か、落ちてくる食器類は彼女を避けるように床へ落下し、かすりもしなかったらしい。

 ずいぶん眉唾な出来事だけど、毘奈によれば、自分の周りに壁ができたみたいだったて話だ。ずいぶんと“素敵な(ワンダーウォール)”じゃないか。

 僕らの周りで、時々そういったちょっと不可思議なことが起こった。まるで毘奈のことを誰かが守ってくれているみたいだった。


 

 そしてその頃に、僕はいつものものとは異なる霧島 摩利香の夢を見た。

 僕らはかつて離れ離れになった扉の向こうの世界、どこまでも続く広大な白い雲海の大地の上で向かい合っていた。

 彼女は僕の大好きだったあの穏やかな微笑を浮かべ、僕に何かを言っていて、それは僕の心に直接語り掛けられているようだった。



 ――もうすぐ、もうすぐあなたに会える。だって約束だったもの……」



 その時僕は、この夢の意味を理解できていなかったわけだけど、しばらくしてこれは未来予知みたいなものだったんじゃないかって思った。

 そう言えば、かつてジャスティーンもそれを匂わせるようなことを言っていたし、僕と毘奈の例もある。強く惹かれあった者は来世でまた巡り会ったりするものなのかもしれない。

 霧島の魔力の残滓はまだこの世界に漂っていて、彼女の魂を再び僕らの元へと導いたのか。確証はなかった。でも間違いはなかった。今はまた彼女をすぐ近くに感じてる。



 世界が明日終わるんじゃないかってくらいに慌てた様子で、僕は毘奈が入院している病院へ駆けこんで行った。

 あまりに慌てていたもんだから、僕は部屋を間違えてしまって赤っ恥を掻いた。

 やっとのことで僕が毘奈の元へと辿り着いた時には、既に出産は終わっており、少し疲れた様子の毘奈が、



 「遅いよ、吾妻!」



 とやれやれってな感じで悪態を吐いた。まあ、そんなこと言えるくらい余裕があるってことだから、母体は問題なさそうだ。

 で、肝心の赤ん坊はって言うと、毘奈のすぐ横の小さなベッドで僕のことなんて素知らぬ様子ですやすやと眠っていた。果たして今はお猿さんみたいなこの子が、毘奈似の健康的で快活な人懐っこい女の子に進化するのか、それとも物静かでロック好きの少し口の悪い女の子に進化するのか。神のみぞ知るってなところだ。

 すると、徐に赤ん坊が右手を上に挙げたので、僕はそれに導かれるようにその子の小さな手に指先を伸ばした。

 彼女は僕の人差し指をお気に入りのおもちゃみたいに握りしめ、まだ大分早かったが、ゆっくりと瞳を開いてみせた。

 もしかしたら、単なる親ばかかもしれないけど、彼女の瞳は澄み切った水晶みたいに美しくて、僕はあの少女のことを思い出していた。



 この子があの少女、霧島 摩利香の生まれ変わりだとしたら、確かに僕らの約束は果たされたのかもしれない。

 僕と家族になりたいという彼女の夢は、少し僕らの意図とは違う形であったにせよ、やはり長い年月をかけて成就したのだ。

 かつて世界を売った少女に、果たして神様はこの世界でどんな新しい人生を与えるのだろうか。



 ジョン・フルシアンテは言った。

 “人がいつ死ぬかは決して分からない。どの瞬間にも人は死にうる。だから、そのつもりで人に接しないと。誰に対しても、自分が相手のことをどう思っているのか伝えておくんだ”と。



 誰も知らない異界の果てで、僕らははぐれてしまった。

 きっと僕はずっと、ずっと待っていたんだ。

 世界と僕ら、永遠と一瞬は再び交差し、僕らは遠い未来でまた巡り会う。 

 だから、僕はかつて彼女に、霧島 摩利香に伝えられなかったことを今君に伝えよう。  

 君の新しい人生が、どうか幸福に満ち溢れた素敵なものでありますように。



 再び僕のもとへ帰ってきてくれた君へ。



 ――胸いっぱいの愛を。

ここまでお読み頂いた読者の皆さん、ありがとうございます!

ストーリー、文章等、未熟でお見苦しい点など多々あったかと思います。

最後まで読んで頂いた上におこがましいかもしれませんが、もしよろしければ評価・感想等頂けると大変嬉しいです。一言とかでも全然結構です。必ずお返事書きます。

皆様から頂いた貴重なお声を、今後の執筆する上での参考にできればと……。


この作品の後日談・前日談・関連作品は↓をチェックしてください。


■■本作品の異世界ハシエンダ側の後日談を描いた短編 2021/10/19 投稿予定!■■

『はぐれ半魔とツンデレエルフ ~勇者が異世界に帰ってしまったので、犬猿の仲だったパーティーメンバー二人が冒険の旅にでることになりました~』 

★あの悪童剣士アレックスくんと天才魔法学者ノエルちゃんが、魔王を復活させた悪い悪魔をさがして(仕方なく)冒険の旅に出ます。

よくある異世界、犬猿の仲の二人がおりなすメルヘンダークファンタジーです。



■■本作品の一年前を描いた短編 2021/9/22投稿予定■■

『腹黒くてドライな妹が、僕と幼馴染をくっつけたがる理由』

★吾妻君を毛嫌いする妹の伊吹ちゃんは、何故吾妻君と毘奈ちゃんをくっつけようとするのか?



■■スピンオフ短編 2021/9/6投稿■■

『クラスのマドンナ的美少女にいきなり告白されたと思ったら、幼馴染にエチィ本を買ってるところを見つかってゆすられる青春ラブコメ』

★なんと、あの吾妻君にクラス一の美少女が告白!? しかし、幼馴染の毘奈ちゃんにとある弱味を握られてしまい……。吾妻君の栄光と挫折、幸福と悲劇を描いた十四歳の青春ラブコメ。

この小説のURL : https://ncode.syosetu.com/n6603he/



★★【短編新作】2021年8月17日投稿★★

『霧島 摩利香は学園最凶である? ~学園最凶美少女とのすっごく危険な青春ラブコメ はじまりの物語~』https://ncode.syosetu.com/n6095hd/

※本編のキャラクターを使った、現実世界が舞台のラブコメ作品です。短編にて投稿してますので、是非こちらもお読み下さい。



■連載中

☆ロストボーダー・オンライン――巨大ロボットはファンタジーゲームの夢を見るか?――

URL: https://ncode.syosetu.com/n9499gm/

★VRMMOゲーム×巨大ロボット×ファンタジー×格ゲー×アイドルetc――ゲーム間の境界は突如消え去った!?

一向に回復しないシステム、襲い来るモンスターや巨大ロボット。ゲーム内の英国で難民となってしまった彼等に残された道はただ一つ。遥か一万キロ彼方、運営管理本部のある東京を目指すことだった。

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