第四章予告~胸いっぱいの愛を~
第三章まで全てお読み頂いた読者の皆様、誠に恐悦至極でございます。
いよいよ次で最終章になるわけですが、我ながらここまでよく書いたなと思います。
お世辞にも人気のある作品とは言い難いですし、勿論一円のお金にもなりません。
それでも書き続ける理由は、何かを表現できる喜びと、自分の書いた作品は出来不出来に関わらず、自分の子供みたいだからです。
でも一番は、少数でも読んで頂ける読者の方々がいたからだと思います。
この作品を読んでくれている全ての皆様に百万の感謝を。
異世界ハシエンダで、ついに再会を果たした吾妻と霧島 摩利香。
現実世界へと戻った二人に、束の間の安息の日々が訪れる。
なくなったはずの夏休みを過ごす吾妻に、幼馴染からのある誘いが……。
夜の海辺で、霧島 摩利香が口にする吾妻への思いとは。
未だ謎に包まれた『虚無の魔王』復活の手掛かりは、何も得られないまま、現実世界での生活に吾妻は翻弄される。
何の変哲もない学校生活が続く中、秋の文化祭へ向けて本格的にバンドの練習を開始する吾妻と霧島 摩利香。
満たされた現実世界での生活を送る吾妻であったが、やはりデーモン・アドバートの残した言葉が気掛かりでならなかった。
――勇者は魔王復活の鍵であり、勇者と魔王は対となるもの。勇者が復活すれば、魔王もまた復活する。
そんな折、ハシエンダより警報を伝えにやってきた一人の少女。
その少女の力を借り、霧島 摩利香は、遥か昔の勇者たちと魔王の戦いに関して詳しく調べを始める。
果たして、かつて静剣の勇者シューゲイザーと大魔導士マッドチェスターは、どのようにして『虚無の魔王』を封印したのか。
――静剣の勇者の死の真相とは。
伝説の魔法『天国への階段』とは。
自らの心の茨を払拭し、人を愛すことの喜びを知った少年と、その少年に救われ、血塗られた運命に共に立ち向かうことを選んだ少女。
大きな困難を退け、固い絆で結ばれた吾妻と霧島 摩利香に、少しずつ変化していく天城 毘奈の心境。
そして、ついに恐怖の魔王は復活する。
これは、かつて『心に茨を持つ少年』と『世界を売った少女』だった二人が、未来へと思いを繋げた愛の物語。
これから先、どんな運命が二人を隔てようとも、彼は彼女に捧げ続けることだろう。
――『胸いっぱいの愛を』
第四章~胸いっぱいの愛を~
今冬開始予定です。