第十五話 世界を売った少女2
第十五話です。宜しくお願いします。
相変わらず、夜の嵐は窓をこじ開けて部屋の中へなだれ込まんとばかりに、激しい雨と唸るような大風で窓ガラスを揺さぶっていた。
このデーモン・アドバートとかいう紳士風の胡散臭い悪魔が、一体何を言い出すのか、マデリカは少し興味が湧いてきていた。彼女は刺激に飢えていたのだ。
半ば冗談ではあったが、魔王の復活を密かに望んでいたマデリカにとって、こんな悪魔なのかもわからない胡散臭い紳士など恐れるに足らなかった。
マデリカは椅子に深く腰掛け、足を組んだ。そしてこの慇懃な悪魔らしき紳士へ、まるでろくでもないペテンを今か今かと待ち構えているよう、不敵な微笑を投げかける。
「あなたは一体何をしてくれるというの?」
「いいでしょう、マデリカ王女殿下、あなた様は古にいた勇者の出現を待ち望んでおられるのでしょう?」
「あなたが勇者をここへ呼べるというの?」
「いいえ、それはできません」
マデリカの問い掛けに、デーモン・アドバートは即答した。マデリカは顔をしかめた。
彼は、そんな彼女を宥めるように説明を始めた。
「そもそも存在しないものを呼ぶことなんて誰にもできないからです」
「この世界に勇者なんていないということ?」
「はい、この世界に勇者なんていやしません。いや、かつてはいました。ご存じの通り、あなた様のご先祖と魔王を封印したというあれです」
「静剣の勇者ね……」
「彼がいる限り、邪悪なものに安息は訪れませんでした。彼は正に勇者と呼ぶに相応しい存在です。彼という偉大な存在がいたからこそ、誰もおこがましくて勇者なんて名乗れないのです」
両手を広げ、勇者の偉大さを大袈裟に語るデーモン・アドバート。マデリカは溜息を吐き、そんな彼を冷笑するように言った。
「所詮あなたには何もできやしないのでしょ?」
「まあまあ、そんなに話を急がないで下さい。確かに私には勇者を呼ぶことなどできません。ですが、勇者の元へあなた様を導くことはできます」
「あなたの言っていることは矛盾しているわ。存在しない者の元へ行けるわけないじゃない」
「おっしゃる通りです。ただそれはあなた様の現存在での世界の話です。人は死ぬとどうなるとお考えですか?」
「罪人は地獄へ、そうでない者は天国にいくのではないの?」
マデリカの返答を聞いて、デーモン・アドバートは突然彼女を馬鹿にしたように薄ら笑った。マデリカは彼を睨んだ。
明らかに稚拙な考えだと言わんばかりの、誠実でありながら嘲るような笑いだった。
「ははは……これは失礼。ずいぶんと興味深い思想をお持ちのようですね」
「この国の神の教えよ。皆そう信じているわ」
「なるほど。ただあなた様にその教えは些か相応しくないように思えます」
そう言うと、彼は急に真剣な顔つきでマデリカの瞳を覗き込むように言った。
「王女殿下は他の人間よりも優れた力をお持ちでいらっしゃる。優れたものには優れた神を、愚かなものには愚かな神を……というのが私の持論です」
「言っていることがよくわからないわ」
「僭越ながら、あなた様は自らが優良種たる存在にも関わらず、取るに足らない卑しい者たちに捕らわれています。世界を統べるほどの力を持ちながら……」
「そんなこと、私は望んでいないわ」
「あなた様が例えそう思われていたとしても、優れているものや高貴なもの、強いものや美しいものは称えられて然るべきなのです。そう、こんな世界あなた様には相応しくない。この世界は間違っている!」
マデリカのことを胡散臭く持ち上げるデーモン・アドバートに、彼女は訝しみながら答える。
「それと勇者と何が関係あるというの?」
「いやはや、これは失礼しました。あなた様が恋い焦がれる勇者は、世界から魔王の脅威を退けることに成功しましたが、その戦いによって命を落としました。彼はその後どうなったと思いますか?」
「天国に行ったのではないの? 世界を救った勇者が地獄に落ちるわけないでしょ」
「天国だの地獄だの、そんなものは人間の身勝手な妄想に過ぎません。まあ、そういう世界の構造的なものは割愛させて頂くとして、端的に言うと、勇者はこことは別の世界へ生を受けました」
「別の世界?」
デーモン・アドバートの荒唐無稽な話に、マデリカは首を傾げる。彼女には輪廻転生という思想も、異世界が存在するということもまるで馴染みがなく、理解できなかった。
「そう、この世には人間の認識の及びえない様々な世界があって、それぞれが他人みたいに異なる歩みをしているのです」
「あなたの言っていることを信じる根拠は何もないけれど、勇者は一体どんな世界にいるというの?」
「およそユートピアなどとは呼べた世界ではないのですが、彼が生まれた国に限っては、戦争や飢餓、暴力や迫害などといったものからは程遠いところです。この世界で大変な使命を果たした彼にとっては、安息の場と言って良いでしょう」
「その世界に私を導くと言うのね。でも、そんなことをして、あなたに一体何の利益があるというの?」
マデリカの問いに、デーモン・アドバートはその内に秘めた本性を垣間見せるように、目を細めて不敵に微笑した。
「この世界では勇者と呼ばれていた彼ですが、今はか弱い普通の人間となり果てていることでしょう。あなた様には彼の導き手になって頂き、再びかの勇者を復活させて欲しいのです」
「とても変なお話しね。何で悪魔が勇者の復活を望むのかしら?」
「そうですね。勇者の復活というのは、手段にすぎません。私の目的はその先にあります」
「その先?」
「光と影、善と悪、天使と悪魔、男と女、天才と凡人、ユートピアとディストピア、美しいものと醜いもの、優れたものとろくでもないもの……そして、勇者と魔王。これら対となるものは、単独では存在し得ない。互いが互いの存在を補完しているのです」
「勇者がいれば魔王もいるということ?」
「魔王あるところには勇者が現れ、勇者がいるからこそ倒すべき魔王が存在するのです。しかしもうこの世界には、勇者も魔王も存在しない。平和とはよく言ったもので、無味乾燥として退屈な世界です。だからあなた様は救われない。あなた様が救われる為には、最早それらの復活が不可欠なのです」
耳を劈く轟音と共に、一筋の雷が薄暗いロウソクが灯ったその部屋を、不気味に照らした。デーモン・アドバートの誠実そうでいて不吉な笑顔に、マデリカは息を呑む。
「あなたの目的は、魔王の方ね……」
「ははは……。普通の人間であれば、こんな与太話など聞く耳を持たないところでしょうが、あなた様は違う。あなた様は密かに抱いた一つの希望の為であれば、魔王の復活ですら厭わないと思っておられる」
「私に悪の片棒を担げとでも言うの?」
「あなた様を蔑む人間どもの卑しい道徳に縛られるのは、もうおやめなさい。確かに、私の提案はこの世界への背信行為です。だけど悪いのはこの世界なのです。あなた様を認めず、あなた様を閉じ込め、あなた様を絶望へと導くこの世界こそが全ての悪の元凶なのです」
「話にならないわ。誰が悪魔の口車になど乗るものですか!」
マデリカが顔をそむけると、デーモン・アドバートは再び肩をすぼめ、お道化て見せた。
「そう言われるのも無理はありませんな。あなた様方人間は、大体のところ我々に偏見をお持ちだ。何しろ恥ずかし気もなく我々を“悪魔”なんて呼ぶのですからね」
「何が言いたいの?」
「私は一観測者としてあなた様方人間の歴史を見て参りましたが、私などより遥かにあなた様方の言う“悪魔”という存在に近しい者が山ほどいました」
「自分を棚に上げてよく言うわ」
「まあまあ、私の話を聞いてください。第一に我々は契約を厳守します。例えそれがどんなろくでもない契約であろうと、我々の世界では一度締結した契約を軽んじる者は信用されないし誰にも相手にされない。我々にとって契約は絶対なのです」
「そんなの当たり前でしょ。わざわざ自慢げに言うことではないわ」
鼻で笑って見せるマデリカを窘めるように、デーモン・アドバートは人差し指を立てる。ロウソクの灯かりがゆらゆらと揺れた。
「私の見てきた人間たちは、平気で神聖な契約を反故にし、騙し討ちを行って他者を落し入れました。そんなことは序の口です。
人間たちはありもしない契約をでっちあげて――神と契約したとか何とかで、亜人や他の種族の土地を徹底的に奪い、殺し、焼き、蹂躙しました。これは大いなる冒涜です。神聖な契約へのね。
考えてもみて下さい。ある日突然、自分の家へ、ここは我々に約束された家だから出てってくれと、よくわからない連中が来るのです。しかもその理由が得体の知れない神様と契約したからなんて言うんですよ。
当然そんなこと認められるものじゃありませんが、逆らえばその得体の知れない神様に約束された圧倒的な暴力で打ちのめされ、殺され、犯され、奴隷にされます。
本来神聖であるべき契約は、捏造され、利用され、最後には鼻をかんだ布きれみたいに捨てられました。悪魔が顔をしかめるほど彼らは野蛮で、背筋が凍りつくほど残忍で邪悪でした。それに比べれば我々など実に清廉潔白、善良な種族ではありませんか!」
上機嫌なデーモン・アドバートは、気がふれたみたいに饒舌に語った。
マデリカが顔を強張らせるほど、彼の言うことには、人間の負の一面が垣間見えた。
「でも全ての人間がそういうわけではないでしょ?」
「少数の悪意が、大多数の善意を呑み込むことだってあるのです。そうですね、少し大きな話をし過ぎました。もっと身近な話をしましょう」
デーモン・アドバートはリラックスした様子で、背もたれに寄りかかって指を組んだ。マデリカは怪訝そうにそれを見た。
「そうですね。やはりあなた様ご自身の悲劇の物語がいい」
「あなたに私の何がわかるというの?」
不意に自分のことを持ち出されたマデリカは、明らかに不機嫌な態度でデーモン・アドバートの薄ら笑いに噛みついた。
それも想定内といった感じで、彼は話を続ける。
「少なくとも、あなた様が知らないようなことを私は知っています……」
「でたらめ言うと許さないわよ」
デーモン・アドバートは憐れむような声で語り掛ける。
「おお、お可哀想な王女殿下。私はあなた様に真実を知って頂きたい。私は暗闇の中のあなたに細やかな明りを灯したいだけのです。歩き出すかどうかはあなた様次第なのだから」
「いいわ。言ってみなさい。もしでたらめだとわかったら、容赦しないから!」
「あり難きお言葉。ですが、勿論私の言っていることを証明することなんてできませんから、信じる信じないは、あなた様次第です。
優秀なあなた様を生んだお母上は、美しく心優しい女性でした。家柄がそこまで良くなかった為、先王の正妻にはなりませんでしたが、正妻以上に先王から寵愛を受けました。
当然そんなこと、正妻にとっては面白くありません。しかし、お母上に子供がいないうちはまだマシでした。普通に考えれば、正妻の子が――あなた様の腹違いの兄のように、王の世継ぎになるのですから。せいぜい正妻から嫉妬丸出しの嫌味を言われるくらいのものでした。
そこに全てをひっくり返すかのようにあなた様が生まれた。あなた様の秘めた潜在能力に、家中は大いに揺らぎました。勇者と共にあの魔王を封印した初代マッドチェスターの再来だと。
正妻は大いに狼狽しました。この国では、建国の祖である初代マッドチェスターは神格化されていますからね。このままでは、我が子を王にするということすら危うくなってしまう。
ほどなくして先王が病に倒れます。王の目が届かないのをいいことに、正妻はあなた様方親子の排除に乗り出しました。
さてさて、あなた様は何故こんなところに閉じ込められるようになったか覚えていますか?」
弾むようなデーモン・アドバートの口調とは真反対に、マデリカは俯き、悲痛な面持ちで答えた。
「……あまり覚えていないの、もうやめて」
マデリカは頭を抱え、気がふれそうになりながら言葉を発した。
それは彼女が内に秘めた最も思い出したくない記憶だった。死霊のせせら笑いと罵声が聞こえてくるようだった。
デーモン・アドバートは感心するように言った。
「全く、末恐ろしいお力だ。僅か6歳足らずでこの宮殿の半分を燃やしてしまったのですから……。
気付いたら、宮殿は炎に包まれていて、周り中からは悲鳴が飛び交い、吐き気を催すような人の肉の焼ける臭いがたちこめていた。
まだ小さかったあなた様は、その地獄のような光景にわけもわからずに泣き崩れた」
「やめなさい! そんなこと聞きたくないわ!」
マデリカは座っている椅子が倒れるくらいの勢いで立ち上がり、感情を露わにして叫ぶように言った。
取り乱す彼女へ、デーモン・アドバートは擁護するように言う。
「ですが本当に恐ろしいのは、あなた様方母子を陥れた正妻です。暴漢をけしかけ、あなた様母子を襲わせました。お母上の危機に怒り狂ったあなた様は魔力を暴走させ、暴漢もろとも宮殿を火の海にしました。
正妻もまさかここまでの惨事は想定外だったでしょうが、一族にあなた様の危険性を示唆し、結果的にあなた様方母子を幽閉することに成功したのです」
「やめて! もうそんな話はしないで。お願いだから! もう私なんてどうだっていいの……」
蒼白なマデリカは、頭を抱え込むように蹲り、むせび泣くような声でデーモン・アドバートに話をやめるよう請うた。
「お母上は、間もなく病の床に就きました。後はあなた様のご存知の通り、お母上は失意のうちに亡くなり、あなた様は魔力を封じられ、その存在さえもひた隠しにされながらここで過ごしてこられました。
死んでしまいたい気持ちになられたこともあったでしょう。ですが、あなた様は死ぬことができるほど強くもなければ、気がふれるほど弱くもなかった。
正妻のせせら笑いが聞こえてくるようです。正に人間の悪意そのものが、あなた様の不幸を生んだのです。
立ちなさい、マデリカ王女殿下。このままここで朽ち果てるのか、それとも勇者と共に魔王と戦い、歴史に名を刻むのか……。もう結論は出ていると思いますがね」
渾身の笑みを浮かべ、デーモン・アドバートはへたり込むマデリカに手を伸ばした。
マデリカは朦朧としながら、デーモン・アドバートの手を取り、フラフラと立ち上がって再び椅子に腰かけた。
「……もうこんなところにいるのは嫌。神様でも悪魔でも何でもいい、私をここから出して」
「勿論、最初からそのつもりでございます。復讐なんて馬鹿らしい。あなた様にはもっと崇高な使命があるのですから。今こそご自身を蔑ろにしてきた一族を、世界を変える時なのです。
あなた様さえ決心なされば、事はすぐに運びます。それでは契約内容の説明をしましょう」
デーモン・アドバートは、横に置いてあった埃だらけの机の引き出しから、古めかしい羊皮紙を取り出してマデリカに見せた。
「色々と書いてはございますが、契約内容はこんな感じです。
①デーモン・アドバート(以下甲)はあなた様、マデリカ・スクリーナ・マッドチェスター(以下乙)を現在勇者の生きる世界に転生をさせる。
②甲は乙へ、世界間の移動及び、召還の魔法を授ける。
③乙は転生した勇者を探し出し、ハシエンダへと召還して勇者として覚醒させる。
④乙は覚醒した勇者を甲の元へと遅滞なく連れてきて、一時的に引渡す」
嬉々として契約内容を語り始めるデーモン・アドバートに、マデリカは虚ろな表情で肯き、質問する。
「……あなたに引渡して、一体どうするつもり?」
「なーに、取って食べたりするわけじゃありません。用が済めばそっくりそのまま、あなた様にお返し致します。ご心配であれば、引渡した勇者に危害を加えないことも追記しておきましょう。
先程も言った通り、勇者と魔王は互いが補完関係にあります。つまり、勇者こそが魔王復活の鍵というわけです。その秘密は、直に会ってみないとさすがの私にもわからないことなんです。
私が直接出向ければ話は早いんですが、何しろ私どもは、協定によって特別な事情でもない限り、積極的にあの世界には干渉できないものでして。故にあなた様のお力が必要なわけです」
「いいわ……あなたの口車にまんまと乗って上げる。……魔王なんて復活してしまえばいい」
目の前で小さく燃えるロウソクの灯かりのように、マデリカの瞳にも小さな火が灯った。それを見たデーモン・アドバートは、声を上げる。
「素晴らしい! さすがマデリカ王女殿下だ! それではこの契約の補足をお伝えします。
※本契約遂行時、甲及び乙のどちらかが契約不履行、もしくは成就不能となった場合、その原因となった債務者は、債権者へ自らの魂を差出すことによってその担保とする。
一応こういった担保を形式上明記しておきます。別に守ればいいだけの話ですから。宜しければここへサインと血判を」
マデリカは差出されてた羊皮紙に羽ペンで躊躇なくサインをし、右手の親指を噛んで、血を滴らせながら紙に押し付けた。
「これでいいの?」
「はい、契約成立です。まずはこの本をどうぞ。この世界では禁忌とされる魔法ですが、異世界との間を行ったり来たりすることや、他者を召還することができます。あなた様ほどの魔力をお持ちであれば、使うのも難はないでしょう。と言っても、一度行ったことのある世界に限られますがね」
触るのも躊躇うような汚らしくて虫食いだらけの本をマデリカは受け取り、ページが抜けないよう気を付けながら、ペラペラとめくった。
「わかったわ。で、向こうの世界へはどうやって行くの?」
「はい。この秘薬を飲んで、次に目覚めた時にはあなた様は異世界へと旅立っていることでしょう」
と言って、デーモン・アドバートは見るからに怪しげな、蛇や鳥の掘られた小さな壺をマデリカへ差出した。気味の悪い湯気が立ち上っている。
それを見て、さすがのマデリカも一瞬躊躇う。だが、意を決してデーモン・アドバートからそれを奪うように掴み取り、天高く掲げて一気に飲み干したのだ。
間もなく、意識の朦朧としてきたマデリカは、床に打ちつけられるように崩れ落ち、デーモン・アドバートは高笑いをした。
「時は来た! 再び古の英雄に相見えんことを! 王女殿下の大いなる旅立ちに祝福あれ!」
ロウソクが燃え尽きるとともに、マデリカの体は闇に包まれ、立ち上がって哄笑するデーモン・アドバートの顔を、夜空に走る雷光が不気味に照らし出していた。
そして、僕の意識は徐々にそこから遠のいていき、天井を突き抜けて嵐の吹き荒ぶ宮殿を見上げるように空へと消えていった。
それは、夢にしてはだいぶ作りこまれ、まるで虫の知らせのように何かを暗示しているようだった。願わくば、こんな荒んだ茶番劇がただの夢であってくれれば良いのだが。
僕はそんなこと思いながらも、漆黒の嵐の向こうからくる僅かな朝の光へと、この夢のことなんてすっかり忘れて吸い込まれていった。
お読み頂きありがとうございました。
次回は一旦日常回です。
同じくらいのお時間に更新予定です。